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2月18日の週:米国企業決算9社への心構え


 2月18日から始まる週に決算を迎える注目企業について、IBD(Investor's Business Daily)のYoutubeビデオから、チャートやファンダメンタルズを参考にした決算の事前準備のためのIBDのアレクシス・ガルシア(Alexis Garcia)氏とエド・カーソン(Ed Carson)氏の2名による会話を紹介します。なにか投資アイデアの気づきが得られるかもしれませんのでご参考下さい。






01. Walmart(WMT)


 Q4決算 予定日
 米国現地 02月20日(木)
 
Q4決算 市場予想
 EPS :0.65ドル(+8% YOY)
 売上 :1799億ドル(+45% YOY)

注目ポイント
 ・消費者の購買力と関税に関するコメント
 ・ホリデーシーズンの市場シェア拡大は実現したか?

[アレクシス・ガルシア]
 まずはウォルマートからです。ウォルマートは2月20日(木)にQ4の決算を発表予定で、EPSは8%増の65セント、売上は45%増の1799億5000万ドルと予想されています。
 ウォルマートの決算で注目したいポイントは、消費者の購買力に関するコメントがあるかどうか、そして関税に関する言及があるかどうかです。また、ホリデーシーズンに市場シェアを拡大できたのかも気になるところです。最近のニュースでもウォルマートに関する話題が出ていました。ウォルマートは国内最大級の小売業者であり、民間企業としても最大規模の雇用を抱えていますが、今回初めて四半期売上でアマゾンがウォルマートを上回ると予測されています。前回の決算では市場予想を上回る好結果を出していて、特に売上の安定感では過去6四半期で平均5~6%の成長を記録しています。ウォルマートについて気になる点はありますか?


[エド・カーソン]
 そうですね。確かに、売上ではアマゾンがウォルマートを上回る可能性がありますが、アマゾンの事業は必ずしも小売やEコマースだけではありません。それでも、ウォルマートは成長戦略をうまく進めていると思います。特にEコマースの強化や、それに関連した広告事業が好調なのがポイントです。
 また、業績も非常に安定しています。ここ数四半期の決算では2桁成長を続けており、来年も2桁成長が見込まれています。現在の消費環境は好調とまでは言えませんが、悪くもなく、ウォルマートにとっては適した状況かもしれません。長年にわたり価値を提供し続けてきた企業なので、今回もこの好調な流れを維持できるのか注目したいですね。


[アレクシス・ガルシア]
 今週は小売企業の決算発表が続きますが、これらの結果から現在の経済状況について何か見えてくるものはありますか?


[エド・カーソン]
 米国経済の約3分の2は個人消費が占めています。もちろん、消費にはモノだけでなく、インターネットやストリーミングサービスなどのサービス支出も含まれますが、それでも小売業の動向は重要な指標になります。
 また、関税についてどのような見解が示されるのかも注目したいです。価格が再び上昇するのかどうかについて、企業側がどこまで踏み込んでコメントするかはわかりませんが、これまでの発言を見る限り、私たちは影響を見極めている段階です、といった慎重な姿勢を取る可能性が高いと思われます。
 いずれにしても、今回の決算を通じて、消費者の動向や経済全体の状況を把握する手がかりを得られるかがポイントになります。


[アレクシス・ガルシア]
 では、チャートを見てみましょう。ウォルマートは1月27日に96.18ドルの買いポイントでフラットベースを上抜けし、その買いゾーンからさらに上昇しています。特に1月16日に50日移動平均線を再び上回ってからの上昇は力強い動きでした。場中では少し押し戻される場面もありましたが、全体的に良い値動きを見せています。


[エド・カーソン]
 ただ、今は少し割高な水準になっていますね。注目すべき点として、昨年5月にブレイクアウトした際はRSラインがあまり動いていませんでした。しかし、その後は着実に上昇し、S&P500をアウトパフォームする動きが続いています。これは、以前は成長が鈍化していたものの、最近の2桁成長が投資家の信頼を集めたことを示しています。
 現状では、株価は高値圏にあり、新たにエントリーするには少し難しいですね。調整のための「3週間タイトパターン」も形成されていませんし、50日移動平均線まで下がると見た目としてはややネガティブな形になります。しばらく様子を見る必要がありそうです。ただ、すでに購入している投資家にとっては、ピボットポイントから約9%上昇しており、ある程度の利益を確保できている状況です。特に、初期の買いポイントやそれ以前に仕込んでいた人にとっては、良い流れが続いているのではないでしょうか。


[アレクシス・ガルシア]
 そうですね。週足チャートですが、現在、株価は10週移動平均線を約10%ほど上回っています。そして、ここ数四半期は2桁の利益成長が続いており、売上成長も5~6%の範囲で安定しています。ウォルマートのファンダメンタルズについて、他に気になる点はありますか?


[エド・カーソン]
 そうですね、特に目新しい驚きはないものの、非常に安定した成長を続けています。この規模の企業としては、しっかりとした上昇トレンドを維持している点が注目に値します。実際、2023年後半から株価は2倍以上になっています。それを考えると、これほど大きな企業がどこまで成長できるのかという点も意識する必要があるかもしれません。それでも、これだけの規模の企業がこれほど力強いパフォーマンスを示しているのは、非常に印象的です。




02. Alibaba(BABA)


Q4決算 予定日
 米国現地 02月20日(木)
 
Q4決算 市場予想
 EPS :2.66ドル(+1% YOY)
 売上 :381億ドル(+24% YOY)

注目ポイント
 ・AppleとのAI契約に関するコメントはあるか?
 ・AIはクラウド事業にどのように貢献しているのか?


 
[アレクシス・ガルシア]
 次に、アリババを見ていきましょう。アリババもウォルマートと同じく、2月20日(木)にQ4の決算を発表予定です。EPSは1%増の2.66ドル、売上は24%増の381億ドルと予想されています。
 アリババの決算で注目したいポイントは、アップルとのAI契約に関する正式確認があるかどうか、そしてAIがクラウド事業にどのような影響を与えているのかです。今週のニュースでは、アップルのAI機能が中国の規制当局に審査のため提出された可能性があると報じられました。もし正式に進展すれば、アリババ株の最近の急騰の要因にもなっているかもしれません。


[エド・カーソン]
 そうですね。今回の決算は、結果自体も重要ですが、それ以上に今後の見通しに注目が集まると思います。クラウド事業が好調なのか、AIが成長を後押しするのか、そういった点が焦点になります。
 さらに、DeepSeekが新しいAIモデルを発表したと話題になった直後、アリババも、うちも優れた新モデルを持っている、と発表しました。これも株価上昇の追い風になりました。また、中国株全体にも勢いが出ています。米国市場と同様に、中国市場も低迷しているときは優良企業であっても株価が下がるものですが、最近の上昇の背景には、トランプ大統領の関税政策が予想していたほど厳しくなかったことなどがあるかもしれません。
 直接アリババに関わる話ではないですが、中国の株式市場や経済が低迷すれば、当然アリババにも悪影響があります。だからこそ、今回の決算で重要なのは、特に利益面で成長が戻ってくるのかどうかです。


[アレクシス・ガルシア]
 チャートを詳しく見ていきましょう。アリババ株は2月7日に103.67ドルの買いポイントを上抜け、やや不格好なカップ・ウィズ・ハンドルのベースを形成しました。その後も買いゾーンを超えて上昇を続けており、特にアップルのAI関連ニュースを受けてこの1週間で急騰しました。
 ただ、週足チャートに切り替えてみると、典型的なグロース株のチャートとは少し異なることが分かります。それでも、過去数カ月間で10週移動平均線と40週移動平均線を上抜け、大きく上昇しているのがわかります。このテクニカルな動きについてどう見ていますか?


[エド・カーソン]
 そうですね、個人的には、底値から一直線に上がる動きはあまり好きではありません。もちろん、勢いの強さを示すこともありますが、今回のチャートではハンドルが形成されることなく急騰している点が気になります。実際、ブレイクアウト自体はアップルのAIニュースが出る前に起こっていましたし、決算を数日後に控えていたことを考えると、その時点ではそこまで強気になれなかったですね。ただ、売上成長が加速しているのはポジティブな要素です。前回はゼロ成長でしたが、その後149%の成長を記録し、次回も成長が見込まれています。このトレンドが続くかどうかが重要です。
 週足チャートで見ると、現在は重要な水準に差し掛かっています。120ドルのレベルは長らくレジスタンスとして意識されてきた価格帯です。過去18カ月ほどの動きを振り返ると、中盤から右側にかけて下降トレンドを示す黒いラインがあります。通常、長期間にわたる下落を経験すると、一部の投資家は「もう持ち続けることにしよう」と諦めるか、すでに売却を終えていることが多いため、上値抵抗は徐々に薄れていきます。しかし、それでも120ドルを明確に超えることができるかどうかは、大きなポイントになりそうです。
 テクニカル的には、ここで少し調整し、買いポイント付近の120ドルあたりでハンドルや横ばいのパターンを形成できれば、次のエントリーチャンスになるかもしれません。ただ、現時点では割高感があり、短期的には慎重に見たほうがよさそうですね。


[アレクシス・ガルシア]
 それにしても、中国株はこれまでも同じようなパターンを繰り返してきましたよね。急騰したかと思えば、すぐに急落することもあります。中国株を扱う際の注意点について、投資家向けのアドバイスをもう少し聞かせてもらえますか?


[エド・カーソン]
 中国株は大きく上がることもあれば、同じくらい速く下がることもあります。ただ、それは米国市場にも言えることです。しかし、中国株の場合は特にその傾向が顕著です。規制リスクが常に付きまとう上、市場が期待していた政策が実現しなかった場合、失望売りが出やすいのも特徴です。
 たとえば、数カ月前にも中国株は大きく上昇しましたが、政府の景気刺激策に対する期待が裏切られたことで、一気に売られました。今は、トランプ大統領の関税がそこまで厳しくない、と安心感が広がっていますが、もし明日、関税を60%に引き上げると発表されたらどうなるでしょうか?こうした政治リスクは常に考慮する必要があります。
 また、中国政府による規制強化の動きや、経済の不透明感もリスク要因です。市場環境が良くない中での投資は慎重にならざるを得ません。それでも、中国株が好調な時期があるのは確かです。今回の上昇が新たな強気相場の始まりなのかどうか、慎重に見極める必要があります。興味深い銘柄はいくつかありますが、中国株にはやはり特有のリスクがあることを忘れてはいけません。


[アレクシス・ガルシア]
 そうですね。常にリスクを意識しながら投資することが大切ですね。 




03. Mercado Libre(MELI)


Q4決算 予定日
 米国現地 02月20日(木)
 
Q4決算 市場予想
 EPS :7.9ドル(+143% YOY)
 売上 :28.2億ドル(+37% YOY)

注目ポイント
 ・アルゼンチン経済の回復の兆しはあるか?
 ・ブラジル市場での競争状況

[アレクシス・ガルシア]
 次にメルカド・リブレを見ていきましょう。2月20日(木)に決算を発表する予定ですが、これは企業のウェブサイトに記載されている日付で、まだ正式には確定していない点に注意が必要です。
 南米のアマゾンとも呼ばれるメルカド・リブレは、Q4のEPSが前年比143%増の7.90ドルになると予想されており、売上は37%増の58億2000万ドルが見込まれています。
 注目したいのは、アルゼンチン経済に回復の兆しが見えるかどうかです。メルカド・リブレにとって最大の市場はブラジルですが、同国も経済回復の途上にあり、同業他社との競争が激しい状況です。
 前回の決算では売上が予想を上回ったものの、利益が市場予想を下回りました。配送事業やクレジットカード発行への投資が利益を圧迫したのが要因でしたが、今回の決算で特に注目している点はありますか?


[エド・カーソン]
 そうですね。ここ数年、予想外の減益に見舞われることが何度かありました。事業自体は好調に見えるのですが、大規模な投資や想定外のコストが発生し、投資家にとってあまり楽しくないサプライズになることがありました。ただ、ボラティリティの高い銘柄ではあるものの、長期的には強い成長を続けている企業です。
 メルカド・リブレの強みは、単なるEコマース企業にとどまらず、決済事業にも力を入れている点です。多くのEコマース企業がクラウドコンピューティングに注力する中、メルカド・リブレはEコマースと決済の両方を成長の柱にしています。特に決済分野では、主要市場の中でも有力なプレイヤーの一つです。また、多通貨取引の処理にも長けており、為替の変動リスクをうまく管理しているのも特徴です。米国企業がドル高を理由に業績への影響を懸念するのとは対照的にメルカド・リブレは為替変動を織り込みながら経営を進めています。
 競争環境についても注目したいです。例えば、東南アジアを拠点とするSea Limited(SE)はブラジル市場でも存在感を増していますし、米国でも知られるDLocal(DLO)も競合の一つです。もちろん、アマゾンも強力なライバルです。こうした競争の中で、メルカド・リブレがどのように成長を維持していくのかがポイントになります。


[アレクシス・ガルシア]
 チャートを詳しく見ていきましょう。週足チャートを見ていますが、メルカド・リブレの株は長い間、調整局面にありました。買いポイントは2,161.73となっています。先週、10週移動平均線を上回る形で、いい感じの反発が見られました。テクニカル的な動きについての考えを聞かせてください。


[エド・カーソン]
 このチャートはあまり綺麗とは言えませんね。確かに、最近少し強さを見せていますが、決算ミスで大きく売られました。その後、持ち直そうとしましたが、「さあ、ここからだ!」と思ったら、また売られてしまいました。理由ははっきりしませんが、おそらくタイミングが合わなかったのでしょう。ブラジル市場に対する懸念もあったかもしれません。実際、その時期は多くのブラジル株が売られていましたが、最近は戻ってきています。ただ、やはりリスクはあります。
 日足チャートに切り替えると、少し見え方が変わります。2,146ドルあたりを基準にトレンドラインを引いて、高値を結ぶこともできます。そのラインを超えてきていますが、もう少し落ち着いた動きが欲しいところですね。2,000ドル付近でもう少し揺さぶりがあればよかったのですが、とりあえず上昇はしています。
 ただ、ハンドルを形成しているとは言えないですね。今後形成される可能性はありますが、現状では明確なエントリーポイントが見えにくいです。50日移動平均線を超えたタイミングで買うこともできましたが、チャート全体が乱れている印象です。もちろん、だからといって上手くいかないわけではありませんが、計画性のない人のような感じです。「メモを見てみたら、あれ?会議を忘れてた!」というような状態に近いです。
 こうなると、成功の確率が少し下がるかもしれません。ただ、業績の数字を見れば、かなりの成長を遂げています。9%の決算の落ち込みは痛手でしたが、通年では72%の増加が見込まれ、来年は32%成長の予想です。非常に力強い企業です。ただ、競争が激しくなったり、ブラジル経済が悪化したり、アルゼンチンやメキシコ市場に問題が起きると影響は避けられません。しかし、これまでの実績を見る限り、しっかり対応してきています。
 もう少し綺麗な形でセットアップし直してくれたら理想的ですが、現状のチャートはあまり魅力的ではないですね。


[アレクシス・ガルシア]
 だからこそ、数週間前や数カ月前の大きな売りがあった時と比べ、いまの出来高がそこまで高くないのでしょうか?上昇はしているものの、出来高がやや控えめに見えますね。


[エド・カーソン]
 そうですね。出来高が比較的良かった日も1、2日ありましたが、下落時ほどのインパクトはありませんでした。あの売りには相当な勢いがありましたが、反発局面では同じような力強さが見られていません。だからこそ、ハンドルの形成が欲しいところです。もし出来高を伴ってしっかり上昇していれば、ハンドルがなくてもエントリーしやすくなりますが、今回はそうではありません。そう考えると、一度落ち着いて調整する動きがあったほうがいいかもしれませんね。




04. Nu Holdings(NU)


Q4決算 予定日
 米国現地 02月20日(木)
 
Q4決算 市場予想
 EPS :0.11ドル(+52.51% YOY)
 売上 :31.7億ドル(+% YOY)


[アレクシス・ガルシア]
 では、引き続きブラジル市場に注目し、Nu Holdingsを見てみましょう。
この銘柄は金融・銀行系のプラットフォームですが、現在はカップ型のベースの右側を形成しているところですね。買いポイントは16.14ドル。ただ、カップの深さが37%とかなり深めです。やはり少し乱れた動きに見えますか?


[エド・カーソン]
 そうですね。この銘柄は過去にもブレイクアウトしたものの、その後失敗したり、リスクが高かったりする傾向があります。前回のベースでは、一時的に上昇したものの、その後大きく売り込まれました。今回も少し厄介ですね。かなりの下落があり、前のベースを下回ったことで、ベースのカウントがリセットされた可能性があります。
 要因としては、決算の弱さ、ブラジル市場の影響、高い出来高でのギャップダウンが重なったことが挙げられます。左側のチャートはかなり見た目の厳しいチャートです。一方、右側にはいくつか良好な出来高の日もありますが、下落時の勢いには及びません。現状では、ハンドルが形成される可能性がありそうですね。
 ただ、ここでのブレイクアウトが問題なのは、それがちょうど前のベースのレジスタンスにぶつかる点です。以前15ドル付近で買った投資家が、このあたりで売りたいと考えているかもしれません。そのため、レジスタンスになる可能性が高いです。
 とはいえ、成長性は非常に魅力的です。ブラジルのような国では、オンラインバンキングの市場はまだ大きな成長余地があります。ブラジルは中所得国ではあるものの、依然として銀行口座を持たない人が多く、新規顧客を獲得する余地が大きいです。一方、アメリカのような国で新しくオンラインバンクを設立しようとしても、すでにほぼ全員が銀行口座を持っているため、成長の幅は限られています。
 中国も同様の段階を経ましたし、ある意味ではMercado Libreも似たような成長機会を持っています。そのため、市場の期待が高いわけです。さらに、ウォーレン・バフェットがこの銘柄の株をかなり持っていることも、一定の機関投資家からの信頼を得る原因になっています。ただし、もちろん弱点もあります。


[アレクシス・ガルシア]
 
Nu Holdingsの決算発表は2月20日に予定されていますね。




05. Arista Networks(ANET)


Q4決算 予定日
 米国現地 02月18日(火)
 
Q4決算 市場予想
 EPS :0.57ドル(+9.74% YOY)
 売上 :19.0億ドル(+23.66% YOY)

[アレクシス・ガルシア]
 次に、Arista Networksを見てみましょう。この銘柄は2月18日に決算を発表予定です。昨年9月にブレイクアウトしましたが、現在は50日移動平均線を下回っている状態です。この重要なレジスタンスレベルを再び超えてくれるといいですね。


[エド・カーソン]
 正直、このチャートは崩れているように見えます。こういう形の銘柄は他にも多いですね。確かに、50日移動平均線を上回れば、ある程度のセットアップができるかもしれませんが、まだ時間がかかりそうな印象です。
 最近、多くの銘柄が売られましたよね。特に今週の初めにかけて、インサイダーによる売却があったのが影響したのかもしれません。それに、決算を発表した後に下落した銘柄もいくつか見られました。この銘柄も、もう少し時間をかけて修復が必要ですね。
 過去には大きく上昇した銘柄なので、再びチャンスが訪れる可能性はあります。ただ、現時点では明確な買い場が見えてこないですね。仮に強い上昇があったとしても、すぐに飛びつくのは難しい状況かもしれません。それでも注目しておく価値はある銘柄ですね。




06. Cadence Design Systems(CDNS)


Q4決算 予定日
 米国現地 02月18日(火)
 
Q4決算 市場予想
 EPS :1.82ドル(+32.05% YOY)
 売上 :13.5億ドル(+26.02% YOY)


 
[アレクシス・ガルシア]
 次にCadence Design Systemsを見てみましょう。この銘柄も2月18日に決算を発表予定です。チャートの形としては、カップ・ウィズ・ハンドルのようにも見えますが、日足ではあまりハンドルらしくはなく、少し失速しているようですね。買いポイントは325.03ドルになりそうです。


[エド・カーソン]
 この銘柄はソフトウェア関連ですが、半導体分野にも関わっているので、少し複雑な動きをしています。チャートの形は正直、乱れています。RSラインも、この期間で少し弱くなっています。
 以前は長期的にリーダー的な存在で、週足ベースでは何年も安定した上昇トレンドを続けてきました。しかし、最近は勢いがなくなっています。週足チャートを見ると、日足ほど乱れてはいませんが、それでも10週移動平均線の下にあり、あまり良い形とは言えません。
 もちろん、今後持ち直す可能性はありますし、この動きが良いシグナルだと考える人もいるかもしれません。ただ、全体としては、あまり魅力的なチャートには見えません。




07. Booking Holdings(BKNG)


Q4決算 予定日
 米国現地 02月20日(木)
 
Q4決算 市場予想
 EPS :35.96ドル(+12.37% YOY)
 売上 :51.8億ドル(+8.21% YOY)

[アレクシス・ガルシア]
 次にBooking Holdingsを見てみましょう。この銘柄は2月20日に決算を予定しています。週足チャートのまま見ていますが、こちらは比較的良い形をしていますね。カップベースを形成中で、買いポイントは5,337.24ドル。今週、10週移動平均線を再び上回ってきていますが、この動きについてどう思いますか?


[エド・カーソン]
 順調な動きを見せていますね。ただ、競合のExpediaの方が少し良いパフォーマンスを見せています。先週、決算を受けてベースを上抜けし、大きく上昇しました。その影響で、Bookingにも多少の追い風になったかもしれません。現在の水準を見ると、日足ベースでは直近の高値を超えられれば、50日線の上に出る可能性があります。その高値を超えると、ある種の早めのエントリーポイントになりそうです。ただ、決算前には仕掛けたくないところです。RSラインは少し下がっていますが、これはそれまでの堅調な動きの後の調整とも言えます。成長性はしっかりしているので、注目に値します。旅行関連の銘柄は全体的に堅調ですが、この銘柄も引き続きウォッチしていきたいです。




08. Carvana(CVNA)


Q4決算 予定日
 米国現地 02月19日(水)
 
Q4決算 市場予想
 EPS :0.32ドル(--% YOY)
 売上 :33.4億ドル(+37.94% YOY)

[アレクシス・ガルシア]
 次に、Carvanaを見てみましょう。決算発表は2月19日ですね。この銘柄は現在、268.34ドルの買いポイントで調整中(※2/14の終値は285.33ドル)ですが、形としてはV字回復に見えますね。2月11日にブレイクアウトして、今も買いゾーン内にあります。ここで買いを検討するべきでしょうか?


[エド・カーソン]
 面白いことに、実は私もこの銘柄を持っていました。一度すべて売却したのですが、番組のために確認してみたら、小さい口座に少しだけ残っていたので、それは良かったですね。
 個人的には、この銘柄が少し調整してくれた方がいいかなと思っています。以前の下落は、いくつかの要因がありましたが、その一つに空売り筋のレポートがありました。ただ、内容としてはそこまで厳しいものではなく、過去の指摘を繰り返したようなものでした。それでも、一旦売られた後に反発しましたが、出来高はあまり伴っていません。特に50日線付近では、あまり強い動きではなかったですね。
 それでも、決算は非常に良く、ついに黒字転換しました。かつては莫大な赤字を抱えていましたが、そこから大きく回復しました。過去1年半で急上昇した銘柄なので、少し長めの調整が必要になるかもしれません。決算を控える中で、もう少し下げてくれると、エントリーしやすくなるかもしれませんね。今後の動きを見守りたいところです。]


[アレクシス・ガルシア]
 こちらの週足チャートを見ると、決算の影響で株価が反転しているのがわかりますね。売上の伸びもかなり好調です。




09. Garmin(GRMN)


Q4決算 予定日
 米国現地 02月日19(水)
 
Q4決算 市場予想
 EPS :2.02ドル(+17.62% YOY)
 売上 :17億ドル(+14.46% YOY)


 
[アレクシス・ガルシア]
 では、最後にGarminについて見ていきましょう。この会社も2月19日に決算発表を予定しています。引き続き週足のチャートですが、狭いレンジを抜けようとしたものの、現在は10週線を下回って推移しています。


[エド・カーソン]
 少し方向性を見失っているように見えますね。ただ、最近の成長は堅調です。特に直近の四半期では非常に力強い成長を見せています。
 日足チャートに切り替えてもらえますか?一時的にブレイクアウトしようとしましたが、すぐに失敗してしまいましたね。これはあまり良い形ではありません。ただ、78%の売上ゾーンまでは達していて、その日の終値としては悪くなかったですね。もし再び上昇すれば可能性はあるかもしれませんが、本当に強い動きが出るか、あるいは買いポイントまで待つのが良さそうです。とはいえ、動き自体はあまり良くないですね。
 なぜこうなったのか・・・。出来高があったのは確かですが、市場全体が調整した日もありましたよね。ただ、全体として市場は回復してきているのに、この銘柄はそれほど戻っていないのが気になりますね。


[アレクシス・ガルシア]
過去の決算を見ても、この銘柄は決算発表の際に大きく値を動く傾向があります。その点を意識してGarminの株価を見ていくのが良さそうです。


[エド・カーソン]
 確かに、決算前に過度に期待しすぎるのは注意が必要です。あるいは、オプション取引で対応するのも一つの方法かもしれません。株の特性を理解することが大事ですが、この銘柄は決算発表後に動くものの、その後はあまり大きな値動きをしない傾向があります。こういった銘柄は他にもありますね。


[アレクシス・ガルシア]
 では、今回のEarnings Cheat Sheetはここまでです。




 


<オリジナル・コンテンツ>

 オリジナル・コンテンツは、以下リンクからご覧になれます。
尚、本投稿の内容は、参考訳です。また、意訳や省略、情報を補足したコンテンツを含んでいます。

IBD
(Original Published Data : 2025/02/14 EST)



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だうじょん


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