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日本語例文つくりで、一石二鳥!
先日の日本語中級クラスの文法授業で。このクラスは今、JLPT(日本語能力試験)N2を学んでいる。
この日は、逆説の意味の「~ものの」。
例えば、
「彼は日本に20年いるものの、日本語があまりうまくない。」とか「今、緊急事態宣言が出ているものの、外出する人が多い。」などなど。
導入後、テキストの例文を読んで、問題やり、グループ活動をしてみた。その前にまずは個人で、
① もう使わないものの、捨てられないものは~だ。
② 始めてみたものの、続かなかったことは~(こと)だ。
の2つをそれぞれ、考えてもらい、グループ活動へ。今は全員Zoomで授業に参加している。ここでポイントは、自分でまずは、考えてもらうということ。いきなりグループに分かれても、何をやるのかわからない学生がいて、うまく活動ができないことがあった。そのためにも、個人Thinking Timeが必要!
そしてグループ内で、それぞれ自分たちの文作を発表。ブレイクアウトセッション後、全員が戻ってきたところで各グループ代表者が発表。そのときに、「グループでおもしろかったもの、これは皆に聞いてもらいたいと思うものを教えて!」と注文を出した。
最高におもしろかったのは、
「もう使わないものの、捨てられないものは元カノの物です。」と答えた男子学生。
いやあ、そんなに元カノの物が多いのね。やっぱり、今も彼女のことが忘れられないのかな?と、つい詮索してしまいそうになった私。皆も、画面の中から数名が「あるある~」発言。
ちょっと変わったものも。
「もう使わないものの、捨てられないものは古い洗濯機です。」
なるほどね~。彼の家ではいまだに古い洗濯機が置いてあるそうだ。処分するにもお金がかかる。留学生の身では、きついものもある。だから、すでに家の中で洗濯機がオブジェ化しているのかも。
聞いていて楽しかった例文発表。まあ、学生達も習った文型を、実際に自分のことと関連付けて理解してくれたら、定着も早く、忘れにくいかな。それに「~ものの」を勉強したときに、○○さんが、こんな面白いこと言ってたっけ・・などと思い出してくれたら、私も率直に嬉しい。
文法学習が無味乾燥にならないように、頭を使い、アイデアをひねり出すのは、私の脳トレになっているかも。学生達もわかってくれて、私も少しばかり頭が活性化されれば、一石二鳥というものかな?
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