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条文サーフィン~裁判員法の波を乗りこなせ!!~(第36回)被害者特定事項の取扱い
読み易さは正義!!
「読み」のハードルを下げて、
最速で法令の条文を読んで理解する
「条文サーフィン」です。
「条文サーフィン」は、平面的な条文を立体的に読み込む一つの試みです。
条文サーフィン
【裁判員の参加する刑事裁判に関する法律】、
略して【裁判員法】編の
はじまり、はじまり。
さて今回は、「被害者特定事項の取扱い」(第33条の2)です。
【裁判員の参加する刑事裁判に関する法律】 >「第二章 裁判員」>「第二節 選任」(第13条―第40条)より。
では早速、「条文構造」を意識して編集した法令の条文、その一行一行を「波」に見立てて、かるーく乗りこなす「条文サーフィン」を始めていきましょう!!
〇裁判員の参加する刑事裁判に関する法律(平成十六年法律第六十三号)
(被害者特定事項の取扱い)
第三十三条の二 裁判官、検察官、被告人及び弁護人は、刑事訴訟法第二百九十条の二第一項又は第三項の決定があった事件の裁判員等選任手続においては、裁判員候補者に対し、正当な理由がなく、被害者特定事項(同条第一項に規定する被害者特定事項をいう。以下この条において同じ。)を明らかにしてはならない。
2 裁判長は、前項に規定する裁判員等選任手続において裁判員候補者に対して被害者特定事項が明らかにされた場合には、当該裁判員候補者に対し、当該被害者特定事項を公にしてはならない旨を告知するものとする。
3 前項の規定による告知を受けた裁判員候補者又は当該裁判員候補者であった者は、裁判員等選任手続において知った被害者特定事項を公にしてはならない。
(被害者特定事項の取扱い)
第三十三条の二
裁判官、検察官、被告人及び弁護人は、
↓
刑事訴訟法第二百九十条の二第一項又は第三項の決定があった事件の
↓
裁判員等選任手続においては、
↓
裁判員候補者に対し、
↓
正当な理由がなく、
↓
被害者特定事項(同条第一項に規定する被害者特定事項をいう。以下この条において同じ。)を
↓
明らかにしてはならない。
2 裁判長は、
↓
前項に規定する裁判員等選任手続において
↓
裁判員候補者に対して
↓
被害者特定事項が明らかにされた場合には、
↓
当該裁判員候補者に対し、
↓
当該被害者特定事項を
↓
公にしてはならない旨を
↓
告知するものとする。
3 前項の規定による告知を受けた
↓
裁判員候補者
↓
又は
↓
当該裁判員候補者であった者は、
↓
裁判員等選任手続において知った
↓
被害者特定事項を
↓
公にしてはならない。
(※裁判員の参加する刑事裁判に関する法律=令和4年6月17日現在・施行)
以上が、裁判員法の第33条の2(被害者特定事項の取扱い)です。
ここまで読んだ貴方は、読む前の貴方とはちょっと違うはず。その違いが「条文サーフィン」を続ける意味です。
ここだけの話。
「テキスト」を読んでから「条文」を読むより、先に「条文」を読んでから「テキスト」を読む方が理解がグーンと進みます。理解のカギは「先に疑問を持つこと」です。
☆「読んでみようと思える六法をつくる」プロジェクト
このプロジェクトは、「未読」のあなたから「既読」のあなたへの変身物語。人生は選択の連続。小さな選択の積み重ねが人生の行く末を左右します。『条文サーフィン』とばったり出会ってしまったあなたの先には、「これを選ばずに華麗に(?)スルーする未来」と「これを選んで華麗に(!)変身する未来」があります。あなたならどちらの未来を選択しますか?
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イチから条文を読まないから、
速く読めて理解できる。
それが「条文サーフィン」です。
<こっそり☆おまけの穴埋め問題>
[裁判員の参加する刑事裁判に関する法律]
〔問 題〕次の条文中の( )内には同じ語句が入る。それは何か。
(被害者特定事項の取扱い)
第三十三条の二 裁判官、検察官、被告人及び弁護人は、刑事訴訟法第二百九十条の二第一項又は第三項の決定があった事件の裁判員等選任手続においては、( )に対し、正当な理由がなく、被害者特定事項(同条第一項に規定する被害者特定事項をいう。以下この条において同じ。)を明らかにしてはならない。
2 裁判長は、前項に規定する裁判員等選任手続において( )に対して被害者特定事項が明らかにされた場合には、当該( )に対し、当該被害者特定事項を公にしてはならない旨を告知するものとする。
3 前項の規定による告知を受けた( )又は当該( )であった者は、裁判員等選任手続において知った被害者特定事項を公にしてはならない。
〔解 答〕
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
( 裁判員候補者 )、
( 裁判員候補者 )、( 裁判員候補者 )
( 裁判員候補者 )、( 裁判員候補者 )でした。
(被害者特定事項の取扱い)
第三十三条の二 裁判官、検察官、被告人及び弁護人は、刑事訴訟法第二百九十条の二第一項又は第三項の決定があった事件の裁判員等選任手続においては、( 裁判員候補者 )に対し、正当な理由がなく、被害者特定事項(同条第一項に規定する被害者特定事項をいう。以下この条において同じ。)を明らかにしてはならない。
2 裁判長は、前項に規定する裁判員等選任手続において( 裁判員候補者 )に対して被害者特定事項が明らかにされた場合には、当該( 裁判員候補者 )に対し、当該被害者特定事項を公にしてはならない旨を告知するものとする。
3 前項の規定による告知を受けた( 裁判員候補者 )又は当該( 裁判員候補者 )であった者は、裁判員等選任手続において知った被害者特定事項を公にしてはならない。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました!!
ではまた。
喫茶去(きっさこ)。