本を読むということ
今週は新年度ということで、新社会人の方、新入社員の方、学生向けのnoteです。
いつもは社会学などで時事ネタを解説したり、色々なことを考えた思考のメモのようなものを書いています。
今回は「本は何のために読むのか?」です。
要約
今の人たちは情報を得る方法としては動画が主になってくると思います。
短くよくまとまっている動画がたくさん出ているので本を読む必要はないという意見もよく聴きます。
しかし、これらにはメリットだけが存在しているわけではありません。
『僕』の考える動画のデメリット
・情報量の少なさ
動画の中でその時間内でまとめたものになります。
それゆえ、要約されたポイントのみの提示となっていて、情報は少なくなっています。また、人がまとめたものですからそのまとめるに際して削ぎ落とした情報の中にもしかしたら、大事なものがあるのかもしれません。
必要な情報というのは人それぞれです。
・時間の調整ができない
動画は常に受け身になってしまうコンテンツです。
また、動画はどんどん先にいってしまうので、情報を垂れ流して洪水のように見ている人へながしてきます。
ならば、動画を一度止めればいいというかもしれませんが、そうすると集中力も途切れてしまいます。
つまり、情報を自分に取り込むための時間の調整ができないということです。
・情報の普遍性、希少性の無さ
動画コンテンツになっていて、見られやすいということは誰でもアクセスできて得られるということです。
これらの情報に価値はありません。
誰でも得られるかつ簡易的にまとめられて情報としての取り込まれやすいパッケージ化されているため「誰でも」知っているのです。
それを知っている、それを利用したところで周りの誰もがやっていることなのであなた自身の希少性も失われているのです。
また、動画の情報も二次情報、三次情報と元の情報を希釈して出ているものです。
これは伝わりやすくはなっているかもしれませんが、そこに価値があるかというとは思えません。
伝わりやすい=価値があるのではないということは覚えておくべきでしょう。
ここでもっと掘り下げて例に出してみましょう。
あなたは次にあげる、どちらの医者にかかりたいと思いますか?
・難しく時間をかけて本を読んで勉強してきた医者
・無料の動画とインターネットで分かり易いもので勉強してきた医者
どちらを選ぶかは自明だとは思います
『僕』の言いたいことが少しはわかってくれたのではないでしょうか
本は何のために読むのか?
本は情報を得る手段としてあるわけではありません。
本を読むことで考える時間を持つということが大事なのです。
本というのは受動態では能動的にいつだって自分から文字を読みにいき、その文字の意味を考え、文脈をなぞり、ページをめくる……
すべて自分から動いていかないといけないのです。
そこには上記のとおり身体性が含まれています。
『僕』も電子書籍は大好きで読みますが、装丁が綺麗な本、電子書籍で販売されていない古い本などは紙の本を購入します。
そのすべてが本を読むという行為に含まれていて、一見無駄なそれが大事なのではないでしょうか
本の読み方
よく速読で手っ取り早く読みたいという人がいます
しかし、それはオススメしません。
速読はより簡単に情報を得るための技術です。
たくさんの本を読むと自然と身についてくるモノでもあります。
(読む速さは自然と速くなるという意味で)
速読というのは本の種類によってもできる本、できない本とあります。
物語などの文芸を速読しようと思いますか?
本は自分のペースでいいので読むということが大切です。
付箋は貼ったり、メモをしてもいいでしょう
メモは鉛筆かフリクションの細いペン先がオススメです
メモを書き込めてあとから消すこともできますので
読み終わった本はiPhoneのメモアプリや手書きの手帳にでも読んだ本で得たことをまとめておいてもいいでしょう
本を読むと変わること
考え、自分で知識を得たことは必ず何かの助けになります。
お金やモノは盗まれるかもしれませんが、知識や技術は盗まれることはありません。
また、知識があることで自分でこれはいいのではないかという仮説から行動が生まれます。
それが他の人にはない「何か」
そして、それは「あなたらしい」になり、個性というものになります。
これが動画でできるかというのは難しいでしょう
なぜならば、みんな同じことを知っているわけで同じ行動をしていたら「あなたらしい」はただのみんながやっているになるのです。
本を読むというのは巨人の肩に乗ること
これは今までの学問の積み重ねによく使われる言葉です。
先人の知識があるからこそ私たちは多くのことを知り、豊かになっています。
それを本によって知るということは積み上げた巨人の肩から遠くを見通して先に踏み出せるということです。
これを知らなかったなら、きっとここに書いてあることをただ自分の経験で学ぶだけなのです。
これを「賢者は歴史に学び、愚者は自身の経験に学ぶ」と言います。
知っていることがあなたの大事な一歩になるのです。