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春のような温かさがいつもある学校に… 年末の学年室 〜心の宝物322
🌷冬休み前の 安堵と覇気と
コロナ機の学校
間もなく冬休み。心なしか、子どもたちも浮き立って見えます。もういくつ寝るとお正月。そんな声が聞こえてくるような気がします。
高度経済成長期真っただ中の、商店街のはずれで育ちました。大売り出し、引換券を貯めて挑戦するガラガラくじ。昭和の歳末の華やかさは今も記憶に鮮明です。
そのせいか、12月の終わりを、1年の内で、最も華やいで、活気あるときと感じてきました。あくまで、私個人の感想です。
しかし、子どもたちの、どこかほっとしたような安堵と、1年の締めくくりを期しているような覇気とが溶け合った表情からは、私が子どもの頃に感じたものと同じ感慨が伝わるように思えます。
掃除に取り組む姿からも、そんな一種華やいだ熱気を感じながら、全校を巡回していました。
🌷たった一人で
この頃、5年生の彼は、学年フロアにある余裕教室、通称学年室を、たった一人で掃除していました。大規模校だった校舎を、小規模校の人数で活用しているので、こういうことも起こりえます。しかし、それにしても、机やいすの数は若干少ないものの、普通教室と同じ広さの場所を、ひとりで担当するのは異例です。
いつ行っても、彼は同じ緊張感と真剣さで、掃除に取り組んでいました。
ほうきで、雑巾で、その場を清めることに最善を尽くす。
冷たい水で雑巾を絞ることに少しの迷いもなく、むしろ汗ばむほどに。
サッカーを愛するスポーツマンには、場所の広さも、冬の寒さも、モチベーションに変えてしまう強靭さがありました。
だから、君は、この場所を任されているのだね。たった一人で任されているのだね。
普通だったらそれを気の毒と思う。君が君でなかったなら、クラスとしてこういう選択にはならなかっただろう。
仲間の思いが集まって今がある。君が君だから今がある。
みんなが頼りにする君の強靭さを、私も尊敬する。
かけがえのないあなたへ
素敵なきらめきをありがとう
出会ってくれてありがとう
生まれてきてくれてありがとう
どうか、ありのままで
どうか、幸せで