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Cookie ClickerがSteamでセール中!1300時間以上プレイした筆者が(いまさら)楽しさを語る

クッキークリッカー、買いませんか?


6/3(月)までの一週間限定で、Steam版Cookie Clickerがセール中だ。なんと65%offの182円


言わずと知れたクッキーをクリックする「だけ」の名作ブラウザゲーだが、Steamでリマスター版がリリースされている

いやいや、高いでしょう。なぜクッキークリッカーに金を出そうと思うんだ、と思うあなたは少し待ってほしい。
もしかして艦これが流行ったあのときにクッキーを一瞬触って、それから10年間忘れ去っていただけでは?


わたしもその手のクチではあったのだが、10年後のある日失恋のショックで本当に本当に本当に本当に何も手がつかない時期にうっかりダウンロードしてしまい、半年間で1300時間以上クッキーを焼き続けて今に至る。


1379時間プレイ中


ちなみにクリア度に相当する実績解除率はまだ89%で、先はまだまだ長い。全取得には少なくともあと半年(プレイから実時間で1年経たないと解除できない実績がある)かかるので、気長に続けていこうと思っている。

というわけで、この記事ではいまさらSteam版でクッキークリッカーをプレイする魅力……いや、魔力について語っていくことにする。


Steam版とブラウザ版はどう違う?


読者の皆さんにもなじみ深いであろうブラウザ版は、致命的な欠点としてしょっちゅうセーブデータが飛ぶリスクがある。だいたい1日に1回テキストベースのセーブデータの保存を推奨されているが、さすがに煩雑ではある。


Steam版はクラウドセーブに対応しており、広告の表示などもない。ブラウザ版からセーブデータを移行することも可能だ。
また、Steam版ならではの要素がBGMだ。「Minecraft」などの音楽を手掛けるC418氏が、クッキーを快適に焼ける良質なアンビエントを提供している。

しかし、多少要素が増えたところでクリックするだけのゲームの何が楽しいの……?と思われる方もいるかもしれない。
というわけで、私の最近のクッキールーティーンを紹介したい。


ガチ勢は、あんまりクッキーを焼かない


クッキークリッカーにはおおまかに2つのプレイスタイルがあり、クリックでクッキーを焼くスタイルと焼かずに放置するスタイルだ。
クッキーをクリックするほうはゴールデンクッキーの効果の重ね掛けや、施設を売った瞬間にクリックに凄まじい倍率のバフが入るゴザモクなどを駆使して、指数関数的に爆発力を増やしていく。
もちろんこちらの方が効率的なのだが、人間の指には限界がある。

というわけで、転生を繰り返してある程度慣れたプレイヤーは放置スタイルに切り替えて、PCが保つ限りクッキーを焼き続ける。
アップグレードを買い、画面を眺め、数字が増えるのを見て満足し……。
これのどこがゲームなのかと思われるかもしれないが、実はわたしもそう思っている。クッキークリッカーはゲームというよりもはや人生の一部と呼ぶ方がふさわしい。

……ちなみに転生というのは現在のクッキークリッカーのかなめと言える要素で、今まで焼いたクッキーをすべて天界に捧げることで、スキルや今までのCpS(Cookie per Second)をまるごと獲得し、次の人生で強くてニューゲームすることである。
転生もののお約束通り、異世界で人生をやり直すことは文字通りのチート戦術なのである。

クッキーは万物に通じているので、死と生を自在に操ることだって可能だ


この転生で獲得できる要素に「煌めくベール」というものがあり、これはクッキーをクリックしないでいると生産量が75%ブーストされるというもの。こうした放置用スキルを複数組み合わせることで、1回の人生で1回もクッキーを焼かないクッキークリッカーが完成する。なにがなんだか。

煌めくベール


では、もはやクッキーをクリックしないゲームとなってしまったコレをどうプレイしているかというと、今は主に菜園で土をいじって作物を交配させつつ、株式市場でデイトレードを楽しんでいる。

銀行を角砂糖でアップデートすると解放される在庫市場


このクッキーを元手に始める株取引ミニゲームはそこそこ奥が深く、ご丁寧にロウソクチャートまで用意されている。値動きもそこそこリアルなので、朝晩リアル株価を眺める感覚で取引ができる。クッキーがすべてを支配する世界にも、当然新自由主義の波は押し寄せているのである。

SF好きほどニヤリとできる小ネタのかずかず


さて、クッキークリッカーにはアップデートでさまざまなクッキーを無理やり焼く手段が実装されてきたが、その一部をご紹介しよう。

反物質凝縮器……宇宙の反物質を圧縮してクッキーに変換


なんて?


チャンスメーカー……無からクッキーが生まれる可能性を生成


プレイヤーは因果律に干渉を始めた。ついに神の領域に


Javascriptコンソール……このゲームを記述するコードからクッキーを生成


ゲーム内コードを弄ればクッキーが手に入る。なるほどね。
クッキーの生産方法は危険なメタフィクションの領域へ。


あなた……クッキーを焼き続ける「あなた」を増殖する


この多元宇宙で最も効率よくクッキーを生産する手段は「あなた」だった。
あなたを増やせばクッキーも倍々。


実際のところ、クッキークリッカーの楽しいところはこの整合性を無視した膨大なフレーバーテキストである。

この半年間、「いつdiscordを開いてもクッキーを焼いていて怖い」「狂っている」「やめたら?」「もっと面白いゲームあるよ」と散々言われ、私自身腱鞘炎甘いものを見ると吐き気がしてくる副作用などに苦しんできたが、「あともう少しだけ……」とPCを閉じることができなかった。

ちなみにクッキークリッカーは今もRTA走者がいるジャンルなので、Steam版を購入したらぜひチャートを組んでチャレンジしてみてほしい。


なんと「実際に」クッキーを焼くレギュレーションも!(のちCookie Clickerより独立)



わたしもやったんだからさ?



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