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ベンチプレスの科学的考察(記録更新を目指して)

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このマガジンではベンチプレス強化に向けた物理特性や最新の研究知見を解説しています。ベンチプレスの記録向上やスランプ脱出、パワーリフティング、骨格筋肥大を目的とする際に大変参考にな…
パーソナル指導やスポーツ現場での利用、自身の記録更新に必ず貢献できると自負しています。 是非ともご…
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#パワーリフティング

ベンチプレスの補助種目をシステマティックに選択するための知見

ベンチプレスの1RMを強化する為にはベンチプレスは勿論のこと、補助種目の活用が重要となります。 この補助種目の活用方法は単に沢山行えば良いものでもなく、逆にやらなさ過ぎても効果(筋肥大および筋力増強)が得られないことが研究報告として明らかとなっています。(Kassiano, 2022) では、ベンチプレスの補助種目はどの様な視点で活用すれば良いのでしょうか?? ベンチプレスの補助種目には(今回はあくまでもベンチプレスを特性の原則から強化する為の補助種目と定義します。なの

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上腕二頭筋の収縮がベンチプレスの作用を減衰させる?ベンチプレスの拮抗筋同時収縮の影響(運動学的考察)

ベンチプレスにおいて作動する骨格筋にはどの様な筋があるでしょうか?? 一般的には ▷大胸筋 ▷上腕三頭筋 ▷三角筋前部線維 ▷広背筋 ▷上腕二頭筋 などが知られています。 今回は、様々な研究論文をベースにベンチプレスにおける「上腕二頭筋」の役割に着目します。 この上腕二頭筋の収縮はベンチプレスにおいて、良くも悪くも作用します。 効率的に上腕二頭筋をベンチプレスで利用するための知識は必須ではないでしょうか? 加えて、上腕二頭筋に着目することで、ボトムの攻略

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最大筋力向上を目的としたピーキングの特性を理解する

パワーリフティングに馴染みが無い人は

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【最新版】必見!筋肥大と筋力増強に関わるトレーニングの最新エビデンス

今回は、2022年の最新論文(無作為化臨床試験、システマティックレビュー)を多く含めて、これまでの「筋力増強」「筋肥大」に関する最新情報(2022/2/2)を包括します。 この記事を読んで頂くと、これまで常識だと思われていた情報の真意や最新のトレーニング理論が理解できるため非常に有効になると思います。 加えて、パワーリフティングやベンチプレス、ボディメイクなど様々な目的にどの様にトレーニングの特異性を生かせば良いか理解できると思います。 ベンチプレスやスクワット、デッド

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パワーリフティングにおける呼吸テクニックの種類と効果

“呼吸” が使えるパワーリフターやベンチプレッサーは最強だと考えています。 呼吸は人間に備わっている高度かつ精巧なシステムです。 何故ならば、“呼吸”は無意識下でも作動し、随意的にもコントロールすることが出来ます。 呼吸を使うことで我々は直接コントロールできない心拍数や血圧のコントロール、呼吸を介して最大筋力を向上させることが可能です。 パワーリフティングやベンチプレスでは1RM強化またはトレーニング・ボリュームの獲得が優先事項になってきます。呼吸を操作することで試

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トレーニング・ボリュームに惑わされるな!パワーリフティングのための明確なトレーニング方法を紐解く

これまでに様々な研究論文でトレーニング方法の検証が行われてきています。 今現在、トレーニングで最も重要な変数と言われているのが【総トレーニング量:Training volume】です。 これは2017年のSchoenfeldらの大規模研究によって明らかにされた概念です。 彼等の解析では強度、セット数、頻度、反復回数等々よりも、それらの合計値であるトレーニングボリュームが大きければ大きいほどトレーニング効果(筋肥大)が最大となるという結果を示しています。 この研究は過去

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Velocity Based Trainingを最大限活用するためのプロファイリング

Velocity Based Trainingとは、特定の機器を使用してバーベル速度を計測し、管理しながらトレーニングする手法です。 バーベル挙上速度には「最大筋力」や「神経筋疲労」などの様々なパラメーターが潜在的に反映されています。この情報を上手く利用してトレーニングプログラムに組み込むことで、より効率的に筋力増強や筋肥大を狙うといったことが研究として盛んに行われています。 特に重要な要素として、近年重要視されているのが 1RMは常に変動している ということです。

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ベンチプレスの1RMを決定する構造的・技術的・神経筋的要因で最も重要な要素とは?プログラムに組み込むべき補完的種目に関して

今回はベンチプレスの1RMを強くする要素に関してご紹介していこうと思います。ベンチプレスの1RMに関わる要因は ❶構造的要因 (体組成:筋横断面積、骨量、脂肪量、徐脂肪体重量、羽状角、筋束長…) ❷技術的要因  (アーチの高さ、レッグドライブ力、バーベル軌道、上肢長…) ❸神経筋的要因  (各筋の筋電図活動、最大筋力、等尺性筋力…) の3つの要因に分類でき、それぞれに多数の変数が含まれています。 上記の要因と変数でベンチプレス1RMに重要なものを明確にし、プログラムへの落と

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バーベル速度を用いた筋力トレーニングであるVBT(Velocity Based Training)のエビデンスと効果的な活用方法

2021.7.15 (項目10の追加とその他の文章を校正しました。) 2021.9.1(項目7と項目10に追加情報を掲載しました。)  ▶加圧トレーニングと速度変化(項目7)  ▶グリップ幅が総トレーニング量に与える影響(項目7)  ▶速度から1RMは正確に予測できない報告(項目10) ――――――――――――――――― 現在のトレーニング科学において、筋肥大や筋力増強を目的とした場合に最も重要とされているトレーニング変数(反復回数、セット数、時間等)は「トレーニ

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RPEストップ法を用いたトレーニング量の自動調節(最適化)と目的別バックオフセットの削減率【RPEシリーズ①】

2021/8/3追記:目次「RPEストップ法で何故トレーニング量の自動調節が可能なのか?」 ベンチプレス、スクワットやデッドリフトにおけるRPEストップ法を活用したトレーニング・ボリュームの最適化に関する主要論文を今回は解説します。 RPEを活用したトレーニングに関しては2018年にニュージーランドのオークランド工科大学のEric R Helmsらの論文に全ての情報が入っていると言っても過言ではないです。この論文を読むだけで、どれほどトレーニング・プログラムにRPEが重要

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遺伝子レベルを越えろ!自分を知れ!凡人がベンチプレスで勝つための戦略

今回は、ベンチプレスで勝つための遺伝的要因と可能な対応方法(戦略)ついて解説していきます。PPVを意識したポップなタイトルにしてみました。 特に焦点を当てるのは 1. 身体構造(骨格) 2. 筋線維タイプ(速筋or遅筋or中間) 3. 運動反応遺伝子(追い込み型or非追い込み型) 4. 骨格筋の付着部位(遠位型or近位型)です。 (内容はほぼほぼ1.身体構造です。2~4はちょこっとです。) それぞれの特徴と遺伝的に不利な個人がベンチプレスで勝つためにどの様な戦略を取るべき

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パワーリフティングやスポーツ競技でのピーキング・プロトコルについての最新エビデンス【ベンチプレス向上のためのテーパリングと中断】

今回、ご紹介するのはパワーリフティングを始め、様々なスポーツ競技において大会出場にむけてパフォーマンスのピークを本番に持っていくための「ピーキング」について科学的考察を含めて論文をご紹介します。 目的とする競技/大会の前にアスリートはパフォーマンスを最大限引き出すために、 テーパリング(tapering)や トレーニングの中止(training cessation)を用いて パフォーマンスを特定の日に最大化させることを ピーキングといいます。 概要現在、多くの論文報告では

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ベンチプレス初心者のボトムポジションとバーベル軌道の考え方~物理的要素~

ベンチプレスを始めたばかりの人や初心者の人、もしくは、そういった方々を指導するトレーナーや理学療法士等の方々の参考になればと思い、ベンチプレス初心者向けのボトムポジションおよびバーベル軌道の考え方(指導方法)を私なりに解説してみます。 バーベル軌道に関して、ベンチプレス初心者の人がパワーリフターや上級者の軌道(軌道のみ)に合わせる方法は逆に怪我のリスクや記録の低下を招きやすいと考えています。 何故ならば、理想的な軌道は色々な関節角度や柔軟性、フォームなどが合わさって出来上

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高強度や高頻度・高ボリュームトレーニングによるベンチプレスのRPE反応とトレーニング設定への応用

RPE(Rating of perceived exertion)は様々な要因によって影響を受けます。 ベンチプレスやスクワット、デッドリフトにおけるRPE使用例としては、大きく以下の2つがあるかと思います。 ➊セット毎のRPEで疲労やパフォーマンスを推定する方法 ❷ RPEストップ法による固定管理を行う方法 トレーニングボリュームの自動調節や最適化を目的とした場合に関しては❷のRPEストップ法が現在では最適であるという報告が出ています。 日々の調子の確認や何処まで追い込

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