トゲトゲ

趣味で文章を読んだり書いたりしています。 【読書の感想】を、個人的なお勧めも含めて投稿します。 古本屋で買い求めたものもあるので、現在も入手可能かは保障しかねます。

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最近の記事

『労働騎士団』についての雑考③ “私の雇い主”とは何者か?

労働騎士団(以下、騎士団)の歴史的評価が、1970年代を境に、従前の全否定的なものから(相対的に)肯定的なそれへと変化してきたのは前回触れたとおりです。 騎士団の実態について、社会史研究の手法によって明らかにしようとした新労働史学の成果は、次の2点において特徴的でした。 ①「生産者階級」の連帯を目指す「労働共和主義」を騎士団の公式イデオロギーとして規定している点。 ②騎士団に多様な思想的潮流を包摂する“傘”としての機能を見出している点。 前回ご紹介した参考文献の著者であ

    • 『労働騎士団』についての雑考② グランド・マスターの肖像

      早速ですが、本記事の冒頭画像は見ていただけましたか? 画像に写る男性の名は、 テレンス・ヴィンセント・パウダリー(Terence Vincent Powderly)。 アメリカ合衆国の労働運動家にして政治活動家。 最も著名な肩書きは、労働騎士団第2代団長(Grand Master Workman)。 今回は彼について、詳述していきます。 ※今回、英語版Wikipediaから冒頭画像を引用し、一部の人物情報を参照しています。 ※筆者はあくまでもアマチュアです。なので、記

      • 『労働騎士団』についての雑考① 『労働騎士団』とは何か

        昔々、1世紀以上は昔のお話です。 『労働騎士団』 という組織がありました。 英語で “Knights of Labor" 。 すなわち、19世紀後半のアメリカ合衆国に存在した労働組合のことです。 以前、その汗臭さと高貴さとが奇妙に融合したネーミングに惹かれ、調べた時期がありました。 その当時のメモを見返しつつ、アレコレ書き留めてみたいと思います。 ちょっと長いので、何回かに分割する予定です。 誰かの目に触れ、知識欲を少しでも満たすことができれば、もっけの幸いです。 ※