パキプス100粒実生チャレンジ vol.03
ケーレスで購入した100粒が全滅だったので新しいチャレンジを始めました。
諦めるか / 続けるか
メルカリで購入したものと、ケーレスで購入したものをたくさん撒いてみたものの発芽無しで、もう一度ケーレスで買ったところでハズレの在庫だろうし、メルカリで売っている人もどこから手に入れているのかかなり怪しいし、このまま諦めるしかないのかなと思っていました。一方で諦めたらそこで終了という安西先生の言葉も脳裏をよぎります。
そんなもやもやしていたところで、seedstockさんにパキプス種子が入荷されたというお知らせが。たまたま、はじめてタネを購入したのがメルカリで、その時購入したアガベが発芽率がとても良くて、あとからseedstockさんのアカウントだったことを知り、勝手にお慕い申し上げていたのです。
価格はケーレスより割高だったのですが、seedstockさんならハズレを販売したりしないだろうという予想もあり、思い切って20粒購入してみました。よく考えたら安いものを一生懸命探しても、発芽率が低ければ安い意味ないんですよね。まさに安物買いの銭失い。しっかりお金かかっても発芽率が高そうなものを手に入れるというのは重要だなと、身を持って学びました。
準備
1日ほどジベレリンとベンレート水に漬けました。果皮のありなしは発芽に影響ないという情報を見かけたので、ふやけた果皮は取り除くことにしました。指で押してみるとつるっと種が出てきて、うっすらとドライデーツやレーズンのような甘い香り。こういった体験も実生ならではですね。
また果皮に覆われていたなら内側にはカビ菌がいないのではないかと思い、果皮をむいて果肉部分もしっかり除去してみました。
播種
光好性 or 嫌光性については引き続き気になっていたので、覆土ありなしの2パターンを用意します。
経過
播種から7日目
ここまでなんの変化もなく写真も全然撮っていませんでした。1週間経っても動きなし、焦ります。
そして不思議なことにカビが全然出なかったです。1日2〜3回、ジベレリン+ベンレート水を霧吹きしていたのですが、今までのケーレスのタネはそれでもカビがよく生えていたものの、seedstockさんの種子はカビが生える様子がありませんでした。やはりカビ菌は表面につくもので、果皮を剥がして果肉を掃除したらカビ菌も同時に除去できているのかもしれません。(またはナーサリーさんで乾燥させる際に、消毒処理をしたりなどしているとか?)
播種から8日目
早いものは2〜3日で発芽するという情報もあったので、1週間経っても発芽ゼロだとこれはまたしても全滅かも…と悲観的でいたのですが、翌日見てみると覆土なしのほうで何やら白いものが。根っこが出ています!!!初めての発芽!
長い戦いだったのもあり、このときはとても嬉しかったです。前日の写真を見るとうっっっすら根が出る兆候がありますね。
発芽したらしたで、溶けたりしないか心配になってしまい、ちょっと根が潜れなさそうになっていたので軽く穴をほって移動させたりしました。
播種から9日目
さらに翌日、覆土なしのほうでもう1つ発芽してくれました。2株なので2/20で発芽率10%
もう元は取れたのかなと思いつつも、こうなると更にバンバン発芽してくれないかなと期待してしまったりもします。
播種から10日目
発芽したものは早めにしっかり日に当てたかったので別の鉢に植え替え。根付かずに溶けてしまうのが心配すぎて、軽く穴をほったあとにバーミキュライトを少し入れて根が潜りやすくしてみました。
播種から12日目
1〜2日でけっこう伸びるものですね。ジベレリン溶液を濃く作ってしまったかもしれず、伸びやすくなっている可能性もありそうです。
今にも殻が取れそうだったので少し指で触ってみたのですが意外と硬く、こまめに霧吹きをして殻を湿らせて柔らかくするように心がけました。
播種から16日目
残りのタネもバンバン発芽してくれないかと見守っていたのですが、動きなし。ケーレスのタネとは違って、殻の割れ目ではなく、全然関係のない平らなところからプツプツと白いものが出てくるようになりました。ピンセットでさわると柔らかめ。
播種から22日目
その後発芽した2株は順調に育ち、パキプスらしい本葉がいくつか展開してきました。茎の部分もほんのり色づいてきています。
あと数株発芽するだろうと思って1ヶ月超、同じ環境で管理していたのですが動きなく、また覆土ありのほうでも表土に動きが見られずで、いったんここで終了します。
最終的には
メルカリで購入した3粒 → 発芽なし
ケーレスで購入した100粒 → 発芽なし
seedstockで購入した20粒 → 2株発芽!
ということになりました。seedstockさんどうもありがとうございました。諦めずに課金して意地でレアカードを引いた感じです。
未発芽のものは念のため取っておいて、暖かくなってきたらどこかの鉢に期待せずに埋めておこうと思っています。
まとめ
追加20粒で得られた経験は
カビ菌は種子表面に付いてそう
→seedstockさんの果皮付きタネではほとんどカビが出ませんでした。白いプツプツが出てきてからはそこを中心に少しだけカビが生えましたが、播種から1週間程度、殻の表面からカビたりは一切なかったです。
→なので果皮付き種子を購入してしっかり果皮果肉を掃除すると、カビリスクはだいぶ減らせると思います好光性 or 嫌光性 はどちらでもないかも
→ウェブ上で得られる情報を総合すると少し嫌光性寄りの印象を受けるのですが、我が家では覆土なしの方で2株発芽、覆土ありの方は発芽なし、となりました。覆土なしのほうで発芽したので好光性?と思いたいところですが、実際覆土アリで発芽させている方も多く見かけるので、どちらでもそれほど有意差がない、というのが正確なのではないかと思います。
→やはりタネ周辺の水分管理が重要そうで、一度水を吸わせた後は適度な水分は維持しつつ少し空気に触れさせ気味でしっかり必要な温度を維持する、というのが良さそうな気がします。
というわけで、無事発芽してくれてよかったです。白いモニャモニャが出てしまうのは、水分が多すぎて蒸れてしまった状態のような気がしており、また機会があれば水分差を付けて検証してみたいところです。あとは温室ヒーター管理 vs 春秋の屋外撒きの比較もしてみたいですね。
→ この発芽管理の最中に詐欺に引っかかってしまいました!番外編ににつづきます!