喫茶室 ラブラド・レッセンス③
お昼時なのもあって食事っぽいものも食べたいし、スイーツも食べたい。迷わずとも両方入る気がする。
そう思って机に広げたメニューを見比べる。
どれも食べたいし色んなものを飲んでみたい。
結局迷って迷って決めたのは
王道ピザトースト
ブランドの暮色(深煎り)
スパイスジンジャーラテ
マロンミルクティーラミス(ミルクティーとティラミスをくっつけたらしい)
紅茶のバスクチーズケーキ
ピザトースターは2つ頼もうと思ったら、2人で分けるくらいで良いと思う、と彼が言ったのでそれもそうか、と思ってひとつにした。
オーダーを済ませてゆったりと座りながら彼女と話をする。随分と私たち大人になった。若い頃の自分から見たらもうしっかりおばさんの齢。それでも恋の話はいつまでも楽しい。今の恋とか恋の悩みとかそういうこともあるけれど、恋をすることについて丸ごと。たくさん話をして、話すことで気づくこともあるし心の整理もできたりする。彼女がふいに涙を滲ませた。「やだ、なんでだろ」目元を拭いながら笑う。ほんと色んなことあったよね。
そんな話をしているとピザトーストと飲み物が運ばれてきた。
おいしそう!!
熱々のピザトーストを頬張り温かい飲み物を口に入れる。おいしいね。
私が知っている彼女はとても情が深い。裏も表も無いまっすぐな彼女。それ故に傷つくこともあるのかもしれない。いつもあたたかくてみんなが笑っているのが好きでちょっと天然で。他人の良いところを見つけるのが得意で、色んなことに気づく優しい人。
ピザトーストをあっという間に食べてしまうとスイーツが運ばれてきた。かわいい。
ひとくち食べて「おいしい!」それぞれのをひとくちずつシェアして「おいしい!」
季節のものが丁寧に使われているスイーツは、優しい甘みで素材の香りもちゃんとして、とてもおいしかった。
彼にお菓子作りも勉強したのか、と聞くと
「してないよ。何となく」と答えた。なんとなく!とはいえ何度も試作を繰り返していたり、みんなに美味しいものをという気持ちがちゃんと伝わってくる。
インスタにも夏みかんや桃やいちじくなど季節の果物がよくあげられているのを見る。
楽しいおしゃべりと美味しいもの。ゆったりとしてやわらかな時間が流れる。あっという間に2時間近くが過ぎた。そろそろ出ようかと席を立つ。名残惜しいけれど。
階段を降りて会計を済ませる。お店のロゴの入った買って、カウンターにあるコーヒー豆に目が止まる。これをapolloさんに持っていこうかな。深煎りの「暮色」にしよう。
ドラえもんの貯金箱がある。灯油募金と書いてあってお金を置くドラえもんの手が伸びてきて何かしゃべった。かわいい!冬の間は雪がすごいので閉店しているが、それでももう寒くなるのでストーブは必須だと。
お店も忙しくなかったし、気候的にもほんと良い時に来たねと彼が笑う。また北海道に来れたらここに来ます。と伝えてお店を出る。本当にありがとう。お腹も心も満たされてすごくしあわせな時間だった。
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