宿題におけるGoogleフォームとその活用
読者のみなさんの感想の声
たくさんの感想の声ありがとうございます!!!
はじめまして
数年前まではただの小学校教諭だったのに、3月の休校でGoogleクラスルームを運用し、Google認定教育者の試験まで合格した、たんたろうといいます。
ここを見られている方たちは、昨今のGIGAスクール構想、そして2020年3月の一斉休校より、ICTを活用したオンライン授業の実施やその活用、またその校内への広げ方などに頭悩まされていることだと思います。私も、そのうちの一人です。
今回、私は休校期間(2020年3月~6月)、開校してから(2020年6月~)にGoogleクラスルームを運用しました。運用していくうちに、大変有効な活用事例が見つかりましたので、共有したいと思います。
それは、Googleフォームです。私は、休校から学校再開してもなお、これまで毎日小学校算数の宿題をGoogleフォームで配信してきました。
この間、私の視察に来られた先生が驚かれた言葉だそうです。
みなさんもこのnoteを読まれた後に、この言葉を使いたくなること間違いなしです。
1-1.Googleフォームを宿題に活用したほうが良い人とは・・・
これらに当てはまる方々は、Googleフォームを使った方が良いです。
小学校であれば、毎日一つ一つドリルを開いて、やっているかチェックしなければいけませんし、誰が出したかもメモしておかなければなりません。
また、宿題をやってこない児童生徒もいます。様々な要因で宿題をやってこれない児童生徒もいて、対応に困ることもありますよね。
Googleフォームを活用すると、日々の宿題管理がとても簡単になりますし、宿題提出率もよくなります。ぜひ、このような悩みの方に読んでもらいたいです。
Googleフォームとは一体・・・
というように大きく分けて3つの機能があります。今回は、テストの機能を活用します。
まず、どのような設定でGoogleフォームを使っているかというと、
のようなものを使っています。
1-2.Googleフォームの宿題のやり方とは
が宿題の流れです。
基本的には、買っているテキストも併用して使わせています。
ただ、この流れの他にも、ある子どもによっては、
という流れもあれば、
みたいな子もいます。
児童生徒にやり方は任せていますので、フォームをどう使うは人それぞれにしています。その問題が理解できていれば、終わりでいいですし、理解していなかったらテキスト等で復習して、フォームで満点になるまでやるということです。
宿題自体が、児童自身で学習を理解できているかを確認できる教材となり、それに対する学習補充(該当するテキストを復習することで)までできてしまっていることがわかると思います。
これは、宿題をやることが目的の成果主義からこの学習内容をマスターしなければならない習得主義への宿題の変換も狙っています。
1-3.メリット(児童・生徒側と教師側)
自動で丸つけができるので、答えを見て赤丸するということもありません。(小学校であれば、保護者が丸付けしたりしますが、そういう手間がありません。)
また、学校に持ってくるのを忘れたということもなくなりました(持ち物忘れが多い子にも有効です)。保護者も提出しているか確認できるので(ここはGoogleクラスルーム連携があると便利)安心です。
宿題のやり方を多様化することで、ドリルの宿題の提出が苦手の子もGoogleフォームなら提出している児童生徒もいます。もちろん、今まで通りドリルだけを提出することも選べるとよりいいですね。
今のところ、70%から80%程度の子がGoogleフォームを活用しています。(テキスト併用の場合です。Googleフォームだけ宿題の場合は、90%を超えます。)↓
提出確認ですが、Googleクラスルームとの連携が便利です。簡単に申し上げると、Googleクラスルームから課題を出し、提出されたら誰が出したかわかる仕組みです。もちろん、やり方を工夫すれば、フォームだけでも管理できると思います。
フォームには、分析の機能もあります。平均点、よく間違えた問題、グラフなどを表してくれるので、一目で宿題の様子がわかります。また、個別の宿題の中身も見れます。
成績が落ちるのではないかと心配される方もおられますが、今のところ、昨年度と同程度の成績が出ています。したがって、同程度なら影響は少ないと考え、フォームでも十分学習に生かせそうです。↓
1-4.デメリット(児童・生徒側と教師側)
私もそうですが、まだまだパソコン等での学習に慣れていません。というのも、他の娯楽が気になって、集中できないことに原因がありそうです。
また、小学生では答えの入力が難しい場合があります。フォームの答えの入力のしかたに工夫が必要です。
私も日々1からフォームを作っております。(なにやらスプレッドシートからも作れるそうですね)
ただ、今までの宿題のように、紙を切り貼りしてプリントをコピーしたり印刷したりの手間が、フォーム作りに変わったと考えるとポジティブになれそうです。
(実際の単元ごとの宿題のデータも公開できる形に直せればいいのですが、これからしてみます。)
それ以上にメリットが多くあるので、
Google for Educationを導入している学校は休校以外でも、
日常的に使うほうが他の授業でも汎用でき、
また子どもたちが慣れている点でメリットが大きいので、
毎日使っています。
Googleフォームの宿題の配信の実際
私は、主にGoogleクラスルームからの配信をしています。大きな理由は、提出管理がしやすいところになります。未提出と提出済みを一覧で分けてみることができるところが便利です。
また、フォームのリンクをクラスルームのストリームに張ったり、ドキュメントにレジュメのようにまとめてリンクを張ったりして配信する工夫もありますね。
【テスト活用編】2-1.テスト活用Googleフォーム
ここからは、宿題で使ったフォームを応用して、Googleフォームをテストの実施に使う良さを紹介できればと思います。
(ここでいうテストは、業者から買っているテストのことを指します。もちろん、応用すれば自作のテストでも可能です。)
このような人がいたら、テストにフォームを使うのがベストです。(学校にGoogleforEducationが採用されていなくても、フォーム自体でできます。)
また、フォームを宿題として出していなくても、テストだけの利用も可能です。
【テスト活用編】2-2.テスト用のフォームの作り方
どのようなフォームを作るかというと、
まず、問題番号を質問項目に入れます。
この番号は、紙のテストの番号と一致させます。フォームを解答用紙として作成するイメージです。
そうすることで、問題を直接入力しなくてもよくなりますし、テストの内容が変わっても、多少の変更をするだけで作成できます。
そして、問題番号の答えを解答集に事前に入力します。
答えを入力しておくことで、その場で丸バツがつきます。
小学校の場合、入力が難しい場合があるので、解答例を入れたり、答えに半角のもの、全角のものなどを複数入れておかないと、
「入力したのに間違えた」っていう間違えたことしか児童に残らないので、注意が必要です。(私は、ここで結構失敗しました。)
テスト用の設定のしかた
フォームには、自動採点機能があります。
設定→テスト→「テストにする」で設定できます。
この機能をオンにすると、各質問項目に解答を作ることができて、事前に答えを入れておくと、自動で採点してくれます。
また、質問項目の点数を設定すると、全体の点数も自動でつけてくれます。
設定→テスト→成績の表示 を「送信直後」にしてください。
そうすると解答を送信した直後に、児童生徒に表示されます。
ちなみに、「確認後に手動で表示する」にすると、
解答をチェックして、〇か×をつけてから成績を返却できます。
例えば、記述の問題を出したときは、この機能を使います。
またChromebookなら、テストモードを使えます。
フォームの画面以外から移動できなくなるので、Googleで答えを調べたり、電卓で計算したりなどを使えなくできます。
【テスト活用編】2-3.テストの進め方
大きな流れはこうなります。
つまり、解答用紙がフォームになります。児童生徒の中には、問題に答えながらフォームに入力していく子もいれば、
全部紙の問題を解いてからフォームに入力していく子もいます。
送信を押すと即採点されるので、見直しを必ずするように声をかけるようにしています。
フォームの画面を見ながら、紙のテスト用紙に直していきます。
フォームのフィードバックに解説を入れておくと、直しがはかどります。(いつも入れるのは難しいかもしれません)
ここで直しをするので、すぐ間違えがわかります。
いつもなら、いったん回収され、次の日などに返されるので、
どの問題にどう答えたかを忘れるんですよね。
そういったことがなくなるので、
間違えた問題をすぐに直すことができるので学習効率があがります。
ここまで①から④までまとめてきましたが、
1時間のコマの中でやりますが、十分にやることができています。
よく聞かれるんですが、同時に30人でフォームを開いても、落ちたり遅くなったりしたことはありません。wifi環境にもよるところがあるかもしれませんが、安心してお使いください。
つまり、フォームをテストに活用すると・・・
これってすごいことではないですか? 放課後に、丸付けしないといけなかったり、
次の授業の時間にそのテスト返しや直しの時間を取らなくていいんです。
大まかな時数でいうと、年間の単元数分の時間を先に学習を進めることができますし、放課後、丸付け点数つけの時間分を校務の時間などに充てることできます。
ちなみに、採点したデータは、スプレッドシートに落とせたり、Googleクラスルームに連携することで児童生徒の成績を貯めていくことができたりします。
保護者も、その日のうちにわかりますし、家で子供がテストを見せなくても、学校アカウントのメールから成績を送ることができることができますので、すぐにテスト結果がわかります。
【テスト活用編】2-4.デメリットもある
多くのメリットがあることはわかっていただけたと思いますが、大変なこともあって、それは、、、
ということです。
フォームでは答えやフィードバックを事前に入れておかなければならないですし、
採点データも、フォームからスプレッドシートで打ち出せますが(クラスルームからまとめて出せたりしますが、フォームからの方が扱いやすいです)、まだまだ各学校の様式にあわせないといけないですし、難しいところもあります。
今はフォームのデータをコピーしたり、点数のデータを1つにまとめたりしながら、なんとかクリアしています。
3.最後に(サンプルデータをご活用下さい)
ここまでGoogleフォームを、家では宿題として、学校ではテストの解答用紙代わりに使う事例を紹介しました。
どちらの事例にしても、教師側も児童側もwin-winな関係になる、とても優れた使い方ですので、これからGIGAスクール構想の端末を使っていく頃だと思いますので、ご参考になればと思います。
かくいう私も、まだまだ使い始めてまもないですので、これから使っていって、さらに改善をしていきたいと思っています。
使われた方がいらっしゃいましたら、ツイッターの方に感想をお願いいたします。
最後に、Googleフォームでの宿題・テスト活用されたいという同志の方のために、サンプルのデータを置いておきますので、リンクより「コピーして作成」してご活用ください。
宿題用サンプルデータはこちら↓
https://docs.google.com/forms/d/1QT4iSSIgvox636EOR0QIoI8VHc1VyOMTdMGHAzXL_qo/copy
テスト用データはこちら↓
https://docs.google.com/forms/d/15jStHFG5aUHCKVqprM3w4Sis_uyhaTtnQ_7ZohnW5Zc/copy
4.フォームを1から作るのは、大変であるという方へ
ここからは、
という方がおられると思います。そういう方々のために、
私が2020年の一斉休校から、黙々と作り続けている小学校算数6年のGoogleフォームを共有しようと思います。
ここから先は
¥ 500
この記事が参加している募集
よろしければサポートお願いします! サポート返しさせていただきますので、よろしくお願いします☆