~運動家_ヤスタの運動簿vol.5~
仕事柄、高齢者の降圧剤の常用を目にする機会が多々あります。血圧、とりわけ高血圧について記していきます。
(※長いため氣になった目次の検索を推奨します)
高血圧の嘘
高血圧には二つの嘘があります。
・基準値の嘘
・塩分犯人説の嘘
その前に、血圧が高くなる仕組みから…
なぜ、血圧が上がる(高く)のか?
動脈壁が硬化して内径が広がらなくなるから
【正常な動脈壁】
大きな血圧が加わる
↓
動脈の内径が(圧力を吸収して)太く広がる
↓
あまり高くならずにすむ
【動脈硬化からくる高血圧】
動脈壁が硬化
↓
内径が広がらない
↓
血圧急上昇
次に、血管が硬くなる仕組みを…
なぜ、動脈壁が硬くなるのか?
弾性板のしなやかさがなくなるから
弾性板とは…動脈の力学的強度を担っているもの
・内弾性板
・外弾性板
と二つある
〔動脈の構造〕
三層:内膜・中膜・外膜
内膜:内皮細胞・内皮下層・内弾性板
中膜:平滑筋層・外弾性板
外膜:神経と血管(動脈を養うため)が分布
硬化(動脈壁)するもしないも二つの弾性板のしなやかさしだい
『弾性』という言葉は物理用語
(ひずみに応じてそれに抵抗するように現れる力 ※英語ではストレス)
弾性が大きい=同じひずみに対してストレスが大きい
動脈は…弾性が小さいことが望ましい
動脈がしなやか=弾性が小さい
しなやかでちぎれにくいものは、弾性が小さくて弾性限界が大きい
コラーゲンと「エラスチン」の2種類
『コラーゲン(繊維状タンパク)』
コイル状の繊維が3本ならんで三つ編になった形のもの
『エラスチン(球状タンパク)』
球状タンパクが鎖状につながって、繊維の形になったもの、弾性はとても小さい(弾性限界が大きい)
※輪ゴムをたくさんつないだようなもの
※若いときはエラスチン、加齢とともにコラーゲンに置き換わる
ネズミの動脈を取り出して、それを無理に引き伸ばしてどこまで引っ張ったら切れるかという実験
(※すぐに切れた血管は硬化したものだという説明があった)
〔協同因子〕
エラスチン:ビタミンB6(架橋結合時:銅)
コラーゲン:ビタミンC
弾性板の材料がタンパク質で、協同因子がそれぞれビタミンB(+ミネラル(銅))とビタミンCいうことは…
動脈硬化の予防には…高タンパク+ビタミン&ミネラル摂取ということになる
動脈壁の慢性的な炎症で…
アテローム性動脈硬化
というものがあります。
炎症を引き起こすプロセスは…
プラークが拡大すると…動脈が永久に挟まって硬化
プラークができると…血管がふさがれる確率が高まる
分厚い塊がはがれて血流に放たれる確率が高まる
↓
塊が流れていって心臓や脳の細動脈にはまりこむことあり
↓
血管がふさがれて…心臓発作や脳卒中を引き起こしかねない
コレステロールとトリグリセリドを…
肝臓→身体の各部:LDL(低比重リポタンパク)
小粒子LDL:トリグリセリドをおもに運ぶ
大粒子LDL:コレステロールをおもに運ぶ
身体の各部→肝臓:HDL(高比重リポタンパク)
に運んでいる
プラークは…小粒子LDL⤴ときに発達するだけでなく、HDL⤵のときも発達する
予防の優先順位は…
身体活動≧栄養改善≧ストレス緩和
そもそも血圧が高いことは問題?
基準値の嘘
日本高血圧学会による高血圧の診断基準…140/90mmHg以上
(性差、年齢差が考慮されていないのがそもそもおかしい…)
脳卒中の危険因子の一つとされる高血圧だが…
上記のように、加齢とともに血圧が高くなるのには意味があるのです。
無理に下げると…
「高血圧は脳卒中を引き起こすと言われているが、~中略~脳出血死亡は51年に95%を占めていたが、現在は激減し20%台で横ばいになっている。~中略~逆に脳内の血管が詰まる脳梗塞が増えた。」
「脳梗塞は血圧が低いときに起きる疾患です。脳の血管が詰まりかけたとき、血圧を上げて血栓を押し流そうとしているのに、薬で血圧を下げたら命取りになります。」
「180/110以上の人で脳梗塞による死亡率が、降圧剤を使わない人より約5倍も高くなった」
(福島県郡山市で降圧剤治療を受けている約4万1千人を対象に6年間、追跡調査 大櫛陽一氏)
「キリンの法則」
「高血圧」のまやかし…低すぎる基準はデタラメ?降圧剤は脳梗塞や認知症のリスクも
「キリンは、あの長い首を通って血液を頭まで運ばなければならないので、最高血圧が270、最低血圧も170あるそうです。この「キリンの法則」を考えてみれば、身長190cmの人と150cmの人の血圧の基準値が同じであるほうが不自然に感じるのではないでしょうか。」
「至適血圧(理想的な血圧)は人それぞれ違う」
これはおもしろい考察です。
「カネの流れを追えば世の中が見えてくる」という例
塩分犯人説の嘘
「脂肪より塩」だと都合がいい?
医学界が塩分犯人説に拘る背景に「高血圧マフィア」の存在
「体重を減らして血管中のプラークを除けば、確実に血圧が下がることは私が多くの患者を診てきたなかでもあきらかです。しかし、そうして高血圧患者が減ると、高血圧市場が縮小するため、塩分を犯人に仕立てている」
「減塩食療法を受けている患者は、受けていない患者に比べて死亡リスクが69%、入院リスクが68%高かった。」
(833人の心臓病患者について調査 米ラッシュ大学メディカルセンターのダッキー博士の研究)
では、なにを目安にしたらよいのか?
前出の大櫛陽一氏による(70万人調査でわかった)年齢別、男女別の…
新基準値
をご参考までに。
基準範囲…この範囲で特に他に異常がなければ、医師の治療を受ける必要はない
目標範囲…基準範囲であれば問題はないものの、できれば生活習慣を改善することによって、この範囲を目指すことが勧められる
そうはいってもこういった事例も…
賢明な食生活を送って體を動かし続ければ、高齢になっても正常な血圧を保てる例①
賢明な食生活を送って體を動かし続ければ、高齢になっても正常な血圧を保てる例②
【まとめ】
・血圧は高くなるべくしてなっている
・高血圧も動脈硬化も栄養条件を整えることで改善可能
・薬によって無理に下げすぎる(20以上)と脳梗塞、もしくは死亡リスクは高まる
・低血圧は認知症のリスクが高まる
血圧降下→血行不良→酸素・栄養素が細胞に行き渡らない
※脳に酸素・栄養素が届かない→認知症
【ヤスタの見解】
「治る」とは薬を服用しなくてもよくなることであり、受診をしなくてよくなること。ここを理解しない限り、薬頼み、医療頼みの西洋医学依存からは抜け出せません。
※薬には副作用(個人的には本作用だと思っている)があることを理解すること
手順を変えてみては?
受診→診断→薬処方→服薬から…
受診→診断→生活習慣の改善
生活習慣の改善と言っても…
「運動のみ」や「栄養のみ」といった片方だけに固執する方法だと、心身の健康を獲得するには確実性がなく継続困難と思われます。
運動して血液循環(気分爽快)させて、體(からだ)が喜ぶ食べ物を入れて、腸を元氣(心の安定)にすると、体調が上向くため継続のモチベーションとなる=血圧コントロール可能
(※私事ですが運動+栄養改善で血圧コントロール可能なことを説き、義理の母の断薬に成功しました)
最後に…
医療を盲信するのではなく、疑ってかかること、自ら情報を掴みにいくこと、行動することが大切です。