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「大野川の暮らし魅力再発見!」のりくらおやきをつくろう 参加レポ

11/18(月)に大野川小中学校で乗鞍高原の郷土料理『のりくらおやき』をつくるイベントが開催されました。本格的な寒さがやってきた乗鞍高原で、郷土食のおやきづくりを小学生たちと一緒に楽しみ、心まであたたまる時間が流れました。当日の様子をレポートします。


イベントの概要

今回のイベントは、のりくら高原ミライズ構想協議会の移住推進プロジェクトチームが主催。地元の魅力を大人も子どもも一緒に再発見してほしいとの趣旨で企画された、全5回のイベントのうちの第4回目です。

今回は地元の郷土料理「のりくらおやき」をつくろうと、小学5.6年生8人、学校の教職員2人、地域から6人、講師4人、スタッフ3人、合わせて23人が大野川小中学校の調理室に集まりました。

おかみさん達が事前の仕込みをしてくださり、準備は万端!

教えてくれた人

講師は、第1回のイベントで「ぶどう葉寿司」のつくり方を教えてくれた乗鞍うまいもの工房のおかみさんたち。普段から地元食材をふんだんに使った「のりくらおやき」の製造を担い、「おかみさん食堂」などに卸しています。お歳暮シーズンには一日で1000個近くのおやきを作る日もあるというから驚き!熟練の技をもつ、のりくらおやきの匠たちです。

「みんなでおやき作りを楽しみましょう!」

のりくらおやき=やいや!?

「のりくらおやきとは?」おかみさんによると、「昔はそば粉をつかって囲炉裏で焼き、味噌や醤油をつけて食べた」そうで、「今は中味の具に合わせて生地に材料を練りこみ、ほんのり色づけするのが特長。そば粉(花豆)、よもぎ(かぼちゃ)、紅茶(おさつりんご)、黒米(じゃがいも餡)などがある」とのこと。

うまいもの工房の「のりくらおやき」は彩り豊か!(写真:うまいもの工房)

また、乗鞍地域では「やいや」というのが「おやき」の古くからの呼び名なのだそう。のりくらのおやきは、昔から各家庭で作られてきた郷土食。農作業の合間に食べたり、子どものおやつにしたりと、乗鞍地域の食文化に欠かせない存在です。

のりくらおやきをつくってみた

今回みんなでつくったのは、「野沢菜おやき」と「花豆おやき」。生地はプレーンのもので、具材はおかみさん達が予め仕込んできてくれました。

具の状態で既に美味しそう

花豆は乗鞍の伝統野菜の一つ。講師のしげこさんの畑で採れた今年の新豆をほっくりと甘く煮たものです。野沢菜はおかみさん達が収穫~洗い~塩漬け保存~油で甘辛に炒めて手塩にかけたもの。どちらも素材のおいしさが引き立つシンプルな味付けです。

具材を測って均等に小分けします
生地づくりをレクチャーするおかみさん達

おうちでお母さんやおばあちゃんが作るのを見ているからか、びっくりするほど上手な子もいました。初めてつくる子も、感触を確かめながら面白がってこねていきました。

みんなで順番にこねていきました

耳たぶほどの柔らかさになった生地を均等に分けたら、おかみさんが包む様子を真似して具を包んでいきます。簡単そうに見えて、うまく包めず苦戦する参加者の姿も。

ちょうどいい薄さに伸ばして具を収めるのが意外と難しい!
さすが!おかみさん達の手にかかると美しく包まれていきます
包んで形を整えたものから順にフライパンで焼き色をつけます

のりくらおやきをみんなで食べてみた

その後、蒸し器に入れてちょうど12分。ふたを開けるとふわーっと立ち上がる蒸気とともに、ふっくらと膨らんだ美味しそうなおやきが姿を現しました。

お待ちかねの試食タイムに期待が高まります

テーブルごとに「いただきます」をして口に運ぶと…。蒸したてほくほくのおやきに思わず顔がほころび、子ども達も、その美味しさにパクパク食が進みます。花豆おやきも、野沢菜おやきもどちらも美味しく仕上がり、皆さん大満足の様子でした。

楽しくて美味しい時間でした!

参加した小学生からは、「包むのが楽しかった!」「自分でつくるのは初めてだったけど美味しくできた!」という声が聞こえ、おやきづくりをたっぷり楽しんだ様子でした。大人からは、「珍しい花豆のおやきが食べられて嬉しかった。」「おかみさん達に教えて頂き、みんなでわいわい話しながらつくれて楽しい時間だった」「家でまた作ってみたい」といった声があがりました。

小さな参加者さんも大満足!

イベントを終えて

乗鞍地域で昔から親しまれてきたおやきをみんなで知って・作って・食べる今回のイベント。おやきづくりの匠であるおかみさん達の話を聞き、熟練の手つきを近くで見て、のりくらおやき=手間はもちろん愛情もたっぷり包まれているからこその、地域の美味しい郷土食なのだということを参加者みんなで実感できました。

また、おかみさんから「なんでも家にあるものを具にして作ってみて!」と言われて、ぐぐっとおやきづくりのハードルが低くなりました。気軽に子どもと一緒につくって味わい、食を楽しむほかほかの時間をもちつつ、地域に伝わる「のりくらおやき」をみんなで大切にしていけたらなと思うイベントでした。


お知らせ

「大野川の暮らし魅力再発見!」のイベントは、いよいよ次回の第5回が今年度最後。最終回は地域外の方も参加できるイベント、1/14(火)開催の「梓水神社と山岳信仰を知ろう」です。詳細が決まりましたらこちらのnoteでもお知らせしますのでお楽しみに!


第1回「大野川の暮らし魅力再発見!」ぶどう葉寿司をつくろう 参加レポートはこちら▼

第2回「大野川の暮らし魅力再発見!」」一の瀬に生息する動植物を探そう 参加レポートはこちら▼

第3回「大野川の暮らし魅力再発見!」秋の乗鞍さんぽ 大野川の歴史を歩いて学ぼう 参加レポ-トはこちら▼

写真:セツ・マカリスター
取材・文:楓 紋子
企画制作:のりくら高原ミライズ構想協議会 移住推進プロジェクトチーム


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