留学生たちの詩「生きる」

日本語中級クラスで、先日、谷川俊太郎の詩「生きる」を読んだ。その後、学生達にも

「生きるということ

いま生きているということ」

の後に続き

「それは~、それは~、それは~」か

「~ということ、~ということ、~ということ」の

どちらかで考えてもらっていた。それをクラスで担任の先生が一つにまとめてくださり、クラスの詩として、「生きる」を読んだ。例えば、

「それは朝の目覚め それは日没の夕焼け それは窓際の夜風」

→お~、日常の当たり前の風景か・・・

「好きなことをやるということ 言いたいことを言うということ 宿題をやらないということ」

→ここでクラスから失笑が・・・そんなに宿題をやりたくない?

「愛する人と幸せな日々を過ごせるということ 誰かに愛すると言うこと 人とつながるということ」

→人間関係が希薄になりつつある現代社会。より人とのつながりが大切になるね。

「新しいことを発見するということ 世の中のすばらしいものを見つけるということ だから幸せということ」

→幸せの定義?これからの未来を表しているのかな?

などなど、どれもがきらめいているようで、インパクトが大きく、音読した私も心の中で絶賛した。

異国で暮らす留学生たち。彼らが、それぞれの視点から端的に「生きる」ことを見つめていて、新鮮でとても面白かった。

「みんな個性的な詩人だね~」と、ほめちぎると、クラスの学生達はマスクの下で静かに、ほくそえんでいた・・・

学生達の内面が少しのぞけた、読解の時間。



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京すずらん
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