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あなたの知らない祇園祭vol.6 前祭 山鉾巡行
京都の7月は祇園祭一色
テレビやネットニュースで皆さんがよく目にされるのが山鉾巡行の様子だと思います。
地元目線で前祭山鉾巡行のことをお伝えします。
各山鉾町からスタート時点の四条烏丸に山鉾がくじ取り式で決まった順番に巡行できるようにスタンバイします。
まずはくじ取らずの長刀鉾。毎年、前祭23基の山鉾の先頭を行きます。
長刀鉾には囃子方さん達が登られ、最後に強力(ごうりき)さんに担がれたお稚児さんが上られます。
神様の遣いであるお稚児さんはご自身の足では立たれず、強力さんに担がれて移動されます。
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向きを変えられます。
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お稚児さんの視線の先には八坂神社。
ご挨拶されます。
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まもなくスタート。
四条烏丸に集まってきた山鉾。
これだけ同時に見られる貴重な場面。
京都癒しの旅では毎年スタート地点で見送ります。
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こちらは順番待ち待機中の保昌山。
間近で見る胴掛けの美しいこと、刺繍が浮かび上がっています。
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こちらは鶏鉾。
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車輪のところに注目。車方のおふたりが鉾の方向を微調整されます。
まさに命がけです。
ガタンゴトンと音を立てて鉾が揺れるのは車方の方が調整される時です。
しんがりの船鉾を見送ります。
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この後、四条河原町→河原町御池(京都市役所前)→新町御池で辻回しが行われ、各山鉾町へ帰って行きます。
私たちは新町御池へ向かい、長刀鉾のお稚児さんが降りられるところを見ます。
出発時と同じように強力さんに担がれて降りて来られます。
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お稚児さん、禿さんのお母様たちはどんな想いでお子さんたちのことを見守ってられたのかと胸が熱くなります。
祇園祭の時はお母様は直接のお世話ができなくなるから、見守っておられます。
大役を無事に勤め上げられて、鉾から降りられたお稚児さん。この時も強力さんに担がれています。
禿さんはご自身で歩かれています。
本当にお疲れさまでした。
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お稚児さんが降りられたら、長刀鉾が辻回しをして、この後各山鉾町に帰ります。
御池通は広いのですが、新町通は狭いのでそこに入っていく鉾も必見です。
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こちらは人気の蟷螂山。かまきりはからくりで動きます。
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新町通を下がる(南下する)長刀鉾。
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祇園囃子は20〜30曲あり、新町御池の辻回しを終えた頃からアップテンポになります。
最後はアドリブも入り、盛り上がります。
各山鉾町に到着すると早速解体が始まります。特に山は早いです。
京都の街の厄を祓ってきたから、すぐに解体されるのです。
あなたの知らない祇園祭vol.6では前祭の山鉾巡行をお伝えしました。
歴史的な伝統行事であり、山鉾の美しさやお稚児さんの勇姿、そして祇園祭の熱気が伝われば幸いです。
このような風景や文化に触れることで、私たちの日常に刺激や活力が生まれ、新たな発見や学びが得られることでしょう。
vol.7では神幸祭・神輿渡御をお伝えします。
ぜひ他の記事や私たちのnote更新もチェックして、引き続き京都の魅力を楽しんでください。
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