美術館という贅沢(古伊賀展@五島美術館)
昨日、五島美術館で開催中の「古伊賀 破格のやきもの展」(10月21日〜12月3日)へ行ってきました。
正直なところ、不勉強甚だしいのですが
伊賀、美濃、信楽……これはこういうものだと説明しろと言われたら、フワッとした説明しかできない私ですので
「杉本貞光さんの作っているやつかな……」
くらいの知識で五島美術館へ向いました。
↓五島美術館HP
展示室1の入口から中に踏み込まずとも目に飛び込んできた素晴らしい展示品の数々に圧倒されました。
古伊賀とは
伊賀焼のうち、16世紀後半の桃山時代から17世紀前半の江戸時代初期までに焼かれた茶陶を主体にしたやきもの。(Weblio辞書参照)
ここに並んでいるのは桃山時代から江戸初期ということ。つまり約400年前の作品達。
それなのに私の目の前にある作品達はつい先日作られたかのような瑞々しさ美しさなのです。
キラキラと水を纏ったかのような肌。
ビードロ釉の透き通る美しさや流れ落ちる一筋の輝きたるや私の語彙力ではとても表現しきれません。
展示室は1と2に分かれていて
展示室1は入口に向かい右手側に花入、左手側に水指、真ん中に茶入や茶碗。
展示室2は発掘調査などで出土したものを中心に展示されていました。
展示室1半分見ないうちに1時間以上かかり、その作品の素晴らしさボリュームから脳が少々疲労してきたので庭園散歩で小休止しました。
庭園にはお茶室や古墳跡や守城跡などもあります。昨年お伺いした時はちょうど紅葉の時期でとても美しかったのを覚えています。
実はこの日は14時からの竹内順一先生の講演会「焼締め陶器の真髄」にも予約を入れていてたのですがそれはまたいつか。
さて、展示室に戻り再び鑑賞再開。
どれも本当に素晴らしいものばかり…
本で見聞きしたことはあるものも多数展示されているのですが、やはりあの瑞々しさ、ビードロ釉の煌めきと透明感、焼き締められた肌の質感は実際自分の目で見るのと、本で写真を見るのとでは全く違う印象と感動を受けました。
一つ一つ脳裏にPCのように鮮明に保存できれば良いのにと思いながら忘れないように一つ一つ見つめ続けました。人間の脳はなんて不便なのでしょう……
その時感じた自分の感想や感情も忘れたくないなと何点かはスケッチしてきました。
(ああ、ピカソくらいの才能があれば…)
今回の企画展の本も勿論あります
とても素晴らしいです!
今回個人の方が所持されている作品もかなり多く展示されていました。
美術館所持の作品はそれぞれの美術館でいつか出会う事もあると思いますが、個人の方が所持されている作品は次いつ出会う事ができるか、もしくはもう出会う事も出来ないかもしれないと思います。
改めてそう考えるとなんとも贅沢な空間です。
企画展も本も是非ご自身で確かめていただき一緒に心震わせて、ご意見お伺いできたらなぁと無知の癖にそんな事を思ったりなんだり…
思い出してください。
この文書の書き出しで私はフワッとした知識しかなかったのに
展示を見たあとはもう古伊賀の虜なのです!!
どれだけ素晴らしいかこれだけでも伝わるのではないでしょうか(エッ…
時間を見つけて私ももう一度絶対に行きたいと思っております!!
12月3日までということなので是非五島美術館「古伊賀 破格のやきもの」へ足を運ばれてはいかがでしょうか??
さて。
焼物といえば…
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