音に過敏に反応してしまう
私は、日常生活で音に対して非常に敏感です。
特に強い音や不規則な音は、心に大きな負担を感じることがあります。
//厳密に言うと脳の反応ですが
幼少期は特にそれが顕著で、サイレンの音や、街中で流れる夕焼け小焼けなど、日常的に耳にする音にも、不安で怖くて耐えきれず涙が溢れることがありました。映画館なんてクレヨンしんちゃんでも開始5分で退場です。
また、家の中で聞こえる微細な音や、電子機器から発せられるわずかな音でも泣いてしまうことがありました。
音楽で言うと、f mollは痛切ですし、e mollを受け入れられるようになったのは本当に最近です。(モルダウや魔王は未だにうっすら恐怖を感じます。それは伴奏のせいかもです^^;。表現する立場になると平気なのですけれどね・・・)
戦争映画とトラウマ
戦争映画を見た際、もちろん映像にもですが、音声に対して非常に強いストレスを感じ、それが心に大きな影響を与えることがありました。
特に夏の時期になると、総合的な学習か何かで必ず映画を視聴しなければならないのですが、視聴した映画の音がいつまでも脳内再生され、体調が優れなくなり、長い間食事ができず入院してしまうほど圧迫されてしまうこともありました。周りのみんなは、戦争映画を見た直後も普通に給食を食べているけれど、私にはとても出来なくて、みんなよく食べられるな、私も普通に食べたいのに何でできないんだろうと思っていました。
この特性は高校生になってからも殆ど薄れることが無く、映像や音による刺激に対して強い抵抗感を抱いていました。それでも、歴史的な事実を学びたいという思いはありました。
映像よりも文字を好む
私は本を読んだり何かしらの文字を追い、その内容を理解するというプロセスが好きなのですが、私にとっては映像や音声では刺激が強すぎるため、文字から情報を得ることを選ぶようになったのかもしれません。
もちろん、文字から伝わる情報も心に響いてしまうことは沢山ありますが、映像や音声に比べれば、自分自身を保ちながら学びを進めることができます。それでも、自分が音に対してここまで不安や恐怖を感じてしまう感覚が「異常なのではないか」と思ってしまい、精神的な負担が増すこともありました。
音に対する過敏さとその影響
また、映画などの音声以外で私が特に苦手な音は、咀嚼音やお茶をすする音です。PCのタイピング音もあまりに強すぎると少々不快感を覚えます。(これは多くの人がそうかな)
最も辛いこととしては、音を発している人に対して、無意識にネガティブな感情を抱いてしまうことです。
幼少期の頃は特に、頭では相手が悪くないと分かっていても、「その音を発する必要があるのだろうか」と感じてしまうことがあり、完全に割り切るのに時間がかかりました。
このような過敏さは、普段は仲良くできる人との食事の時間でも距離を感じてしまうことがありました。実際に、音に対する過敏さが原因で、長い間交際していた相手とお別れすることになったこともあります。
この過敏すぎる特性を克服したくて心療内科にも相談しましたが、特に治療法も見当たらなかったため、最終的には自分の敏感さを受け入れることにしました。
今では、耳栓やノイズキャンセリングイヤホンを持ち歩き、親切なことに周りの方々から理解していただきながら、少しでも快適に過ごせるよう工夫しています。
それから、今は相手に対してネガティブな感情を抱くことはなくなりました。成長と共に少しは緩和されるものなのでしょうか。
音楽と音への敏感さ
ピアノの音でも、あまりに金属的すぎる音は少し苦手です。しかし、フランスの音楽のように、粒立ちが良く、柔らかく丸みを帯びた音色には心が落ち着きます。また、ペダルの微妙な音にも敏感で、確かなタッチと薄いペダリングを好み、演奏や収録中には、ダンパーが上がる「ザンッ」という音が目立たないように常に気を配っています。
私はメシアンほど耳が良いというわけではないかと思いますが、音に対する感覚は他の人よりも敏感だと感じています。
もし私と同じような感覚で悩んでいる方や、特にお子様がそのような悩みを抱えている保護者の方がいらっしゃるなら、どうか安心してほしいです。
打ち明けづらい内容ですし、私自身も未だ強いコンプレックスを抱いていますが、何とか生きています。そして、理解してくださる方は必ずいますし、自分に合った方法で、少しずつ対応していけると思います。
もし不安な方がいらっしゃいましたら、医師のようなアドバイスはできないけれど、仲間として何か相談したり、共有していただけると嬉しいです。