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母さんがこんな感じになった理由。

 母さんとはこの場合、私の事です。
 私は小学生頃から、エンタメの世界が大好きな子供でした。テレビで流れる歌番組や映画、ドラマ、アニメ、好きすぎると歌詞をノートにこっそりと誰に見せるわけでもなく、清書したりしている変な子、でした。内に秘めて心の栄養にするタイプです。
 その後も自分の好き!という直感に忠実に、くんくん鼻で嗅ぎ分けて行くように、音楽や映画や本をノンジャンルで吸収していくのですが、まったく一貫性がありませんでした。
 ローリンヒルを好きだと言いながら、マリリンマンソンもかっこいいと思います。みたいな。
 高校生の時に、英語の授業でアメリカの高校生と手紙交換をするという楽しい計らいがあったのですが、自己紹介文にこれを書いてもちろん返信はありません。そんなほろ苦い体験もし、大好きだけど自分の趣味嗜好すべてをさらけ出す事はほとんどないまま、自分の身体に吸収を続けて運十年。
 子供が生まれ、遂に話したくなりました。
 振り返ると、人生のあらゆる局面で、本や音楽や映画がありました。落ち込んだ時に寄り添ってくれるような音楽。どうにでもなれ!もう一旗揚げてやる!みたいな気分にさせてくれる映画。自分になかった方法を、”ダメもとで試してみたら?”と語りかけてくれるような本。良い音楽も本も映画もその人にとって必要なタイミングで現れると思うのです。
 もし、私がいなくなったとしてもいろんなところにメッセージが隠れているよ。お母さんの何の変哲もない普通の人の人生にも、こんなエンタメの世界にふれて、わくわく生きていたんだよといつか役に立ったらラッキーだな、と思ったのがきっかけです。
 こんな風に書くともうすぐ死ぬみたいですが、とても元気です。
 最近本も音楽も映画も業態が様変わり!効率化が重視されて、店舗では売れ筋のものばかり、音楽はあなたの好きなジャンルはこれ!とアルゴリズム化して勝手に選曲してきます、偶然の出会いとか減ったと思いませんか?
 私はHipHopも好きだけどアニソンも好きだし、K-popも聞くしレジェンドロックバンドも歌謡曲も聞くのです。
 そのジャンルの中にもちろん苦手な曲や歌手もあるけど、そこにあえてフォーカスをあてる必要はなくて、何が胸に刺さるかわからないから、ジャンルで偏見を持つのは非常に勿体ないと言いたいのです。子供たち!(熱)
 いつか母さんとも知れず、子供に届いてくれたら一番うれしいですが、自分の楽しかったlogとして通りかかった方にも楽しんでいただけたら幸いです。
                 
PM(ポンコツモンスター)

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