はたらく細胞
体内の細胞を擬人化するというユニークな設定で、コミックやアニメで大人気の『はたらく細胞』。
私はアニメをチラ見した程度なので、大雑把な知識しかありませんが。
でも、実写映画化と聞きキャストを知った瞬間に、もう絶対観る!と決めていました。
だって、いつもキュートな永野芽郁ちゃんが、赤毛に赤い帽子でますます可愛くなって「赤血球」に。
そして、真っ白に塗りたくられてもカッコいいという、恐ろしきイケメン佐藤健さんが「白血球」。
朝ドラを観ていた者としては、久しぶりの共演がまた嬉しいのです。
またダメダメな父親に阿部サダヲさん、娘が芦田愛菜ちゃんと、こちらも久しぶりの親子役での共演。
他にも、主役級の俳優さん達が豪華に出揃い、もうこれは傑作の予感しかしません。
原作では、あくまでも体内の細胞達の活躍のみを描いていますが、映画では人間側の様子も描くことによって、よりドラマチックに。
また、それぞれの状況を見せることで、外と内で何が起きているのか、その対比も面白かったです。
不摂生なダメ父と、健康な娘との体内の比較も然り。
不健康な父の体内にいる細胞は、ブラック企業並みに働かされていて、その細胞たちの住処を表すのに、ゴミが溢れ裏寂れた細い通りに、昭和な店が並んでいるのがツボでした。
お城や、洒落た町並みの広がるヨーロッパな娘の体内との差が激しいです。
父と娘という設定なので、親子愛絡みの泣きのシーンがあるだろうなとは予想していましたが…。
甘く見ておりました。
この映画、ヤバイです。
前半はコミカルなタッチで笑わせておいて、後半のシリアスな展開になってくると、泣けるシーンが次々と襲ってきまして。
もう何度、涙を拭ったことか。
皆さま、ハンカチをお忘れなく。
そして、なんと言っても、それぞれの細胞キャラが実に魅力的で良きです。
どの俳優さんも個性がしっかりと役にハマっていて、違和感がないのがスゴイ。
なりきり過ぎてて、誰だか気づかずに観ていた俳優さんもいました(笑)
数ある細胞の中でも印象的だったのは、仲里依紗さんのNK細胞。
一匹狼的な殺し屋で、がん細胞などの異物を単独でやっつけまくる姿が、もう格好良すぎです。
姉さん!惚れました!
また、優しい微笑みで子ども達のお世話をする、松本若菜さんのマクロファージ。
後半、変貌して別の一面を見せてくれるシーンも好きでした。
強い女が好きなのかしら、私?
白血球の佐藤健さんは、期待を裏切らないキレッキレのアクション。
『るろうに剣心』を彷彿とさせる壁走りや、回転、ジャンプなどの連続技に、うお〜!かっこよ!と心の中で拍手。
そして普段は厳しくスンとした態度ながら、時おり見せる優しさがまた良きです。
コミカルもシリアスもできる俳優さんとして、昔から応援しています。
ちなみに『恋はつづくよどこまでも』の頃から、佐藤健さんのLINEに登録して、メッセージをもらっては擬似彼女気分をいまだに味わい続けている私です(笑)
もちろん、赤血球の永野芽郁ちゃんとのやり取りは、笑いも胸キュンも涙うるうるも。
笑顔も、困った顔も、うちに秘めた強さを見せる時も、全部が可愛い芽郁ちゃんとの相性はバッチリ。
お二人の魅力がたっぷり詰まった映画です。
そして忘れてならない、最強の敵役となるFukaseさん。
役名も????となっていて、謎に包まれていますが、もう、その姿を見ただけでヤバイ奴なんだろうな…とわかりますよね。
でも、どこか哀しみや孤独を感じさせる演技で、ただの悪役で終わらせていないのが流石です。
でも、本当に怖い…。
細胞だったら、絶対に出会いたくない相手です。
友情や、仲間との絆、親子の愛、恋と青春。
困難に立ち向かい、決してあきらめず、ただただ自分のできることをやり続ける。
さまざまな感情や思いを搖さぶられる映画でした。
そして、擦り傷ひとつでも大混乱になる細胞達の姿に、もっと自分の体に優しくなろうと、きっと誰しもが思うのではないでしょうか。
黙々と朝も夜もはたらく細胞達に感謝!
この冬、とってもオススメの映画です。