台北2泊3日の旅 2024 Apr | ④ 鼎泰豊 101店
最初の食事は鼎泰豊で
台湾最初の食事は鼎泰豊にしようと決めていた。
本場ということで台北だけでも複数店舗ある中、台北101店に行くことにした。ミシュラン・ビブグルマン獲得を始め、世界的な人気レストランであることから、どの店舗でも開店前から並ぶほどに常に混雑しており、整理券待ちの間にショッピングや休憩ができそうな101店を選んだ。整理券をもらったのが16時頃。昼食と夕食の間の時間帯にも関わらず100分待ちと告げられ、改めて人気の高さを実感した。
なお、鼎泰豊は予約はできない。当日に店舗へ赴き整理券をもらい、指定された時間に再び店頭へ戻ると席へ案内されるシステム。したがって待ち時間の間、列に並ぶ必要もないし、他所へ行って時間を潰していても構わない。
台北101の巨大フードコート
4月、出発時の東京は20℃程度で過ごしやすい春の気候だったところ、台北に到着するやいなや33℃の真夏&湿度の高さで体力を一気に奪われてしまったため、待ち時間は冷たい飲み物でも飲んで休憩したかった。
鼎泰豊は101において独立した大型テナントだったが、同じB1フロアにはフードコートがあり、数々の各国料理の店舗が入っている。モスバーガーや一風堂、ミスドなど日本でお馴染みのブランドも見かけた。フードコートは管理が行き届いており、とても清潔なのが印象的だった。返却口や分別ゴミ箱もスタッフがこまめに清掃・交換しているので、ゴミが溢れるということはない。土曜夕方の台北101のフードコートは多くの人々で賑わっていた。単身、カップル、子供連れと属性は様々だが場所がら若い世代とオシャレっぽい人が多いような気もした。
確保した座席の隣のお姉さんが美味しそうなおかずとごはんを食べていたが、食事はこのあと鼎泰豊ですることになっていたので、とりあえず飲み物だけで我慢することにした。
Juice Bear、その名も「果汁熊」でグアバジュースをオーダーする。
生の果実をジューサーにかけて作るフレッシュジュースは1杯100ドル(500円)ほど。
南国・フルーツ大国台湾は50嵐などをはじめとしたジュース屋さんが街角のあちこちに見られる。二酸化炭素および廃棄物削減のため、使い捨てプラカップが全面的に禁止となり、現在は紙カップで提供されるようになったとのこと。(なので中身が見えない)街ゆく人々のマイボトル所持率も高いように感じた。
100分待ち
結果的に2時間近く待った。とはいえ、初めて見る台湾のフードコートの風景の何もかもが珍しくて、比較的あっという間であった。遅めの昼食のつもりで食べにきたが、入店時間は18時近くになっていた。
店頭に戻って整理券を提示するとすぐに席へ案内された。
101店は奥行きがとてもあり、座席に到達するまでに大分歩み進んだ気がした。途中にたくさんの点心職人たちがひたすら小籠包を作っている姿が見られるエリアもあり、その無駄のない所作とライブ感に興奮する。ずっと見ていたいくらいだ。
さすが世界の鼎泰豊、確かな味に拍手
※今回は写真がありません(><)。理由は撮る暇もなくあっっっっっと言うまに食べてしまったからです。。。
写真は公式のメニューからご覧ください。
オーダーしたのは下記の品々(提供順)
①ナスの醤油煮
俵型に輪切りされた茄子を素揚げしてソースに絡めた冷菜。
素揚げにより茄子の紫色が色鮮やかにキラキラしている。ソースは豆豉のような味噌味で挽肉と一緒に和えられている。一口食べたら止まらない。
なお、翌日訪れた朝市で台湾の茄子は日本のと違って細長いことを知った。一定の太さでまっすぐ30センチくらいの長さがある。この茄子の醬油煮は日本の鼎泰豊でも提供されているが、当然日本の茄子を使用しているため、見た目が異なるようだ。
②A菜炒め
野菜が欲しくて一品は青菜系に。
これも青の色が目にも鮮やか。ごく少量の塩と最小単位のニンニクで炒められていて、優しい味だがシャキシャキした食感も然り、しっかりと満足感の得られる一品。最後にお皿に残ったスープも(無作法だけど)余すことなく飲みたい。
③小籠包
来ました。これこれこれよ。
前述の職人が丁寧に一つひとつ作る鼎泰豊の小籠包は薄い皮が特徴。
1ピースをれんげの上に乗せて、お箸で皮に穴を開けると黄金色の透き通ったスープが大量に溢れ出る。美しい。。。このスープを啜って、ああやっと台湾に来れた、と胸がいっぱいになった。一口目でこれだけ感情が溢れ出る食べ物ってなかなかないと思う。2ピース目以降は温度も冷めてくるので、スープと餡を分けずに一口でガブっといっちゃうのだ。
④トリュフ入り小籠包
2種目の小籠包は噂のトリュフ入り。
これ、、、、やば!!
プレーンな小籠包とは別次元に連れていかれる。思っていた3倍以上の濃厚さがガツンときてこれは衝撃。
ただ、注意点としては、これを先に食べるとプレーンの小籠包が霞んでしまうので、順番に注意が必要だ。
⑤牛肉蒸しスープ
これはお湯か?ってくらい無色透明なスープと牛肉片が入っている。一口いただくと、あぁ優しい。。。味付けは最小限の塩のみだが、牛肉の出汁の旨みが広がるシンプルだが手の込んだスープ。牛肉は何時間煮込まれたのだろうというほどに柔らかい。調味料に頼らず素材の味を最大限に活かす、手間を惜しまず雑味は取り除くといった鼎泰豊の基本姿勢を思い知った感じがした。
⑥パイクーチャーハン
鼎泰豊はチャーハンも美味いと評判である。
シンプルなたまごチャーハンの上に排骨が乗っている人気メニュー。
チャーハンはこれまた最小限の塩味で、ご飯は粒のひとつひとつが立っていてパラッパラ。キラキラと光輝いて神々しい。もはや芸術品とも言える最高のチャーハンである。排骨はとても柔らかくて味わい深く、ついつい箸が進んでしまった。
⑦カスタード饅頭
本当はトリュフ入り小籠包をもう1セット欲しかったのだが、チャーハンで満腹中枢にとどめを刺されたため、ここらで最後にしようかと。ラストを飾るデザートはカスタード饅頭に。
小ぶりで繊細な生地の中にとろーり黄身色のカスタード餡が。
餡は傾けると流れ落ちそうになるほどゆるやかさがあり味は濃厚。ほんのり塩風味も感じられ、甘しょっぱさのバランスが絶妙であった。
世界の名店はサービスも一流
101店は大型店舗ということで、ホールスタッフの数の多さも際立っていた。テーブルごとに専任の担当が付くわけではないようだったが、スタッフは皆、きびきびと無駄なく動いていて、ここでの仕事に誇りを持って対応している感じがうかがえた。また、スタッフは多言語対応可かつ多国籍で、ゲストの使用言語に応じて対応可能なスタッフが適宜応対していた。日本語話者ということでQRコードを使用したLINEでのオンライン注文を案内されたが、当方はLINEを使用していない旨を告げると、紙のメニュー表と伝票に正の字を記入するアナログ方式に切り替えてくれたりと融通も利く。お料理の提供も早いし、済んだお皿の片付けも素早い。10%チャージを別途取るが納得感は十分にある。今回、鼎泰豊やフードコートの様子を見ていて、日本を含む飲食サービス業はここから学ぶべき点があるように思えた。
提供が早く、席についてからの無駄な時間がなかったため、1時間ほどで食事が済んでしまった。この時点で待ち時間は150分に増えており、改めて土曜の夜であることを思い知った。
会計はサービス料込み2人で1,700台湾ドル(約8,500円)。決して安価ではないがサービスと味のレベルの高さを考えると安いくらいに思える。
今回の会計にはLucky Landキャンペーンで当選した消費金を使用させていただいた。結果として着いた初日に台湾さんに鼎泰豊を丸々ご馳走になってしまったのだ。本当にこの御礼は別の機会に返したいと思っている。