【空想エッセイ】昨夜の話(2)
「はあ…。」
僕はため息をついた。缶チューハイを飲む。またため息。
やっぱりだめだったかあ…。
こんこん、と窓を叩く音。東北にはうっすらと秋が来た。夜はもう、ちょっとだけ寒い。窓を開けた。
「やあ、一つ目小僧と………誰?」
「今日は新しい友達を連れてきた!イッポンダタラだよ。」
「こんばんはー。イッポンダタラっす。よろしくー。」
大きな身体。隻眼で、一本足。なのに、ノリが軽い。
「よろしく、イッポンダタラくん。なんて呼べばいい?」
お菓子を支度しながら、僕は尋ねた。今日はと