六花

見つけてくれてありがとう。 いつか。の思いに纏わる記録を少しだけ。

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最近の記事

小樽散策再び〜聖地巡礼〜①

2日目の朝は初日の疲れもありスロースタート。ホテルにはコンビニが隣接していてロビーと繋がっているため、軽い朝食と温かいコーヒーを買って出かける準備をしながら食べた。11時には出たいねと目標を決め支度をし、フロントに鍵を預けていざ出発。2日目も爽やかな青空だ。 昨夜歩いた狸小路を抜けて行ってみようとアーケードを歩く。 北海道ガチャ多くない?と娘②が言う。確かにアーケードのあちこちにガシャポンがいくつも並んでいる。どこでやっても同じなのは分かっているけれど、記念にやってみよう

    • 夜のすすきの

      ホテルのロビーでソファに座っていると自然と瞼が落ちてくる。眠い。しばらくそこでうとうとしていると同じホテルに泊まるであろう大家族が入ってきて急に賑やかになった。チェックイン待ちの子どもたちは楽しそうでそれをみているおじいちゃんも楽しそうだった。時計を見るとあと少しで22時。 娘たちに今どんな感じか伺うと 「電車混み混みだから今からバスに乗る!」と返ってきた。今からバスならまだしばらく来なさそうだ。どうしようか。少し外でも歩いてみるかな。 ホテルのエントランスにはハロウィンの

      • 曇り空

        いつも隣県に向かうバイパスから見える海岸が気になっていた。休みの日、たまたまそっち方面に連れて行ってもらったので「あの海岸に行ってみたい」とわがままを言い、帰りに寄ってもらった。最近整備された場所で広い駐車場に車を止めると新しく作られた高い堤防がすぐそこにある。 海岸は私がいつも行く海の延長線で、この砂浜をずっと歩いて行ったらいつもの海に着くんだと思いながら砂浜に降りた。砂浜は広く、聳え立つ崖もない。目の前の海は同じ太平洋なのになにかが少しずつ違う。知らない海だ。 ふいに

        • スープカレーなるもの

          小樽から電車に乗ってまた札幌に戻る。その間に日が暮れていたのだけれどあまり記憶に無い。海側の席でもなく彼女の隣に座って電車に揺られていたのだと思う。 思い出した。 娘たちの安否を確認しなきゃとLINEを送ったら、娘①娘②ともに今日中にチケット代やらなんやらを振り込んで欲しいと、まるで身勝手な要望を送ってきて、私はそれに翻弄されていたのだった。 彼女に札幌駅の近くにファミマかセブンは無いかと調べてもらい、駅に着くなりコンビニ目がけてあちこち歩いた。なんの情緒もない母娘のバタ

        小樽散策再び〜聖地巡礼〜①

          小樽散策

          お店を出る時、彼女が今から小樽の堺町通りに行こうと言ってくれた。ここからどうやって行ったらいい?と彼に聞くと、テーブル席に座っていた女の子も一緒になって教えてくれた。 お礼を言って店を出ると言われたように歩き出す。 あ、ここが第一ゴムなんだね。会社の名前がバス停になってるんだ。やってるのかな。とか言いながら。 15分くらい歩くと聞いたけれど私には方角も方向も分からない。彼女は何となく分かるよ!と言いながらも交差点にある交番で聞いてみる?と言った。交番の前にはパトカーがラン

          小樽散策

          喫茶室 ラブラド・レッセンス③

          お昼時なのもあって食事っぽいものも食べたいし、スイーツも食べたい。迷わずとも両方入る気がする。 そう思って机に広げたメニューを見比べる。 どれも食べたいし色んなものを飲んでみたい。 結局迷って迷って決めたのは 王道ピザトースト ブランドの暮色(深煎り) スパイスジンジャーラテ マロンミルクティーラミス(ミルクティーとティラミスをくっつけたらしい) 紅茶のバスクチーズケーキ ピザトースターは2つ頼もうと思ったら、2人で分けるくらいで良いと思う、と彼が言ったのでそれもそうか、

          喫茶室 ラブラド・レッセンス③

          雲を見て思い巡らす秋の夕暮れ

          昨日は一日曇り空だった。今朝は朝から雨。 秋に来て青空が少ないように思う。 昨日の夕暮れ時は隙間からさす太陽の光が一面に広がる雲を真っ赤に染めていた。 近くの歩道橋に登り帰宅するであろう車の流れと刻々と変化していく空をぼんやりと眺める。 今こうやって続いていることが、この先もずっと続いていくとは限らない。当たり前で平凡な日々が、明日も明後日も来年も再来年も送れるなんて保障はどこにもない。私たちは日々流れている。 空に見える雲が不思議な形をしてして 龍の顔のようなものと人の顔

          雲を見て思い巡らす秋の夕暮れ

          喫茶室 ラブラド・レッセンス②はじめまして

          暖簾の前に立つ。緊張。 ずっと来たいと思っていて全然来れなかったお店。 相互フォローとはいえ、お店をはじめてお店のアカウントもあるし、フォロワーさんもたくさんだし、私のことなんて、誰?みたいな反応だったらどうしよう。 私が勝手に恋焦がれている完全な片想いかもしれない。一応今週末に北海道に行くので、行けたらいいな、とはインスタのDMで送っていた。それに対してはタイミングが合えばお待ちしてるねー、と返信はあった。 どうしよう、ドキドキする。まるで推しに合う前みたいな気分だ。 彼

          喫茶室 ラブラド・レッセンス②はじめまして

          喫茶室 ラブラド・レッセンス①到着

          札幌駅から快速エアポートに乗って小樽へ向かう。10月の3連休、車内にもたくさんの人がいた。窓から見える北海道の景色。初めて降りる駅、初めて歩く道、初めて乗る電車、初めて見る景色。隣には会いたかった彼女がいて、2人ともまるでこれが普通のような顔をしていつものお出かけみたいに揺れる電車にもたれおしゃべりをする。 日々のこともくだらないことも何でも話して、内緒の話はこそこそと声を顰め、目を合わせてくすくす笑う。まだ電車に乗っているだけなのにすごく楽しい。そんなことをしている間に急

          喫茶室 ラブラド・レッセンス①到着

          apollocoffeeworks

          小樽のカフェに行くにあたって。会いたい人に会うにあたって。何か手土産のようなものを。と考える。 ふと思いついたのは、apollocoffeeworksのコーヒーはどうだろう?だった。 apolloさんは看護学校に行く前、クラフト関係の趣味を一生懸命やってた頃によくお世話になった 。それももう10年以上前の話。apolloさんは古い倉庫を全て自分でリノベーションしてapollocoffeeworksというカフェにした。興味のある方はこちらから。 なんでも自分でやってしまう素

          apollocoffeeworks

          やっと会えた

          飛行機が着陸しアナウンスが入るとみんな立ち上がり、頭の上にある荷物を降ろし始める。狭いし後で良いよねと、ひと通り波が過ぎるまで待っていた。通路を挟んで隣の女の子も何やらクリアケースにアクスタのようなものを入れている。完全に仲間だ。 こんな風に飛行機に乗ってはるばる遠征に来るんだね。推しがあるって良いね。私もこうやって無事飛行機にも乗れたし、関東関西以北以南の観光兼ライブ参戦もありだなと思う。 CAさん達にお礼を言いながら飛行機を降り、通路を歩く。預けた荷物を引き取るまでに少

          やっと会えた

          薄れゆく下弦の月といつもの日々

          LINEグループのバカげたやりとりに笑い転げていつの間にか眠ってしまっていた。一日中雨だった昨日、本当なら夜のうちにコインランドリー(いつも言ってる)に行くつもりが結局寝落ちて行けなかった。 早朝というよりもまだ夜中、暗いうちから関西方面にに行くと言う娘たちがごそごそしている気配で目が覚める。 最近の高校生にはラーケーションという有給(給ではないか)休暇があるらしく、事前に申請しておけば欠席扱いにはならない休みがあるらしい。ある意味親の心も楽になる。 地元の電車を始発に乗る

          薄れゆく下弦の月といつもの日々

          飛行機に乗ったらすぐ

          行きの飛行機は私が取ったのでアプリでスムーズにチェックイン完了 次はスーツケースを預ける。何も悪いものは入れてないのにドキドキするのはなんでだろうね。 ここで本来時間があれば少し空港内をうろうろ、なんてできたのかもしれないけど、余裕持って出かけたはずが、なんだかんだで結局ぎりぎり。 自分たちももう搭乗口の方に入らなきゃいけない。 保安検査では、友達からブーツは脱がされるよ、と聞いていたので娘たちにそう言ってある。私はめんどくさいなと思ったのでハイカットのスニーカーにした。

          飛行機に乗ったらすぐ

          産卵前のカマキリかな 自転車のカゴにくっついていたので草むらに放つ

          産卵前のカマキリかな 自転車のカゴにくっついていたので草むらに放つ

          出発

          ライブ後もさっさと駅に向かい帰りの電車に乗り込む 20時過ぎの特急に乗っても帰宅は22時頃だろう 降りるのは終点なので電車の中で少し眠ろうかと思ったけれどライブ後のテンションで眠れるわけもなく ぼんやり窓の外を眺めながら帰ってからのことを考えていた。 終点で降り、ローカル電車に乗り換える。最寄りの駅に着く頃には土曜の夜だというのに電車内の人はまばらで外は真っ暗。時折り街灯の灯りがぽつぽつと見える程度で、暗闇の窓に自分の顔や電車内が映るばかり。その闇の多さに少しほっとする。

          金木犀の頃

          旅の記録の合間に少し季節のお話 ふわりと香る その主を探すとかなり離れたところから漂わせているのが分かる 姿は見えずともその香りで惹きつけ 近づけばむせかえるような甘い香りに抗えず 奥底に眠る記憶を引き摺り出して その正体を探さずにはいられない 懐かしい思い出も辛い過去も甘い記憶も苦しい想いも 急に弾けたように蘇る 今年は少し遅いのか今が満開で 去年の今頃はもう花が落ち地面をオレンジ色に染めていた 北海道には金木犀が無いらしい 子どもの頃から慣れ親しんだこの香りは当たり

          金木犀の頃