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2020年「折込」考察。トレンドの逆をいく!?

こんにちは、kenjiです。今回は下記記事「日本の総広告費2020年版」の現場考察の続きです。前記事をまだ読んでいない方は是非合わせてご覧ください。

本記事では、新築分譲マンション販売における第一媒体「折込」について考察します。


●折込70%減

折込の減少を語る上で欠かせないのが、新聞発行部数。新聞に折り込まれるのが折込のため、そもそも新聞発行部数の増減が、イコール媒体力の増減になります。


その意味で、無料のニュースサイトや各新聞社のデジタル化などにより、新聞発行部数は長らく減少トレンドです。そのため、その新聞発行部数に価値が連動する、新聞広告や折込の価値も減少トレンドとなります。


というのはわかりますが、新築分譲マンション販売においてはまだまだ主力。また、エリアへの網羅性や情報閲覧性などにおいては、まだまだ折込の価値はあると思っています。そのあたり、下記に詳しく書きましたので合わせてご覧ください。


新築分譲マンション販売のプロモーションにおいて何より大事なのがエリア性。エリアの網羅具合で言えばポスティングが高いと思いますが、特に昨今の販売価格高騰によるターゲットの高属性化に伴い、それなりのレベルのマンションではポスティング禁止のものも増えてきました。そこを埋めるのが、折込です


しかし、新聞発行部数の減少により、特に地方における新聞購読者も減ったのか、顧客アンケートによる新聞購読者数は半分以下です。特に40代以下ではさらに下がります。


各マンションデベロッパーも、かつては毎週末に折込を実施していましたが、隔週になり、月一になり、数ヶ月に一回になり、と明らかに頻度や量が落ちています。


ということで、ここ1〜2年で折込は年配層へ向けたターゲット媒体化しています。実際に億ションなど高額マンションを買われる顧客の来場媒体としては、まだまだ折込は見聞きします。


◎コロナによる在宅率の増加

折込やポスティングなどの、いわゆる紙の広告物は、顧客の机に乗る(じっくら見てもらえる)までに、いくつかのハードルを越えないといけません。


まずは、集合ポスト。ここで最初のふるいにかけられます。次に待ち受けるは、玄関。家に上がってすぐにゴミ箱に入るか、机に乗るか。最後に選別。机に乗った色々な郵便物の中から手に取ってもらえるか。ここで興味なしと判断されればゴミ箱いきです。


さて、何が言いたいか。


コロナによる在宅時間の増加で、こういった紙の広告物を「読み物」として捉えられ、暇つぶしに見てみようか、という態度変容が起こった、と仮説を立てました。


また、在宅率が高くなっため、郵便受けに郵便物がたまることもなく、他の郵便物に紛れて捨てられる、ということもなくなるのでないか。


さらに、夫の在宅率が上がることで、その場で見たチラシなどの広告物について、タイムリーに夫婦で話し合えるのではないか。


などなど、コロナによる在宅率の増加で、実は今まで以上に紙媒体が効くのではないか、と思っています。


特に、折込やポスティングの効果が、投下量の割には効いている、と実感するプロジェクトもあります。


このあたり、全体トレンドと局所トレンドは異なることがある、と実感しました。全体が下がっているから、このエリアでも下がっているはずだ。ではなく、自社商品のターゲットや顧客態度に応じてトレンドの逆をいくチャレンジも必要ですね。


さて、今回はインターネット広告についても考察しようと思いましたが、折込への思いが溢れたあまり長くなってしまったので、インターネット広告については次回。是非フォローの上、お楽しみに。



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