私の冬のお楽しみ
私は冬の一番寒い時期に
生まれたせいなのか
夏より冬が好きだ
もちろん夏にも楽しみはあるけど
冬の方が
インパクトのある楽しみなことが
私にとっては多い
例えば
朝目覚めの顔周りの空気と布団の暖かさの差
水道の蛇口を捻ると感じる水の冷たさ
濃いめに入れた朝の熱い紅茶のカップの温度
厚手の靴下を履いて爪先がほっとするとき
頬に刺さるような外気
雀が膨れて丸くなってかわいいのを観たとき
焼き栗売りの甘くてふんわりした匂い
袖に落ちた雪の小さな美しい結晶を
息を止めて眺めるとき
根菜をくたくたになるまで煮たポトフ
温かいお風呂
そして
そら豆になった気分で眠りにつく私