詩 「Raison d'etre」
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夜の帳が落ちる
上空から見える街並みは
深い海底に沈んだかのように見える
輝きを灯す人々の暮らし
幾千幾万の点幻する
深海魚の存在理由とは__
神々しい光を全身にまとった
リュウグウノツカイが現れ
未来を照らすとき
それは深海に棲む人々が夢見る
遥か海面上にある
未知なる希望を熱量に変える
人はそれぞれの物語を歩み
生ある限り力を振り絞り
その存在理由を輝かせる
地上のイルミネーションは
幻のように儚い輝きを放っていた
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もうひとつの存在理由
JRA史上初の女性騎手
細江純子さん
京都最終12R "レゾンデートル号"
で初勝利
厳しい勝負の世界では
女性騎手はなかなか勝てないと言われていた
「私は今ここにいる__」
後続を7馬身引き離しての勝利
人馬一体となって風を切る会心の騎乗は
彼女の存在理由が輝きを放った瞬間だった