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双極症 狂人日記①

私は結婚以来、8年程、心身ともに元気に過ごしていた。
子供を産むたびにホルモンバランスを崩して肌荒れはしていたし、白髪も増えていた。
それでも可愛い子供に恵まれて、幸せに暮らしていた。
仕事も会社の花形部署に配属され高度な専門知識を要する仕事をし、夢中であった。

私はその頃、オーガニックに目覚め、更にはヴィーガン になった。
とても楽しかった。通販や自然派食品店などで買い物し、ワクワクしたものだ。
周りには決して強要せず1人で敢行していた。
菜食の検定などに合格し、とても喜んだ。

ヴィーガン になって3年が経とうとしていた。
私は下の子を保育園に預け、その足で客先に向かう為駅へ急いでいた。
神社の隣のアパートから中年の女性の服装をした生き物が階段を降りてくるところだった。

なぜ生き物という表現をしたかというと、頭部が黒人でドレッドヘアをしており、目玉は半分も飛び出していた。そして、普通の人間より3回りほど頭部が大きかったのだ。

私は「この世のものではないものを見てしまった」と思った。同時にもう一度確認したい気持ちになった。
速足でその生き物に近づき、追い抜きざまに顔を確認した。

色白の普通の中年女性であった。

どういうことであろう?

神社の隣のアパートだから呪われたのだろうか?

私は大変なものを見てしまった。

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