自分の味方をたくさんつけるってことは
はじめに
先日、こちらの本を読んだ。
少し疲れていたということもあって、自分を癒す気楽に読める本が読みたかった。そこで手に取った本だ。
大半は体のケアや心のケアについて書かれているが、この本の中の148ページに書いてあった言葉に衝撃を受けて、そこから少し考えてしまった。
話はここから始まる。
この後、長女がおもちゃで遊んでいると次女が近づいてきて、おもちゃを取り上げてしまうが、長女が力が弱いのでおもちゃを取られても抵抗できないという話になる。
長女が諦めて他のおもちゃで遊ぶと、また次女が近づいてきて長女のおもちゃを奪ってしまうのだ。
しかし長女はそこでも泣きもせず怒りもせず。
また黙って他のおもちゃを取りに行き、そしてまた遊び始めるそうな。
そうやって3回も同じことを繰り返すと、次女は長女が何の反応もしないのが面白くないので、今度は次女が長女の隣に座り、同じおもちゃで一緒に遊ぶようになった、という結末のお話だ。
そして、この後に書かれていた言葉に衝撃を受けた。
なるほど、「相手の戦意を奪う」という言葉に、なんだか妙にしっくりしてしまった。
今回はこのことについて少し考えていこう。
戦意を奪う行動とはどんな行動?
今まで散々「怒らないようにするにはどうしたらいいか」という本を読んできた。
私はもともと怒りやすい性格ではないが、子供ができてかなり忙しい生活になり、気づいたら怒ってばかりいることが多くなった。
「このままではいけない」と気づき、「どうしたら怒らないようにすればいいか?」を考えるようになった。
そのため本もたくさん読んできたが、大体本に書いてあることはこうだ。
他人は変えられないから、自分の行動を変えよう。
これはいかにも合理的だ。
当たり前すぎることである。
他人を変えることはできない。
つまり怒りの対象が子供であれば、子供に「こうなってほしい、あぁなってほしい」と言ったところで、子供自身が変えたいと思わなければ変わらないわけである。
こっちがこんなにイライラ、モヤモヤしているのに。
当の子供たちは何とも思っていない。
これって自分の時間の無駄ではないか?
だからもう他人を変えることはやめよう。
自分の考え方を変えていこう。
「もう子供はこうなんだからしょうがない」と気持ちを切り替えていこう。
本を読んだ後はそういう気持ちになる。
「そうしよう」と誓う。
しかし実際子供が騒いでいて、自分の思い通りにならないと、ついまた言葉が出てしまう。
「早くしなさい。」
「急いで!」
「どうしてこれができないの?」
「相手の戦意を奪う」ことを考えれば、当たり前なことなのだが、私は戦意を失うどころか、これは逆にケンカを売っているような喋り方になっていたことに気づいた。
もしかしたら子供たちは精いっぱい急いでいるのかもしれない。
そこに私が追い打ちをかけるように「早くしなさい」、「急ぎなさい」と言ってたらどうだろう。
子供たちは「わかってるよ、そんなの・・・」と思い反発するだろう。
これでは火に油を注ぐようなもので、戦意を奪うのではなくケンカになってしまう。
では、戦意を奪う行動とは、どういう行動をとったら良いのだろうか?
スルーする
笑う
共感する
私が考えたのは3つだ。
1番効果的なのはスルーすることだ。
本にも書かれてある通り、長女がおもちゃで遊んでいるときに、次女がおもちゃを奪い、それでも長女は次女を叱るわけでもなく悲しむわけでもなく、無視をした。
この行動はかなり効くだろう。
じゃあ子供たちがチンタラしてたらそれでも無視をすればいいのか?
想像したけれど、なかなか難しいだろう・・・。
それでもここで「急ぎなさい」と言ってしまったら、またいつもの自分だ。
もしかしたら親をおちょくっているのかもしれないし、本当に急いでいるのかもしれない。それはわからない。
だからとりあえずすぐに「急ぎなさい」と言うのではなく、まずはスルーしてみよう。
他に「戦意を奪う」にはどうしたらいいか考えたところ、「笑う」という案が出てきた。
笑うというのはどうだろうか?
「人は楽しいから笑うのではなく、笑うから楽しくなる」という言葉はよく聞くだろう。
どうせ死ぬわけじゃないし、この時期もあっという間だし・・・。
1年後、そもそもこんなことで私は悩んでる?
くだらない・・・。
諦めて笑うというのも1つの手だ。
ただこれを目上の人にやると失礼に当たるのであまりお勧めできないが。
そして最後には「共感する」だ。
「もしこの状況が自分だったら・・・?」と相手の気持ちになってみる。
そうすると何か見えてくるかもしれない。
子供だったら私より手も足も小さいし、動くスピードも遅い。
その結果こういう風になってしまうのは仕方ないか。
そんなふうに考えることで怒りを抑えられる。
親の威厳も大事だが、子供より強くなってはいけない。
子供と同じ目線に立ち、いつでも子供の味方になってあげることが大事だ。
実際に、相手の戦意を奪ってみると
実際に、子供たちの戦意を奪ってみたが、効果は抜群だった。
結局子供って何でいたずらをするかっていうと、親の注意を引きたいだけである。だから、私がとことんスルーしたところ、子供たちはそれがつまらなかったのか、次第に何もしてこなくなった。
「相手の戦意を奪う」ってことを考えれば、こんなに簡単に解決する問題だったのか。
先程の本には続きがある。
こうやってつぶやくようになってから、すごく自分が楽になった気がする。
確かに、相手より強くなろうとすると自分に膨大なエネルギーが必要になる。
結果、疲れる。子供たちにイライラしてたくさん叱ってしまうと、その夜は何もできなくなってしまうのだ。
しかし戦意を奪う行動は、簡単だ。
そもそも怒りは持続しないもの。つまりあってもなくても良いものである。
じゃあ別になくてもいいんじゃないのか?
そう考えると、なんだか怒ることって、すごく無駄だ。
自分の怒りに相手が乗って来なかったら、自分もやる気をなくすので省エネだ。
たくさんの人を味方につけるには
たくさんの人を味方につけるにはどうしたらいいのか、先程と逆のことをすれば良いと考えた。
批判はスルー
いつも笑う
共感する
これが最強ではないだろうか?
確かに私の周りの人気者は、良い意味で自分に都合の良いことしか考えない。
いつ見ても笑顔だし、話をたくさん聞いてくれて、笑ったり一緒に悲しんでくれたりする。
周りの人を想像してみよう。あなたの大好きな人は自分に正直に生きていて、いつも笑っていて、共感してくれる人ではないだろうか。
私もそんな人になりたい、そんな人でありたい。
相手の戦意を奪うことで、自分は無敵になれる。
無敵になって、逆に味方をたくさんつけよう。
おわりに
この本を読んだときに、自分のことを癒してもらおうという気軽さで読み始めたが、気づけばこんなに深く考える羽目になってしまった。
だから本は面白い。
「相手の戦意を奪う」
本当に納得できる、良い言葉だ。
相手の戦意を奪うことで、自分に都合の良いことがたくさん訪れるだろう。
味方がたくさんいれば、自分の人生はもっと過ごしやすく、楽しくなっていくのではないか。
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