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デキ公募の思い出

大学教員公募には、ほぼ採用される人材が決まっている「デキ公募」がそれなりに含まれています。

公募戦士としてはそんな公募はjrecinに載せてほしくないのですが、大学側としてはデキ公募をガチ公募として偽装する必要があるためjreinに掲載する必要があり、その結果、我々、公募戦士は知らない間にデキ公募に踊らされるのです。

私も過去に応募した某国立大学の助教の公募が後になってデキ公募だと知ることがありました。


何も疑わず、真面目に各種書類を準備し、祈りを込めて郵便局の時間外窓口に速達&簡易書留で書類を差し出したあの公募がデキ公募だったとは…

デキ公募には、やたらと専門分野が絞られている、締切りまでの期間が異様に短い(1ヶ月未満とか)といった特徴があるのですが、その公募にはそのようなデキ公募臭はなく、私は一切疑わず全力アタックしたのでした。

結果は書類選考落ちでした。クッソゥ!


デキ公募だと知ったきっかけは、その公募の選考委員をつとめた先生と知り合いになり、「以前、先生のところの学科の教員公募に応募したことがありまして」と雑談をしたときに、実は…と教えてもらいました。

さらに公募の後日談も教えてもらいました。

その公募は研究室のあるプロジェクトを遂行するための人材を採用するものでした。

意中の人材はそのことを承知の上で、デキ公募で予定通り助教として採用されたのですが、なんと採用後にやると約束していたプロジェクトの研究を一切せず、自分がやりたい研究(研究室の専門とはチト違う分野)だけをしていたそうです。

そして、その人は採用後2年も経たずに大学を辞めてしまったそうです。記憶が曖昧ですが、他大学への転出だったと思います。

その人が抜けて空いた助教のポジションは、大学の事情で後任人事はおこなわれなかったそうです。

完全に失敗人事だったようです。


このことを教えてくださった先生は、もう時効と思っているのか、当て馬となった応募者への罪悪感からなのか、いろいろと事情を教えてくださいました。

デキ公募で落としてしまい、申し訳なかったとの言葉もいただきました。


「そのような事情だったんですね。まあ、そもそも私には縁がなかったんですよ。」と軽く返しましたが、私の心中は穏やかではありませんでした。

デキ公募に翻弄される応募者の気持ちがテメェに分かるわけねえだろー!!!!


私を採用していたら、プロジェクトに全力投球し、研究室に骨を埋める気持ちで研究に邁進したはず!!!



よくわからない人は採りたくないとか、是非この人を採りたいとか、デキ公募をやる事情も理解できなくはないのですが、デキ公募にどれだけたくさんの人が振り回されるのか大学側には想像してほしいです。

jrecinには「デキ公募」のマークとかこっそりつけてほしいものです。


ふと昔のデキ公募の思い出が蘇ったので、勢いで記事にしてみました。失礼しました。



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