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練習のほうがよく書けた、はホント? 【書道の話】

夏から(まだ夏みたいな気温ですけど)、ほぼ毎日30分、字を書いている。
約30年も筆を持っていなかったので、ど初心者。

練習に毎回、新しい半紙を使っていては大変な量になるので、裏面にも練習する。
日々、練習を始めてから半分くらいの時間を、裏面での練習に使う。

半紙は、つるつるの面がおもてで、ザラザラが裏面なのだが、裏面の書き味も好きだ。
ゴツゴツと筆に抵抗してくるので力に遠慮が要らないし、かすれが出やすい。

裏面に練習していると、「いま、いい感じだった!」という瞬間がある。

惜しい、これが裏面(練習)でなかったら!という気持ちになるのだが、果たしてその感覚は正しいのか? 画像調整して確認してみた。

(向こう側の字が透けにくいようホワイトを調整しています。雑ですみません。)

裏面がけっこうバランスよく書けている気がする。
裏面は「明」が右に寄っている。どっちもどっち。

おそらく、裏面で練習したときのほうが書けるというのは、錯覚

先におもて面に字が書かれているために、余白が適度に埋まって見えるし、書いた文字の細かなアラが目立たず、うまくいったように思うだけ。
惜しいと悔やむほどの差は、ない…

練習のほうがよく書けた、と思ったなら、それを超えられると思って書くしかないのだろう。

さて、挑戦し始めた次のお題は「秋物人しゅうぶつひとを感ぜしむ」。

秋物人しゅうぶつひとを感ぜしむ--秋の景物けいぶつは人の心を深く感ぜしむるものがある。(陸游りくゆう

「行書のレッスン1」入門編 より
「感」が暴れがちな一方、「人」は小さくなる。

実際の陽射しが、もう少し秋めいてくれば! 書ける気が…!(そんなわけない)