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偉大なる音楽の力(と、それを利用した小学校時代の教師たち)

音楽の力はすごい。
古今東西これは人類の共通認識ではないか。
だって「NO MUSIC, NO LIFE」である。
こんな思い切ったキャッチフレーズ、音楽以外では恐れ多くてなかなか打ち出せないだろう。

ちなみに私は特別音楽好きではない。
好きなCDを買う、TSUTAYAでレンタルをする。
これをアラフォー世代でやったことないというと驚かれるのではないだろうか。
かといって、「やっぱCDよりレコードの音に魅力を感じるんだよね」という通な人間でもなく、単に私は音楽に対して淡泊なのだ。

そんな私ですら、音楽ってすごいと感じることは多々ある。
小学生の頃、2時間目が終わると「カワセミタイム(仮称)」という20分間のちょっと長めの休憩時間があった。
このカワセミタイム、全児童は校庭に出され、ひたすら校庭を走らされるという地獄の児童肉体強化タイムなのである。

児童たちの大半はしぶしぶといった顔で緩く走り始める。
もちろん運動音痴の私もその筆頭だ。
体育教師の罵声が飛ぶ「ぐずぐず走らーーん!」
そう言われましても…トホホといった気分の児童たち。

そこに突如、校庭中に響き渡る大音量で「爆風スランプ Runner」が流れ出す。

するとどうだろう。
トホホ然としていた児童たちの足取りが急に意思を持った逞しく凛々しい足取りに変わる。
音楽に淡泊だった私ですら背筋が伸び、急に力強い足取りで校庭の土を蹴り上げだすのだ。

走る走る俺たち
流れる汗もそのままに
いつかたどり着いたら
君にうちあけられるだろ

爆風スランプ Runner

児童の顔が、めちゃくちゃイキイキしている。
私の目もランランと輝いている。
走っている!私走ってる!流れる汗もそのままに…!!

グラウンド全体が恍惚とした異様なムードに包まれていた。

つまり、そういうことなのだ。
個人の好き嫌いを越えて、人類のDNAにおそらく音楽は刻み付いている。

Runnerを聞いた児童は走り出す。
サンバのリズムを聞いたブラジル人は踊り出す。

そういうことが世界中で起きる。

音楽とはかく偉大なものよ。


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たいたい
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