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才能は自力で作れる! ~書評 ぼくたちは習慣で、できている。その7 習慣の作り方 ステップ22~28

ダイエットや勉強、筋トレ、なかなか続かなくて「三日坊主になりがちなんだよな~」と思う方いらっしゃいませんか?

ダイエットや勉強、筋トレ結構大変ですし、結果が見えるまでにかなり時間がかかりますよね。多くの場合、結果が見えるまでに挫折してしまうのです。なぜなら努力が実を結んでいる感覚がなくて、ただただ「無意味なことをしているだけなんじゃないか?」という感覚に襲われるからです。

だから、方法をコロコロ変えてしまって、結局どれが本当に効果が出たのかすらもわからず、「結局身に付かない」なんてこともあるでしょう。

正しい手段を使えば、こういった良くありがちな三日坊主は、解決できるのです。意志だけの問題ではないのですね。具体的な手法が佐々木典士著「ぼくたちは習慣で、できている」から伝授してもらえます。

習慣を身に付ける方法のステップ27で紹介されていて、三日坊主を回避する「なるほどな」と思える方法が分かります。興味のある方は、ぜひ最後まで読んでみてください。今回は50のステップの22~28までをご紹介です。

習慣を身に付ける50のステップ

ステップ22 下手だからこそ楽しめる

きっとお前は十年後に、せめて十年でいいから戻ってやり直したいと思っているのだろう。 今やり直せよ。未来を。 十年後か、二十年後か、五十年後から戻ってきたんだよ、今。作者不詳
90歳のおばあちゃんが後悔していること
60歳の時にバイオリンを始めようかと思ったのに、やらなかったこと。
その時始めていたら30年は出来たのに。。。

何かを始めるときに遅すぎることはありません。「素人が楽しむスポーツも、プロが仕事で一生懸命にやるスポーツも満足度は同じ。」これが著者の考えです。喜びは結果からもらうものではなく、それをやる過程にこそ喜びがあるのです。

「こんな年で始めても結局うまくならないかも」「いい年したおじさん(おばさん)が下手だったら笑われるかも」と不安になる必要もありません。
下手だからこそ、少しの練習で上達が良く分かるのだそうです。下手だからこそ、実は趣味を楽しめる。こんな逆説的なロジックがあるのです。

何か始めたいと思ったその瞬間が、人生で一番若いのです。だからその時やりたいと思ったらすぐに始める。これが大切です。

ボクシングの元日本チャンピオン細川バレンタイン選手も同じように考えているようで、「人生で今が一番若いから、思い立ったらはじめ時だよね」と仰っています。

本書と少し外れて、バレンタイン選手の意見をここで取り上げてみます。

ボクシングなど、何か挑戦をするとき、なぜしり込みする人が居るのか?それはどうせ「自分はもう若くないし。。。」と考えているから。もっと深く掘り下げると、なぜ「どうせ若くないし。。。」と思うのでしょう?

理由は、「やりたいこと」もしくは「挑戦」に成果物や見返りを求めているから。例えばボクシングを始めるのであれば、プロになって、他の若い選手よりも、経験年数が長い選手よりも強くなってそのジムで一目置かれる人物になりたい。こう思うことを”見返りを求める状態”だと細川バレンタイン選手は述べていました。下にリンクを張っておきますが、本当に良い意見だと思いますので是非ご覧になってみて下さい。


何か始めるときは、まっさらな状態で、初心を持ち続け、それを楽しむことだけに集中したいものですね。私もボクシングを始めるとき、練習していれば今日の自分よりも明日、半年後、一年後の自分の方がはるかに強くなっている。その自分の変化を楽しみたいという思いから始めたのでした。その時、プロボクサーになりたい、とか、ジムに在籍している選手から「あいつセンスあるよな」と思われたいとか余計なスケベ心を持って始めていたらこんなに長くジムワークは続かなかったな~と思います。

ステップ23 トリガーを仕掛ける

既に習慣になっている行動をトリガーにして、そこに関連付けて新しい習慣を作ると、続けやすくなるそうです。

例えば歯磨きしながら片付け、ドライヤーをかけながらスクワットをする。など、必ず毎日やることに紐づけると習慣は自動的に発動するようになるそうです。これを習慣の鎖付け、チェーンメイクというそうです。

夜寝る前の習慣のついでに、朝起きてやりたいことの準備をすることに関連付けるというのも有効な手段なのだそうです。例えば、朝ヨガをやる習慣を身に付けたければ、夜瞑想にヨガマットを使って、そのまま出しっぱなしにしておいて寝る。すると朝起きたらヨガマットが目に入るので、自動的にヨガを始めるなど、工夫次第でいくつもの習慣を関連付けて身に付けられるそうです。

ステップ24 大人の時間割を作る

トリガーの最も代表的な例は時間なのだそうです。朝起きる時間は基本的に目覚まし時計のアラームをトリガーとしているし、学校の授業は時間割で管理されています。著者は学生のように自身の生活にも時間割を作ることをお勧めしています。

例えば夜寝る時間もアラームでセットし、時間になったら自動的に寝るような仕組みを取っておくと、睡眠時間が確保され、朝決まった時間に起きることができるようになるそうです。

著者の時間割はこんな感じとのこと。
朝五時起床
九時半図書館へ出勤(執筆活動)
十一半時昼食
夜九時半就寝

ネットを見る時間を決めるということも、時間割を決めることに並んで、効率のいい一日を過ごすのに役立つそうです

分からない英単語を調べていたら火山噴火の動画を10分ほど見ていた

このように、インターネットで何かを調べると、リンクがそこら中にあるせいで次々と好奇心が湧き、本来得るはずだった情報以外にも触れることが多いのです。これ自体が無駄かと言われると完全に否定はできませんが、意識が他ごとに移ってしまって、やるべき仕事がこなせないと自己否定感につながりかねないので、こういった行動を控えるほうが良いのです。

“2ちゃんねる”の創始者であるひろゆきさんも、ウィキペディアのリンクを手繰り続けると2時間くらい経っているという経験を話していました(3:50あたりから)。
人の脳は、様々な情報に興味が湧くので放って多くと色々な情報に浮気をしてしまうので注意が必要だと著者は述べています。

天才と呼ばれる人たちの多くがキッチリと自分の仕事の時間を決め、規則正しく仕事をし続けたそうです。自由奔放に見える作家や画家なども、実は仕事時間だけはキッチリと時間を決めて確保していたのだとか。

時間割を決めておく副次的なメリット:自分の限界がわかる。

人は何かの目標を達成する計画を立てた時、その計画の1.5倍の時間を実際に使うのだそうです。つまり、予定では20日で終わると想定した計画は、実際に行うと30日はかかるということです。自分の能力を過信してしまうことがあるので、客観的に自分の能力を理解するべきです。時間割を決めてどれだけの時間を仕事に当てたのか。その時、どれくらい疲れるのか、どれだけの仕事ができたのか。ということを理解しておくと良いそうです。

時間割を決めていないと、悩んだり困ったりする時間もなくせるそうです。行動を自動的にすると、考える時間が減るので、悩む時間も同時に減るのだそうです。

ステップ25 集中力なんて誰にもない

TEDの動画はどれも同じくらいの時間に設定されているそうです。何分かご存じでしょうか?

大体18分に設定してあるそうです。

これは、人の集中力が18分程度しか続かないという前提でこの時間に設定してあるそうです。つまり、人の集中力は平均して18分くらいしか続かないということです。

ポモドーロテクニックとは

25分のタイマーをセットし、その時間は集中して仕事をする。その後5分間の休憩をはさんで25分集中する。これを4回繰り返した2時間ごとに長めの休憩をとる。

メンタリストのDaiGoさんも書籍「超集中力」の中で、このテクニックの有効性を述べていました。

人の集中力は長くても25分くらいしか持たないということなのでしょう。ポイントは、集中できないとしても時間割に沿って行動をするということだそうです。机に向かう時間を決めておけば、集中できなくても、楽しくなくても自然と仕事をしてしまうものだからだそうです。たとえ集中できなくても、効率が悪くても、一日の終わりには成果物が細切れでできています。それの寄せ集めでもそこそこの成果となっているそうです。

ステップ26 日付で行動する

時間割で動くのと同じような効果があるそうです。片付けなど、細々したことを一気に行う日を設けておくことで、自動的に雑務をこなすことができるそうです。

例えば、髪を切る日も日にちで決めておけば、「髪切ろうかな?、まだいいか?」と意識を働かせる必要がなくなるのだそうです。やることをあらかじめ決めておいて、手帳に記入するのも良いテクニックだそうです。そして、重要なポイントは、この予定(自分とのアポイントメント)を最優先するということです。

ステップ27 仮のご褒美を設定する

ダイエット、筋トレ、勉強、すぐに効果を実感できる人はどれくらい居るでしょうか?

実際これらの活動を始めてもすぐに目に見える成果はないんですよね。なので、その成果が出るまでの繋ぎとして、目に見えるご褒美を自分にあげることも習慣を身に付ける工夫なのだそうです。下図参照。

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例えば、勉強を2時間できたら夕飯を奮発してもいい。筋トレができたらゲームをしてもよい。など、達成できた時に自分にご褒美をあげると長続きするそうです。

そうこうしているうちに、本当の報酬(努力の成果)を得ることが出来ます。そうすれば、本当の報酬を得るのが楽しくなって、努力の習慣が完全に身に付くようになるのです。

ステップ28 人の目をうまく使う

”人の目は気にしない”ではなく”うまく使う”ものだと著者は言います。

例えば異性の目をうまく使うという方法
トレーニングパートナーに異性を選ぶと、トレーニング自体に気合が入るし、目に見えた成果が得られたときに、異性に褒められると嬉しくなってそれが報酬になる。逆に大した成果が出ないと異性からがっかりされ、それが罰則となる。

このように、他人の目をうまく利用して自分の努力の根源にするのも上手なテクニックの一つなんだそうです。

コミュニティ内での人の目も自分を律する一つの役割を担うそうです。例えば、レベルの高いスポーツチームや会社に所属すると、自分以外の人たちが非常にストイックにトレーニングや仕事に励んでいるのを目にします。この集団の“あたりまえ”を自分の“あたりまえ”にすべく、自分も同じようにストイックに活動を行うのも好例です。

つまり、人は自分が所属するコミュニティからの目を気にして自分の行動を変化させる傾向があるそうです。自分がやりたい趣味や身に付けたい習慣を実践しているコミュニティに参加して、自分もその集団と切磋琢磨するといいのだそうです。このコミュニティはリアルなものでもいいですし、SNSなどのオンラインでも十分に効果があるそうです。


今回はステップ22~28までを紹介しました。とても参考になる情報が目白押しで、Audibleで聞いて目から鱗が落ちる気分でした。特に、努力の成果が見えない状況(習慣を始めたての頃)において、仮のご褒美を準備してあげるなど、すぐにでも実践してみようと思いました。

次の記事ではステップ29~35までを紹介していく予定です。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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