葬儀屋さんの裏のお話し。その①霊柩車について。
皆さんお葬式の最後には欠かせない霊柩車の存在ははご存知ですよね。
式の最後にお柩を乗せ、ご遺族さまと共に火葬場へ向かうあの車です。某ドラマのタイトルでも、〇い霊柩車シリーズなんてありますね。笑
私共はこの霊柩車を利用していただく事により報酬をいただいておりますが、車を走らせてお金を頂くには国の認可が必要となります。
ああ、あれですか、人を乗せるからタクシー系の認可ですか?
答えは…違います!
では、何の認可でしょうか?
答えは…だいぶ引っ張りましたが、
【貨物の認可です。】しかも霊柩車運送という特殊な貨物の認可となります。
コレを取得する事で、ご尊体をお乗せし、目的地までお連れする事でお客様からその対価を頂くことが出来るのです。言わずとも病院で亡くなった方をお迎えに行く為、葬儀社にとっては必須の認可となります。認可を受けた車両は青ナンバー(軽自動車は黒ナンバー)となります。
もしもこの霊柩車のタイプの車でも白色のナンバーだとお客様から費用を頂くことは法律違反となります。
ただし、次のようなケースもあります。私も20年位前に経験した事なのですが、ある田舎の病院で亡くなられたとの連絡を受け、病院へお迎えに上がりました。夜間連絡口より、
「葬儀社〇〇です。☆☆さまをお迎えにあがりました。」
この様に告げると、病院さまより、
「ああ、☆☆様はご家族様が自家用車で連れて帰られました」
えええぇぇえ!心の中で叫びながらも、驚いてないフリをして(笑)、
「分かりました。ありがとうございます。」
こう言って病院を後にし、自宅へと向かいました。しかし、まだカーナビはおろかスマホのGoogle マップなんてまったく無いこの時代。
集落の人に聞きながらやっと自宅にたどり着いた経験があります。
えーっと、何が言いたいかと言うと、亡くなった方を自家用車で運ぶことはOKなのか?ということです。これは、先日ご紹介した、
DIY葬儀の本。にも紹介されていますが、ご家族様がつれて帰る事に関しては対価が発生しない限り問題ないのです。費用をどうしても出したくない方はこんな方法もあります。しかしながら、ストレッチャーに載せずに寝た状態の故人様を普通の車に乗せることは相当大変ですよ。(汗
いづれにしてもですが、私も葬儀社として霊柩車の認可を取得し、お客様を安全安心に目的地へお連れさせて頂いております。