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わたしがホルンになったワケ
「吹奏楽部のこと」
というマガジンを作っておきながら
それに関する記事を全然書けていません。
中学高校の6年間
吹奏楽部で過ごした時間は
強烈で濃密なかけがえのない時間だったので
書きたいことが沢山あります。
私はホルンという楽器を吹いていたんだけど
そもそも何故私がホルンパートに決まったのか
今日は
中学1年生の春まで遡って話してみたいと思います。
もともと吹奏楽部に入ることを決めた動機は
負からの回避でした。
(↓過去に少しお話ししました)
心理学の動機づけでいうところの
“負からの回避”。
演劇部に入るつもりだったところを
友人らに
演劇部!?陰キャじゃん!ww
と盛大にバカにされてしまって
スポーツは苦手だから消去法で
文化部のなかで唯一 陰キャ認定されなくてすむ
吹奏楽部を選択しました。
とはいえ当時の私は
ピアノを習ったこともなければ
およそ音楽とは無縁の生活をしていて
管楽器の名前なんてほぼ知りません。
仮入部では
トロンボーン
クラリネット
フルート
サックス
を試奏しましたが
音が出た楽器はひとつもありませんでした。
(マウスピースさえ鳴らせませんでした)
最後に見学した
パーカッション(打楽器)パートでは
1つ上のギャルっぽいA先輩が
すのちゃんちっちゃくて可愛い〜
すのちゃん何してても可愛い〜
と私のことを大変気に入ってくださって
打楽器なら誰にでも音は出るし
昔からリズム感は良いって言われるし
よし
希望はパーカッションで出そう!
と決めました。
A先輩からも
すのちゃん絶対パーカス来てね!!
と何度もラブコールがありました。
そのことを
例の隠キャじゃん!wの友人に話すと
やめておけと言われました。
A先輩って超ギャルじゃん
すのが仲良く出来るわけないってw
パーカスの先輩全員怖いって有名よ
すのいじめられるかもよw
ちょうどその少し前
フジテレビの「ライフ」というドラマを観たばかりで
あの恐ろしすぎるいじめ風景が頭をよぎりました。
あんなことになったら
私の中学校生活終わりだよな・・・
と思った私は
顧問の先生とのパート決め面談の時
パーカッション希望を撤回しました。
希望は
1.パーカッション
2.トロンボーン
3.アルトサックス
と事前に提出していて
面談で紙と私を交互に見ながら
パーカッションは希望者少ないから
第一希望でいけると思うよ
リズム感は自信ある?
と先生。
あの〜
やっぱりパーカッション希望はやめたいと思います。
ん?なぜ?
パーカッションの先輩たちがちょっと怖くて。
なに、そりゃいかん。
先生は撤回をすぐに受け入れました。
どうやらその吹部には
過去に女の子同士の人間関係とかいじめで
大きめの問題があったらしくて
(詳細は知りません)
先生もそういうことに敏感になっていたのです。
じゃあホルンはどう?
ホルンの先輩たちはみんなおっとりしてるよ
と先生。
ホルン・・・
仮入部で一度も吹いてないし
正直ホルンがどの楽器か分からないけど・・・
はい お願いします。
こうして私はホルンパートに決まったのでした。
吹奏楽部に入ったことも
ホルンパートに決まったことも
そこに私の意志はひとつもなかったのです。
自分で選べる状況にありながら。
あれほど私の仲間入りを熱望してくださったA先輩は
この決定をどう感じていたか分からないけど
私も自分から
絶対パーカッション入ります!と宣言していただけに
気まずくて申し訳なくて
その後あまり目を合わせられませんでした。
すのいじめられるかもよw
と言われて
そんなことない!
A先輩はそんな人じゃない!
と言い返せなかった自分が
悔しいし情けなかったです。
先生のおっしゃるとおり
ホルンの先輩は皆優しくて
特にパートリーダーのM先輩は大変良くしてくださり
今でも毎年年賀状をくださいます。
でも
憧れも目標もなかった
消極的な理由からの選択で
ホルンが上手くなるはずもなく
私はその後大変な苦労をしてゆくことになるのでした。