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娘の「あと5分」に何度も騙される父親の心理学
こんにちは。たかっちです。
「パパ、あと5分だけ…」
小さな声でそう言う娘の目は、まるで魔法の杖。
いくら「もう寝る時間だよ」と言っても、この「あと5分」攻撃には毎回負けてしまう。
これ、私だけ?と思ったら、子育て仲間に聞くと「あるある!」の声が。
でも、なぜ大人は子どもの「あと5分」に弱いんでしょう?
心理学的に見た「あと5分」の威力(と父親としての弁解)
1. 「5分」という絶妙な時間設定
心理学的に見ると、「5分」という時間は絶妙です。
断るには小さすぎる要求(少量要請技法)
現実感がある具体的な数字
「ちょっとだけ」という印象を与える
子どもの脳内で「どれくらいなら大人が許してくれるか」を無意識に計算した結果が、この「5分」なんですね。天才的。
2. 「足がかり効果」の巧みな活用
心理学では「フット・イン・ザ・ドア」という現象があります。
小さな要求を受け入れると、その後のより大きな要求も受け入れやすくなるという原理です。
子どもは本能的にこれを知っていて
最初は「たった5分」という小さな要求
承諾すると「あと3分」「もう少しだけ」と延長
結果、大幅な時間延長に
3. 「未来の自分」への期待バイアス
私たち人間には「将来の自分は今より意志が強い」と思い込む傾向があります。
「今回だけ5分延長して、次回はキッチリ守らせよう」と思う
でも次回も同じことを思う
結果、毎回同じパターンの繰り返し
これは子育てだけでなく、ダイエットや貯金にも現れる普遍的な心理です。
現場検証:我が家の「あと5分」実態調査
好奇心から、1週間記録してみました。
娘(5歳)の「あと5分」要求と実際の延長時間。
| 日付 | 「あと5分」の回数 | 実際の延長時間 |
| 月曜 | 3回 | 24分 |
| 火曜 | 2回 | 17分 |
| 水曜 | 4回 | 28分 |
| 木曜 | 2回 | 15分 |
| 金曜 | 3回 | 22分 |
| 土曜 | 5回 | 35分 |
| 日曜 | 4回 | 32分 |
結論:「あと5分」の平均実延長時間は約4.8倍に笑!
他の親はどうしてる?ミニ調査
子育て仲間5人に聞いてみました。
タイマーを使う(3人)
事前に「あと何分」と知らせる(4人)
「5分ならこれだけのこと」を示す(2人)
でも、全員が「それでも騙される…」と白旗。
「あと5分攻撃」への対策と哲学
対策編
選択肢を与える
「あと5分」ではなく「今終わる?それとも3分で終わる?」と選択肢を提示視覚化する
砂時計や大きな時計で「5分」を見える化取引条件を明確に
「5分延長したら、明日は5分早く寝る」などのトレードオフを設定
哲学編
しかし、考えてみれば…
子どもとの5分は、大人になると取り戻せない
たった5分でも、子どもの世界では大冒険が待っている
「あと5分」が許せる余裕を持つことも、親の成長かも
おわりに
昨晩、また娘に「あと5分」と言われました。
「わかった。でも今日は本当に5分だよ」と言いながら、 タイマーをセット。
5分後… 「パパ、あと3分だけ…」
そして私は、また負けました。
心理学者としては失格かもしれませんが、 父親としては、この小さな交渉ゲームも 親子の思い出の一つなのかもしれませんね。
PS:この記事を書いている間に、娘が「何してるの?」と聞いてきました。説明すると、真顔で「パパ、あと5分で終わらせてね」と言われました。
天才か。
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