見出し画像

これが美沙にとっての療育だった。

美沙が小2の終わりに
「美沙ってなんでバカなんだろう。
 〇〇君とノートを取り替えたら
 頭よくなるかな」
と言い出して、
ようやく事の重大さに気づく私。

でも、小3の時は
学校では支援級に
授業中ひとり抜けて勉強していた。
(今にして思えば、通級扱いだけど
特例だと思われる)

小3でもいろいろあって
普通の教室がとにかく
ちょっとしんどい状況で。

そんな最中に
ネットサーフィンをしていた時。

偶然にも家から車で
30分で通える場所にある
療育先を見つけた。

・・・と言っても。
療育という言葉で
ヒットしたわけではなく、
読んでいて、なんとなく、
美沙みたいな子が
行ってもいい場所なのかな?
ということはわかったので、
とりあえず面談の予約を入れた。

センター長との面談で
お父さん、お母さんはこちらに
何を望みますか?と聞かれてね。

今、繋がらないことを
すぐにということでなくていいから
いつの日か繋げていただけたら・・・

そんなことを
お願いしたんだったかしら。

まぁ、学校生活は
本当にいろいろあって。

崩れることも多々あったけど、
その都度ちゃんと
先生方が様子を見てくださり、
私自身も、
ずいぶん支えていただきました。

ええ、本当に。
私のカウンセリングかっていう
話でもあってね。
先生やセンター長の前で
随分と泣いたなぁ。

とある学年のころ
担任の先生のあまりの対応に
美沙が療育へ行く車の中で
大泣きしたことがあった。

「それなら学校に行かなくてもいいよ」

ふとそう言ったけど。

美沙はさらに泣きながら
「行くーーー」と。

行ったその日の療育先で
センター長より療育後に
「この子は今、学習面以前に
 セラピーに切り替えたほうが
 いいかもしれないね」と
言われたこともあったかしらね。。。

美沙がメインでやっていた
学習面での療育は、
漢字練習では
書いても書いても
書けなかったけど。


これだけこなしていても
書けなかった漢字。

小2の頃は泣きながら
やっていた練習も、
学年が上がるにつれて
合格を目指すというよりは
とにかく言われたことを
やっておく・・・
というスタイル。

当時の漢字練習を
振り返ると
つまらなかったなぁと美沙は言う。

でしょうねぇ。

やってもやっても
きちんとした
成果の出ないものだから。

やってもやっても
評価してもらえないものだから。

療育先でも漢字をやるのですが、
美沙にとってしっくりくるのは
「ブラジルの子が漢字を
 覚える方法」
とのことで、
2~3個の漢字を
1枚ずつ練習することなく
覚えていってました。

かといって私も
それを振り返らせることもなく。

療育のおかげ様で、
私自身が学習面の
結果にとらわれることも
なくなっていた。

だから、できようが出来まいが
全ては美沙と
担当の先生との関係の中で
お任せということにできた。

夏休みの宿題もすべて療育先で
見ていただいていたので、
私としては本当に
気持ち的に楽だったなぁ。

そして何よりも。
私自身が聞き取れなかった
学校の愚痴も
全て引き受けて下っさっていた、
そんな場所。

本当にありがたい場所でした。

今の世の中、
療育教育と
よく言われるようになったけど、

13年前はこんなに
療育先なんてなかったほどに、
今は充実しているのでしょうか。

だからこそ、
どこにしようか
迷う方もいらっしゃると思うけれど、
本当に大事なのは、
周りのみんなと
同じことを
できるようにしてくれる場所、
なんかではなく、
どんな子でも、
その子はその子、
ありのままのその子を
受け止めてくれる場所、
その子にきちんと
寄り添ってくれる場所、
なのかなぁと。

・・・なーんてこと、
実は全く深く考えず、
ただ、ただ、ここで。

そんな思いでお願いできたら。

そう決めた場所。

ま、だからね。

そんなこと
深く考えても、考えなくても、
ここならっていう
自分の勘があったら、
その勘にお任せしてみても
いいってことなのかもしれない。

小4から高3までの
9年間という長きにわたる時間、
ここは本当に大丈夫かしら?
なんて、
こちらが一切惑わされることもなく
我が子の成長を、
私たち家族とともに
見守ってくださった場所。

最後には
勝手に成長してくれた、
そんな言葉で
終わらせていただけた場所。

なんて幸せな
療育時間だったのかしら。
感謝の気持ちでいっぱいなのです。

そんな療育先が、
そこかしこに今、
あるといいな、
なんて思います。

あ。
もう一つ。
療育と並行して
行ってよかった
場所がありました。

絵画教室です。

そのお話は
また今度。

今日もここまでお付き合いくださり、
本当にありがとうございました。







この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?