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8月の読書映画日記と犬

最近読んだ本と見た映画の一部と、トリミング後のワンコ劇的ビフォーアフターについて。

◼︎読んだ本
『猫を棄てる 父親について語るとき』村上春樹


小説を読む気が起きなくて村上春樹のエッセイを2冊読んだ。この『猫を棄てる』は、村上氏が自分の父親について語っている。
父親と猫を棄てに行ったという今では考えられない少年時代の思い出(オチあり)や、自分で調べた父親の従軍の過去、長年にわたるすれ違いの話など、村上春樹のルーツに興味ある人におすすめ。

私は村上春樹の小説はそんなに熱心に読んでいないが、エッセイは自分や人に対する分析が面白く、文章もさっぱりしていて好き。
村上氏は小説家として大成しながら、不和になった父親とは亡くなる前まで約20年間ほぼ顔を合わせなかったというのに驚いた。あまり真面目に学生生活は送っていなかったようで、それに対して父親は不満に思っていたらしい。村上氏は、父は戦争によって自分の思うように学べない時代に生きたのに、平和な時代に生まれた息子がちゃんと学問しないことに落胆していたのではないかと考えている。

「僕は今でも、この今に至っても、自分が父をずっと落胆させてきた、という気持ちをーあるいはその残滓のようなものをー抱き続けている。ある程度の年齢を超えてからは「まあ、人にはそれぞれに持ち味というものがあるから」と開き直れるようになったけれど、十代の僕にとってそれは、どうみてもあまり心地よい環境とは言えなかった。」(引用)

父親の自分への落胆に対する何ともいえない気持ちは私も身に覚えがある。父も、いっとき働いてなかった私に失望していたようだから、申し訳ない思いと複雑な思いの混ざりように重なった。今となっては「知るか!」だけど、「xx大学の人は優秀だって知り合いに言われたのに云々……」と、嫌みを言われた時、子を個人として理解することなんてないんだろうなと感じた。親の子供に対する期待と、子自身にとっての幸せって違うのだよね。

◼︎見た映画『神は見返りを求める』

私的には面白かった。登場人物がどんどんイヤ〜なやつになっていく、珍しい映画。

ゆりちゃん(岸井ゆきの)は再生回数の伸びない弱小YouTuber。合コンで知り合ったイベント会社に勤める田母神さん(ムロツヨシ)と知り合い、撮影に協力してもらう。お人好しの田母神さんは着ぐるみを借りたり動画編集したり、ゆりちゃんに神的やさしさで協力するが見返りは求めない。そのうちゆりちゃんは、知り合いになったyoutuberたちとの動画がバズり、人気youtuberの仲間入り。田母神さんは徐々にぞんざいな扱いを受けるようになり、あることをきっかけに狂気的な行動に出る。

あんなによきパートナーだった二人がこじれに拗れて醜い争いがエスカレートしていく様子を見て、ほんと人の争いって見てられないなと感じた。
これ最後どうするんだろうと思っていたが、ある痛々しい事件が。この監督さん結構容赦ない作風なんでしょうか。

なんでも安請けあいしちゃう田母神さんも、とにかく有名になりたいゆりちゃんも、自分がないというか、どっちもどっちなのでした。

とにかく、目から光がなくなりビー玉みたいになっていくムロツヨシから目が離せない。岸井さんのどんどん派手になってイヤーな女になっていく感じもリアル。

吉田恵輔監督の話題になってた『空白』は見ていなかったけど、調べたら以前見てよかった『BLUE』の監督だったので『空白』も見てみよ。

◼︎日記:犬ってトリミングで別犬になる
もっちゃんをトリミングサロンにてテディベアカットしてもらった。犬はトリミングでずいぶん印象が変わる。

ビフォー

きちゃない…

アフターはこちら。


か、かわいい〜〜〜
ビフォーの写真と比べるともはや別犬…
涙やけで目の周りが茶色くなりやすいけど、毎日何回もケアできず。顔触るのめちゃくちゃ嫌がるし。なるべくトリミング後は涙ふきふきがんばってスノーホワイトのような白さにしてあげたい。

本当はトップノットの髪型を目指していたんだけど飼い主二人とも不器用でうまく縛れなかった。もっちゃんも暴れるのですぐにゴムが取れてしまう。また縛ろうとしても暴れる、の繰り返しなので諦めて普通のカットに。

ちなみにトップノットとはこんな感じ。前髪をしばってガーリーな雰囲気に。よそのワンちゃんです。

テディベアカットが思いのほか似合ってたので、しばらくこのフォルムにします。


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なずな
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