【夏休み】Suicaのペンギンと真鶴へゆく
半月ほど前、Suicaのペンギングッズの新たな展開が告知された。
スイペングッズは駅の売店(専門ショップペンスタ、鉄道グッズストア、NewDaysなど)・書店で展開中のペンコレ!・オンラインなどで購入できるケースが大半なのだが、初の試みとして車内販売限定グッズが発表された。
今回はJR東のアテンダントと同じスカーフと名札をつけた姿や、グランクラスでくつろぐ姿が新たに書き下ろされている。どのグッズもかわいい。
販売場所は東北・秋田・山形・上越・北陸新幹線、中央線特急、常磐線特急(ときわのみ)、在来線グリーン車。
7/19(金)から1800個限定発売だったが、筆者が入手した8/2(金)時点で既にどの路線も品薄になっていた。これから入手を考えている人は注意が必要だ。
午前中用事を済ませた後13時過ぎに新宿駅に到着。在来線のグリーン券は出発駅から50km・100km・150kmごとにで料金が加算される。
特に予定がないなら100km圏内ギリギリまで行ってみようということで、神奈川県の西の果てに位置する真鶴駅に向かうことにした。行き当たりばったりである。
まずは湘南新宿ライン普通列車に乗り込みグリーン車へ。平日なのでガラガラだ。
アテンダントの方に検札ついでにペンギングッズの在庫がないか聞くと、幸運にもすべて揃っていた。迷わずマスコットを購入。
アテンダントが持ち込むグッズ在庫には限りがあるようだ。
今回接客してくれた方の在庫のぬいぐるみもラスト1羽だったようだ。命拾いした。
頭の形がおにぎりのようで、愛嬌しかない。ずっと見つめあってしまう。
筆者は運良く購入できたが、せっかくグリーン車や特急券を買ったのに車内で確認したら売り切れ……というケースもあるようだ。
アテンダントは上野・東京・土浦などで乗務員の交代が行われるらしく、乗車前のアテンダントに在庫があるか確認してから車内で購入するペンギンファンの投稿もあった。
2時間以上の旅行、先は長い。
新宿駅で購入したSuicaのペンギンのり弁とペンギンラベル天然水を取り出して夏休みらしい旅情に浸る。
富士には月見草がよく似合う(太宰治)ように、電車にはペンギンがよく似合う。
在来線や新幹線のドリンクホルダーは実はペンギンホルダーであるという噂をご存知だろうか。お手持ちのペンギンをすっきり収納。
東海道線に乗り換えてさらに西を目指す。
早川~根府川間は相模湾を望む絶景が広がる。天気にも恵まれ、海の色がとても綺麗だ。
おにぎりさん(仮称)も初めて見る海にわくわく。この海もきみの故郷の南極に続いているんだよ……。
8月の間真鶴駅で普通列車グリーン券(真鶴着)を提示すると、このようなグッズが貰える。
真鶴は昭和の雰囲気漂う静かな漁師町で、今の時期は海水浴客で賑わう。到着したのは4時前だったがまだまだ暑い。
周辺の熱海や湯河原と異なり、真鶴はバブル期に「美の条例」を定めることで町の開発を食い止めた歴史を持つ。
映画に登場しそうな懐かしい港町の風景は住民が勝ち取った無二の財産だ。
散歩中に駅から徒歩五分ほどの道草書店に立ち寄る。
店内は短歌・デザイン・海外文学等の書籍が多く、真鶴についての本も沢山並ぶ。畳のカフェでサイダーを頂いて一息。
さらに15分ほど歩いて岩海水浴場に到着。関東でここまで綺麗な海は久々に見た。来た甲斐があった……。
奥に見える有料道路が少し不思議な雰囲気を醸している。
画面中央の小島は弁天島。
この岩海岸は石橋山の戦いで敗れた源頼朝が、安房国に向けて船出した浜として伝わっている。現在も房総半島まで船で向かうイベントが挙行されているようだ。
誰もいない砂浜でしばし思いを馳せてみる。
しかし腹が減っては戦もできないので、のり弁を開封。
絶景を前に推しのお弁当を食べる、なんて贅沢な旅行だろう……。
海苔に描かれたペンギンの顔は数種類あり、今回はニコニコ笑顔だった。本当にかわいい。
のり弁にはお品書きも同封されていた。
白身魚のフライといった定番メニューの他に、焼きそばといった夏祭りをイメージしたメニュー、ペンギンの好物(公式設定)のギョニソ磯辺揚げが入っており、お宅のペンギンも大喜び間違いなしだ。
コンパクトな見た目だが中身はかなりのボリュームで、食べきるのに少し苦労してしまったほどだ。焼き鳥はまさか、共食い……?
陽が落ちてきたのでバスに乗って駅に戻り、小田原から小田急に乗り換えて帰ることに。
乗り換え前に大雄山線の飲めるコーヒーゼリーを購入。びっくりするくらい美味しい。
小田原到着が遅くカフェに寄ることはかなわなかったが、ぜひ再訪したい。
真鶴は観光地が比較的コンパクトにまとまっており、コミュニティバスも充実している。数時間の滞在でも十分満喫することができた。
この夏の青春18きっぷの旅行などで是非立ち寄ってみてはいかがだろうか。