春のような温かさがいつもある学校に…「小走りに次の作業に」という自分を選び取る強靭さ 〜心の宝物115
🌷残暑の中央階段で
コロナ機の学校
中央玄関に直結する階段は、そこから噴水のように枝分かれして、校内の動線の中心になっています。おそらく1日で、最も多くの人が通る場所。だからきれいにする。そんな決意の声が聞こえるほどの懸命さで、3年生の児童は、今日も階段掃除に取り組んでいます。
8月も末とはいえ、まだまだ残暑厳しい午後。子どもたちをねぎらいつつ、階段を上っていきます。踊り場に差し掛かったとき、ひときわきびきびと動く彼女の背中が目に留まりました。
🌷「小走りに次の作業に」という自分を選びとる強靭さ
ゴミを取ったあとの一段一段を、力を込めて、しかし丁寧に磨いています。暑さもマスクの息苦しさも、まるで感じていないかのようです。手際のよさにみとれてしまいました。
分担の段を全て磨き終えました。間もなく掃除も終わり。ゆっくりと片付けに入ってもいい頃合いです。しかし彼女は、小走りに上の踊り場へ向かい、壁を磨き始めました。
「がんばるね。そこもあなたの仕事ですか」
背後からいきなり声をかけた私に驚きつつ、
「ちがうけど、まだ時間があるから」と答えた表情の清々しさに感動しました。
彼女はサッカーのクラブチームに所属。高い運動能力と視野の広さでレギュラーポジションを獲得しました。後年、声をかけてくれた試合を観戦しました。激しい雨の中、気迫あふれる献身的なプレーに目を奪われました。
妥協なく、状況の中で、最後まで最善を尽くす。言葉は美しいけれど、それを実行することは、決して簡単なことではありません。同じ状況で、同じ行動を私は選択できたでしょうか。
サッカーでも、日常でも、そんな自分を選びとろうとする、そんなあなたの気高さをとても素敵に思います。あなたの強靭さを尊敬します。
そんな思いでお伝えしました。
かけがえのないあなたへ。
素敵なきらめきをありがとう。
出会ってくれてありがとう。
生まれてきてくれてありがとう。
どうか、ありのままで。
どうか、幸せで。
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