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煤けたウロコ

ぽろぽろと

ぽろぽろと

取れていく
煤けた鱗

そこに宿るは
古の記憶


焼かれたと思ってきたが
その瞳に写るは
もうひとりのあなた


因果の環という舞踏の中で
いつ終わるとも分からぬ享楽にふける

そう

これまでは


その鱗を
その環を
脱ぎ捨てて
飛び立っていく時


白光が
つよくなってきた


宙から
呼びかけてくる声


あなたの内にある静けさと
つながると

見えなかったモノが
見えてくる


風の言葉が

鳥の歌が

森のささやきが
聞こえるようになる 

道を進んでいくと
目の前には扉


それは
まほろばの入り口

それは
もう目の前に





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