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初上陸!しまねの旅(松江、温泉津、出雲)
旅といえば、お楽しみは食と温泉、という人は多いだろう。
私の場合はここに、祭り、鉄道、スーパーマーケットが加わる。
2022年夏、コロナの自宅隔離期間がようやく明けて、だるおもな身体をひきずりながら、人生初めての島根県上陸を果たした。
初日は松江に一泊。乗車するはずだった電車の時刻に2時間遅れて目が覚める。
キュートすぎるローカル鉄道「ばたでん」に乗って、一路、西へ。
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地元の方によれば「車じゃなく公共交通機関だけで西を攻めるっていうのはあんまり聞いたことがない」のだそう。
実際に行ってみて分かったことだが、島根県内は想像以上に電車・バスの路線が限られていて、名の知れた観光名所に行くのでさえ、直通の交通手段というのがほとんどない。
「ばたでん」は最高の鉄道だった。
宍道湖沿いを走ると、車窓いっぱいに湖のみず、みず、みず!
ライターのスズキナオさんが、著書で「とにかく大量の水が見たい、と思う時がある。」と書いているのを読んで、いたく共感したのを思い出した。
たっぷりの水を眺めながら、ぼんやりあてのない旅をする。
ずっと気になっていた、温泉津(ゆのつ)温泉に向かっていた。
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古代から歴史が続く温泉地で、「薬師湯」と「元湯」をはしご。
溶岩がとけだしたような個性的な泉質の温泉。源泉と浴槽がごく近いこともここのウリで、「元湯」の「熱い湯」と書かれた浴槽にいたっては浸かって10秒ともたないほどの熱さ。
なんともパンチのきいた温泉である。
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温泉街の中心部にある龍御前神社では、毎週土曜の夜に、石見神楽を演っている。
島根県西に育った人にとっては、神楽は日常の風景のひとつで、子供の頃から家族でよく見に出かけていた、と聞いた。
実際に石見神楽を見て、合点がいった。「神楽」というと、高千穂の神楽のように荘厳なものを思い浮かべるが、島根の神楽は、えびす様が出てきてお菓子を投げてふるまったり、ヤマタノオロチが舞台から乗り出してきたりするたびに、客席から「わ〜あ!」と歓声があがる、見る者も一体となって楽しむものであった。
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石見神楽を演じてくれたのは、隣町にある江津高校の生徒さんたちだった。
「神楽留学」で、地域外からやってきている子もいるらしい。人生がもう一度あるなら、私も「神楽留学」したかったなあ…。
翌日は東側に戻り、島根といえばここ!出雲大社に参詣。
ガイドツアーに参加して、あらためて古事記の神話をふむふむ。
ツアーの終わりぎわ、ガイドさんが「みなさんお昼は出雲そばですか?どこのお店が美味しいかって聞かないでくださいね」と言うので、聞かないでおいたら、「どこのお店が美味しいかって聞かないでくださいね」と、ガイドさん。2回言った…。
結局、僕がよく行くのは、こことここ、と教えてくれ(言いたかったんだろうな)、手打ち出雲そば「きずき」さんを訪ねる。
出雲そばのおいしさに舌鼓を打ちつつ、向かい側の席のおじいさん、なんだか見覚えがあるなあと思ったら、さっきのガイドさんだった。ほんと好きなのね。
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旅の仕上げは、地域密着のスーパーマーケットに立ち寄ることである。
地元の人が愛する、地域ならではの食材を調達する。
出雲市駅近くの「フーズマーケットホック塩治店」へ。
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戦利品はこちら!
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松江の居酒屋でお刺身を食べているとき、しょうゆが甘いことに気がついた。紅梅しょうゆは「甘露しょうゆ」と言われるものらしく、水飴が入っていて、とろっとしている。これひとつで、夏の焼き野菜がごちそうになる。
お盆コーナーでは「菊水麩」を発見。ハレの席で食卓を華やかにするならわしがあるのかしら。調べると、松平不昧公の時代からの伝統だと出てくる。(もう少し、調べがいがありそう)
面白かったのは「わかめ菓子」(!)一体どんなものだろうと思ったけど、一口食べてみたら、あまりに想像通りの味がして、笑った。
人生初めての島根は、まだやり残したこともある(寝坊して石見銀山に行けなかった/あこがれの海士町には辿り着けなかった)けど、満足のいく旅だった。
気づけば、47都道府県制覇まであと少しに迫ってきたので、「はじめての」シリーズでしばらく旅を続けてみようと思う。
あらあらかしこ
<番外編>そのほかの美味しいものたち。
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コスパ最強!かつ、地元に住んでいる気分を味わえて楽しい。
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温泉津では最古の建物だそうな。築100年超!