フェアトレードと留学生
先日の日本語上級クラスの授業テーマは、「フェアトレード」。
これは「公平、平等な貿易」が文字通りの意味。でも、開発途上国の人たちの貧困をますます拡大させてしまう今の貿易システムを、解消させるような貿易として定義されている。一例として、ガーナのカカオ農園で働く子どもたちなど、カカオがチョコレートの原料だということも知らないまま、働かされている厳しい現状もある。
諸外国と比べ、日本はフェアトレードに対する認知度も低く、商品の年間購入額もスズメの涙。
こういった現状も踏まえ、「日本人にフェアトレードの事をよく知ってもらい、商品を買ってもらうにはどうしたらいいのか」と、学生達に質問してみた。(カッコ内は私の個人的意見)
「もっと政府が協力して、国民に広く呼びかけるべき」(妥当な意見!)
「例えば、映画館で映画が始まる前にコマーシャルを流す。他にテレビ・ラジオなどで幅広く宣伝する」(お~、映画の本篇が始まる前に、嫌でも見てしまうCM。ここで、流すのは注目される可能性高い!)
「SNSを使わない手はないでしょう」(やはりね~)
「有名人のビデオ(または動画)出演により、大々的に宣伝。そしてすぐにネットで販売する」
この発言に対して、有名人が誰か聞いてみたところ、「木村拓哉」との答え。「え、キムタク~??(少し、“今の人”感が足りないような・・・こう思うのは私だけだろうか?)」
キムタクは出演ギャラも高いのではないかと、また突っ込んで学生たちに聞いてみたところ、ノーギャラか格安で出演してもらえるように、粘り強く交渉するらしい。(キムタク好きなんですね・・・)
ここにあげたのは、ほんの一例。学生たちは自分のことのように、斬新なアイデアを出してくれた。外国人留学生から見た視点が光る!
このコロナ禍で厳しい昨今、日本語学校で学ぶ留学生たちは、ときに日本人があっと驚く、面白いアイデアを提供してくれている。政府や自治体も、こういった留学生たちの意見もしっかり聞き、できるところからぜひ、取りくんでいってもらえればなと、ちょっと思ってしまった。
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