東京都及び西東京市の通所介護(デイサービス)についての考察
LaughTale(ラフテル)株式会社は、2月3日に設立したばかりの会社ですが、今後介護事業を運営してゆきます。記念すべき最初の事業は、通所介護(通常規模)の予定です。
通所介護は飽和しているといわれる方もいます。また、介護保険報酬改定の中で、報酬が徐々に減額となったり、加算が複雑化したりもしています。※まあ、この辺は他の介護保険サービスはみな一緒ではありますが・・・
今回、私は西東京市で開設を準備し始めていますが、西東京市及び東京における通所介護および高齢者(要介護者)における状況を整理し考察してみました。
高齢者が要介護者となった場合、利用する介護サービスは様々にあります。特養や有料老人ホームのような施設と自宅で暮らし続けてサービスを受ける在宅サービスと大きく二つに分かれますが、統計的には約6割の方が自宅で生活を続けながら介護サービスを受ける選択をしています。今後も高齢化が進み、要介護となる認定者数は当然全体的に増え続けますが、東京都も非常に広く、各市区町村や地域ごとでその状況は若干変わります。
弊社のある西東京市は、人口は20万人強(H29 年度データ)で、高齢化率は22%~23%程度でした。要介護1以上の要介護の認定者数は約8,100人で認定率でみると17.6%でした(集計時期で多少ずれがあります)が、西東京市の第7期保健福祉計画の評価においても多摩エリアでは、西東京市は認定率が高い傾向にありました。
現時点では、他の市区町村と比較して高齢化率は高くはないが、認定率が高い傾向にあり、要介護者数は多い。
西東京市の通所介護の事業所数は、24か所(地域密着型除く)でした。2019年4月以降で新規出店は2ヶ所のみで、この2~3年さほど増えていません。
これは、東京都全域でも同様の傾向があり、平成27年~平成29年あたりから通所介護(地域密着含む)の指定数は横ばいで推移しています。
すべての要介護者が通所介護を利用することはあり得ませんし、隣の市区町村が利用者を受け入れることもできますので、一概に結論はありません。ですが、市内に通所介護が多いのか少ないのかの一つの目安として、要介護者数と通所介護の事業所数を比較させた場合、通所介護(地域密着を除く)1事業所当り、要介護者数が何名請け負うかを単純に割り算した場合、西東京市の通所介護は338名/1事業所となります。
都内全域で比較すると、一番多いのが、千代田区で537名、続いてあきる野市438名、豊島区437名と続きます。西東京市は22番目に位置していました。
さらに西東京市が特徴的なのは、現状の認定率がやや高いこと以外に、今後の高齢化率及び高齢者数の伸びが高い傾向にあります。
2020年24.7%予測の高齢化率が、2025年25.8%、2035年30%、2045年34.3%と急上昇します。
単純計算でずれはありますが、2020年から2025年では、65歳以上の方が2,200人ほど増える計算ですが、2020年から2035年では、10,000人以上増えることになります。
通所介護は、ここ数年増えないまま推移を続けていますが、ここから要介護(認定者数)はまだ上昇します。そしてその6割は、在宅生活を継続します。同時に認知症を発症する高齢者も比例するように増加します。
住み慣れた街で、暮らしなれた自宅で、生活を続けるには・・・
毎日の生活リズムを崩さず、朝起きたら適度な習慣があり、外出する機会もあり、季節や人との接点を感じ続け、適度な疲労とともに自宅へ帰ってゆく生活は非常に重要な要素であると思います。