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お母さん、頑張って。

仕事でうまくいかない時、私は5歳の息子にすぐに相談する。

「ねぇ、ちょっと相談したいんだけど、いい?」

最近、パソコンでマイクラをやることが日課になっている息子が、画面を見ながら「いいよ」と答えてくれる。

「お母さんがいま作ってるプログラムを操作してたら、エラーが出てさ。エラーってわかる?」
「わかるよ。」
※私はプログラマーとして、ソフトウェア開発をしている

「原因がわからなくて、これかな?ここかな?って色々考えてたら、どこが悪いかはわかってん。でも、またその先でエラーになっちゃってさ」
「うん。それで?」

「時間もなかったし、ひとりでずっと考え込むのも良くないと思って、他の人に相談してみてん。」
「うん。」

「そしたら、まぁ、今忙しいから仕方ないんやけど、”〇〇のあたりが怪しいとは思うけど、そこは誰も知らないソースだから、自分で必死に読むしかないよ"って言われてんて。」
「ふーん。」

…と、ここまでは昨日の夕方の会話。
息子からは特にアドバイスなどなかった。

夜、モヤモヤした気持ちを、夫にも相談してみた。
すると、息子も会話に入ってきて
「ケンにもその話しとったね。でも、なんて答えてあげればいいかわからんかった。」
と、教えてくれた。

「そうやよね、大人でもなんて返していいかわからんよね。話聞いてくれてありがとう。」と、息子の頭をなでた。

一夜明けて、今朝。

「あぁ。仕事嫌やなぁ。お母さんに問題解決できるかな…。」
朝から愚痴っている私に、息子が声をかけてくれた。

「大丈夫やよ。頑張っとったらなんとかなるよ。」
「そうかな?なんとかなるかな?」
「なんとかなるよ。お母さん、頑張って。」

息子の言葉が優しくて、しみる。
私のやる気スイッチがピッと入った。
そうだよね、頑張るしかないよね。

「ケン、ありがとう。お母さん、頑張ってみる。」

息子をぎゅっと抱きしめ、「大丈夫」と腕の中でおまじないのように唱えた。

というわけで、現在仕事を頑張っています。
(今はお昼休憩でこれを書いてます。)

落ち着いて、よく考えていけば少しずつ見えてきた。
まだ解決はしてないけど…。

今、子どものプログラミング教育について考えていて、いろんな本を読んでいる。

プログラミングって難しいんだけど、「考える」習慣をつけるだとか、問題を解決する力をつけるには本当にもってこいのもの。

これは子どもにも言えることだけど、もちろん大人も一緒。
私はこの業界に入って、毎日鍛えられている。試されている。
それが辛くもあるのだけど、「わかった」「できた」っていう喜びもまた知っているのだ。

「お母さん、頑張って」の息子の言葉を胸に、午後も頑張ろうと思う。

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