あなたの知らない祇園祭 鉾建て、釘を一本も使わないのです
あなたの知らない祇園祭vol.3
鉾建て、真木建ての圧巻の魅力に迫ります。
鉾建ての秘密
7月10日から、祇園祭前祭(さきまつり)の鉾建てが始まります。
祇園祭の鉾、どのように建てられてると思われますか?
人が数十人乗って、何キロも巡行しても、びくともしない頑丈なつくり。
釘を一本も使わずに、木と荒縄だけで組まれていくのです。
先人たちの知恵と努力、伝承の力の結晶です。
緊張と興奮の鉾建て
鶏鉾
各山鉾の設置位置は決まっていて、鶏鉾は室町通綾小路上ル鶏鉾町です。
木を組み合わせて、荒縄だけで組み立てられます。
荒縄だけで縄がらみを。
鉾町によって鉾建ての時の雰囲気は違います。
毎年、基本は同じメンバーで建てられるので、和やかに進むめられるところや人の命が掛かっているので、失敗は許されない緊張感からか、ピリピリしているところなど、それぞれの鉾町の雰囲気の違いを見るもの楽しみです。
見るのも楽しみと言いましたが、ありがたく拝見するというのがピッタリです。
八坂神社の神様ごとですので。
このように東とか、西とか書いてあります。
毎年、それを見て、間違いのないように鉾建てをされます。
真木に竹を巻いて、それを縄で固定していかれます。
一つ一つ手作業で。
これも釘は使われないのです。
こちらが鶏鉾の真木です。
電柱の電線のところに黄色いカバーがかかっています。
鉾が巡行するときに当たらないように。
次に月鉾を拝見
月鉾は四条通新町東入月鉾町に設置されます。
美しい縄がらみです。
よ〜く見てください。
木に「未申」「戌亥」と書かれています。
これも方向を間違わないように、昔ながらの表現ですね。
こちらは函谷鉾
四条通室町東入函谷鉾町に設置されます。
祇園祭前祭の鉾建ては7月10日から始まります。
真木建ては11日、12日 曳き初めは、12日、13日と鉾町により日にちと時間が違いますので、確認要。
真木建ての準備の奥深さ
真木建ての前にお札や榊、紙垂、赤熊、天王台などがつけられます。
そして、掛け声と共に空高く真木が建っていきます。
真木が建ってしまうと近くで見られなくなってしまうので、その一瞬を見るためには貴重な時間です。
祇園祭の鉾建ては、工夫と努力がたくさん詰まっており、見る人にとっては圧巻の風景です。
鉾の土台の部分ができた翌日に真木建てが行われます。
その先に鉾頭がつき、空に一番近い場所になる重要な部分です。
八坂神社のお札が貼られています。
縄で作られて出っ張っているものが赤熊(しゃぐま)です。
その向こうに榊。
この榊の形も鉾町によって違うので、要チェックです。
鶏鉾
こちらは月鉾
こちらは菊水鉾
菊水鉾は室町通四条上る菊水鉾町に建ちます。
菊水という美しい額
菊水鉾では紙垂を榊に付けさせてもらえます。
ありがたいことです。
菊水鉾の鉾頭。
近くで見られるのはこの時だけです。
感動の真木建て
準備が整うといよいよ真木建てが始まります。
この瞬間は見ているこちらまで心踊ります。
先ほど、紙垂を付けさせてもらった榊が揺れながら、上がっていきます。
祈るような気持ちで見上げます。
どんどん上がっていきます。
電線が近くにあり、ヒヤヒヤしますが、毎年のことで大丈夫です。
こちらは月鉾
エンヤラヤーーの掛け声で空高く真木が建っていきます。
いつ見てもドキドキ圧巻の一コマです。
どんどん高く、青空に向かって上がっていきます。
ウインチを使い、こちらも人力なのです。
(函谷鉾だけクレーンを使われています)
月鉾が天高くそびえ立ちました。
拍手喝采!
以上、祇園祭の鉾建て、真木建てについてご紹介しました。
祇園祭の鉾は何十人も乗せて巡行に耐えられるように頑丈に組まれており、釘を一本も使わずに木と荒縄だけで作られています。
真木建ても迫力満点で、エンヤラヤーの掛け声で空高く建っていく様子は必見です。
祇園祭の鉾の建て方は、伝統的な技術と信仰の結晶であり、魅力的な学びが詰まっています。
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