夏夢
今日、昼寝した時に見た夢を、
できるだけ忘れないようにここに記す。
〈予〉
私は未来から来た予言者、又は
未来を察知する能力がある。
,,,)今日は何か大切なものが消える。
〈始〉
大入道は空を高く、蝉は最後を振り絞って鳴き、
茹だるような暑さは止まない。
私は直射をあるく予言者。
〈中〉
私は何をみたのだろう。
できるだけ忘れないようにここに記す。
祖母の家がすごい豪華で書斎なんかもあった。
私はそこで祖母にぼそっと何かを言われたのだ。
覚えてはいない。
あとシーズンはきっと冬だ。SLの模型とクリスマスツリーが輝いていたから。
祖母は何を私に言ったのだろう。
〈中の2〉
何してんだよ俺は。
現実世界でやって欲しくない自分。
金なしの俺は、金なしたちが集まる焼き鳥屋に行った。俺は行列に並んだ。並んで買った人はうまそうにして会話を楽しんでやがる。苛立ったのか足が疼く。
ようやく辿り着いた頃には数時間たっていたんじゃないか。やっと買えた俺は店を出ようとした途端、大粒の雨が全身を濡らす。
あれ、何か忘れている。
肝が冷えた。
やばい。私はとんだ過ちを犯した。
友達を待たせていたのだ。
彼は傾斜の階段のところで、大雨に降られてもなお、
まだ待っていたのだ。
彼の目は冷たかった。
裏切りられて、苛立ちすら既に越えた目。
こう言った場合どうするのが
1番の選択肢と言えるのだろうか。
その瞬間。
〈終〉
さっきの円形歩道橋のシーンに出た。
人だけではなく地、空、円形歩道橋までもこの熱気には耐えられない、と声をあげているように見えた。
その瞬間、
直進方向のハイエースと左折する軽トラが私の視界ので衝突した。衝突したが、衝突音はしない。
軽トラのタイヤがハイエースのフロントにかすり、
空めがけて消えたのだ。
脳裏に浮かんだのは鮮明な富士山の全貌。
聴覚は涼しそうな風鈴の音。
私はその後すぐ近くの店に向かい、目撃した人を
探した、とさ。
〈追記〉
夢はまさに何重にも構成されたもの。
そんな映画もあった気がする。
普段考えないようなことが夢ではなんでもおきる。
喜怒哀楽どれをとっても、中途半端なところで目は覚めるもの。将来何かの役に立つかもしれない。
※ここに記したことはフィクションであり、
私の夏夢です。