【映画#56】「フラッシュダンス」『うりずん』より
こんにちは、三太です。
3月となりました。
朝の太陽ののぼる時間が早くなってきたり、日中の気温も上がってきたりといよいよ春めいてきた感じがします。
出会いと別れの春がくるなと感じている今日この頃です。
では、今日は『うりずん』に出てきた映画、「フラッシュダンス」を見ていきます。
『うりずん』に出てくる2作の映画の内の2作目です。
基本情報
監督:エイドリアン・ライン
出演者:アレックス(ジェニファー・ビールス)
ニック(マイケル・ヌーリー)
ハナ(リリア・スカラ)
上映時間:1時間34分
公開:1983年
あらすじ
バレエダンサーになることを夢見て溶接工場で働きながら練習を続ける18歳のアレックス。
そのアレックスの生活にBGMが流れながら物語は始まります。
アレックスはなかなか自分に自信を持てずオーディションに申し込む段階でしり込みをしてしまっています。
そんな中自分が働いている溶接工場の社長であるニックと少しずつ良い仲になっていきます。
と書けば、けっこうあっさりしているのですが、本当はそれほどあっさりはいっていません。
アレックスはとても勝気であり、衝突もたくさん起こります。
また、アレックスとニックが出会うことになったモービーズというバーでも色んな事が起こります。
夢に挑戦しようとする友の姿、忍び寄る怪しげな男・・・。
様々な困難に立ち向かっていきます。
アレックスはオーディションに挑戦できるのでしょうか。
彼女は自分のダンスを披露することができるのでしょうか。
設定
・アレックスに家族の気配がない
・青春映画(友情・夢)
・ダンス
感想
アレックスが最後に披露するダンスが素晴らしかったです。
はじめやり直しが起こり大丈夫か?という雰囲気になりますが、そこから見事に立て直します。
ダンスにそれほど詳しくないのでもしかして違うかもしれませんが、アレックスのダンスはバレエ的ではなく、もっと野性味あふれるものでした。
そのダンスからはアレックスのそれまでの人生が伝わってくるようです。
そこが素晴らしさにつながるのかなと思いました。
そして本当に盛りだくさんの話でした。
一緒に夢へ挑戦する友達(ジェニーという友達はアイススケーターを目指している)、ニックとの恋愛、ハナという信頼する人の喪失・・・。
それらが先ほど述べた最後のダンスに結実しているんだと思います。
終わり方はベタなハッピーエンドなのですが、ここまで来たらそのベタな感じで最後まで行ってくれという感じもありました。
音楽とダンス、そして色んなベタが盛り込まれた映画で面白かったです。
ちなみに、劇中で流れるBGMはどこかで聞いたことがあるような曲もいくつかありました。
人生が乗ってるダンス春野ゆく
その他
ウィキペディアより
→アイリーン・キャラが歌う映画主題歌『フラッシュダンス…ホワット・ア・フィーリング』(上にある埋め込みの動画の曲です)は、アカデミー賞で歌曲賞を受賞し、世界的な大ヒットを記録した。
→ジェニファー・ビールスは撮影当時、イェール大学に入学したばかりの優秀な大学生で彼女の魅力が話題を呼び、低予算の映画ながら世界的に商業的成功を達成した。
『うりずん』内の「フラッシュダンス」登場シーン
これは「失敗」という話の一節です。
このあとデートのあとの(彼女にとってはデートではなかったみたいですが)の会話のシーンがあります。
そこで印象的だったシーンとして語り手は、「ジェニーがアイススケートのオーディションを受けてダメだった」シーンを挙げます。
そのシーンと絡めて、(このシーンでジェニーは立ち上がることができないのですが)「立て!立て!」と心の中で鼓舞して物語は終わります。
つまり、この「失敗」という話はほぼ「フラッシュダンス」をもとに作られた話と言えると思います。
吉田修一作品とのつながり
・実の親の不在
・青春もの(『横道世之介』などがつながるのかなと思いますし、他にもいくつかあると思います)
・『うりずん』の一編のもととなっている。
以上で、「フラッシュダンス」については終わります。
思った以上に『うりずん』の話と深く結びついていました。
それでは、読んでいただき、ありがとうございました。
画像の出典:映画ドットコム「フラッシュダンス」