後編 読書の原点 本の魅力
1週間に一冊読むというペースが2-3ヶ月続き、あーもう、こういう感じの本はいいやと感じ、これで自分の中の読書ブームは終わるのかと思っていたが、そのあとも私の読書は続く。
仕事でただ疲れていた時期は勇気づけられるような言葉が書いてあるエッセイ、人間関係に悩んでいる時はそんな自分を肯定してくれるようなエッセイ(韓国のものが多い)特に悩んでない時はマンガ、、、
なんだろう、本てその時の自分の精神状態とか心の状態が出るんだなーと感じた。
基本的にエッセイが好きなのだが、エッセイにも色んな種類があって、勇気づけるような言葉を集めたものや、作者自身の感じたことや経験などが書かれたものとか、今の社会で悩める人たちに向けたものだったり様々で、その時は自分の心の状態に合うものを探して何冊も読んでいたが、その時期が過ぎると本屋さんに行っても全くその類の本にはピンとこなくなるのである。すごく不思議な感覚。
そして、何よりも仕事の人間関係に悩み、もう辞めたくてどうしようもなくなっていたとき、とある、本に出会った。
“ヒキコモリの法則”という本だ。
元々引きこもるのが好きだった私は本屋さんで”何このタイトル⁈”となり、中をペラペラめくり、読みやすそうだったので即レジへ。
読んでいくと、会社員として働いていたが精神的に追い詰められ、心身ともにやられてしまい、引きこもりながら仕事をするようになったという(だいぶ要約しました。)ものだ。
自分で商品を作ったり、ブログを書いてたくさんの人に読んでもらうとか、自分が快適だと思うことをして生活するという、今までの私が全く知らない世界の話があった。
それまで、多少嫌なことがあってもそれも仕事と割り切ってやってきたことや、嫌なことがあっても続けた方がいいと言われて、それを疑うことなく続けてきた自分とは仕事に対する価値観が全く違っていた。
それからはもちろん、この手のエッセイを読み漁った。
今の時代はSNSがあってそこから仕事につながることがあるというのもそこで知ったし、YouTubeで全くの一般の方が日常の一コマを動画にしていたり、自分の得意なことについて喋っていたりと、YouTubeを見ていたけれど、自分が知ってる、興味のある動画しか見てなかったから、それは!それは!こんなに世界は広いのかと驚いたし自分の大して知らないことにも驚いた。
今になって、子どもの頃に言われた”本を読むと頭良くなるよ”というのはきっと、こういうことだったのかとやっと実感するようになったのである。
本は色んな世界に連れて行ってくれる、
本は多様な価値観や考え方を教えてくれる、
本は私にとって心を映す鏡なのかもしれない。
これからも読み続けていくだろう。