【小説】謎解き制作会社の採用試験を受けた話
受付会場へ続く扉は9時45分ちょうどに開き、私は最終面接の会場へと足を運んだ。
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私は緋宮 柊夜(ひのみや しゅうや)。先日高校を卒業したばかりの18歳だ。
幼少期から謎とともに生きる人生を送ってきたが、
ここ数年の世間での第二次謎解きブームには乗りきれなかった。
しかし、「#並行世界脱出」という、話題の大ヒット作に出会った瞬間、運命が一変した。
この作品は独創的かつ深いテーマ、想像力や創造力も必要な閃きを要求される作品でありながら、
数多くのファンから支持さ