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ラクア LakuA
2020年5月4日 06:05
1 沈黙の聖者 との出会い確かな日付は覚えていない。しかしその時の感触は、20年を経た今でも、まざまざと蘇ってくる。肉感的とも言える、至福に満ちた、不思議な、尊い、感覚と共に。その時生まれて初めて、あの写真を、眼にしたのだった。読み始めた本の、あるページを開いた瞬間、そこに現れた白髪の男性の顔から、突如として目が離せなくなった。さして質のよくない、コントラストの強すぎる、白黒の写真。