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映画評/書評

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#小説

山椒魚は悲しんだのか?

山椒魚は悲しんだのか?

 井伏鱒二の『山椒魚』を読む。
 正直言って、私は文学に詳しくないし、井伏鱒二が何を伝えたかったのか、この作品が文学的にどんな意味があるのか、さっぱりである。その上で感想を語るのであるが、要するにこれは私の感想に過ぎない。それが正しいのか誤りなのかなど、はっきりと言えばどうでもよいのである。無論、それを主題とする者もいるだろうし、文学論争のようにどちらの主張が正しいかを言い争うのも、私は価値あるこ

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私の坂口安吾

私の坂口安吾

 坂口安吾『堕落論』を読んだ。友人に薦められてのことである。私はそれまで坂口安吾の著作を一冊も読んだことがなかった。『堕落論』は、その名が示すように、どこか退廃的な、破滅的な、暗い論理が書かれているのだろうと思って読んだ。

 いやはや、驚きである。確かに堕落論の骨子は「人は皆、堕落する」であり「むしろ堕落するべきだ」というひと言に尽きるが、このエッセイ集(ちなみに私は角川文庫版を読んだ)を全て読

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